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Kenjiro(ウイング・エンタテインメント)  聴いて良かった、と言ってもらえる歌手に [インタビュー]

Kenjiro_2.jpg◆このところ関西キャンペーンで忙しいKenjiro。
 「冬恋かなし」(作詞・リーシャウロン、作曲・小田純平、編曲・川村栄二)で、今年3月11日にデビューしたばかりだ。

 小学生の頃から歌手に憧れて演歌を歌う。
 東京のテレビ局の歌番組で「氷雨」を披露したり、杉良太郎の「すきま風」も、良く口ずさんでいた。
 中学校時代には「スターは君だヤング歌謡大賞」で優秀歌唱賞を、同チャンピオン大会では審査員特別賞を受賞している。

 高校卒業後、大阪で放送用カメラシステムのメーカーに勤めながら、歌を続けた。
 「吉本カラオケ選手権大会」で優勝したのを機に、吉本興業の歌手養成所へ通う。

 サラリーマンとの2足のわらじは10数年間続いた。
 仕事は、パチンコ店で両替機のメンテナンスだった。
 「いつも怒られに行くようなもの」だったが、いつかは歌手に、といった夢は持ち続けていた。

 ある日、大阪で行われた大手レコード会社の演歌系のオーディションを受けた。
 面接で「自分の気に入らない曲が回ってきたら、どうする」の質問に、「歌いたくない」と答えた。
 「歌いますと言っていたら、もしかすると、その時デビューできていたかもしれない」

 それでもチャンスは再び巡ってきた。
 小田純平が作曲し、小金沢昇司が歌う「オモニ」をカラオケで偶然に聴いたのが、きっかけになる。
 練習して歌いこなせるようになったある時、小田のライブが大阪で開かれた。
 「オモニ」を吹き込んだテープを持って、会場へ向かった。

 ライブ開始前にロビーで初めて会った小田は、気取らぬ気さくな人物だった。
 「テープを聴いてください」と差し出すKenjiroに、小田は「東京に帰ったら聴くよ」と応えたという。
 4日後に彼から電話をもらうまで、不安でいっぱいだった。

 小田は「一緒にやってみないか」と言った。それから、受話器越しのレッスンが始まる。
 「自分の気持ちを語れ。そうすれば人は聴いてくれる」と小田はいう。

 こうして出来上がったデビュー曲は「お前の声を最大限に生かせる」と小田。演歌っぽくない、どちらかというと歌謡曲だ。
 目標は「聴いてもらった人に、良かった、と言ってもらえる歌手になること」である。



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