夏樹えり(ウェブクウ) 高音のファルセットで歌うラブバラード「愛・・・」 初の関西キャンペーンで収穫 [インタビュー]
新曲「愛・・・」について語る夏樹えり
◆先頃、初めての関西キャンペーンでを手応えをつかんだ夏樹えり。デビュー以来演歌を歌い、前作では東京ロマンチカのボーカル、故浜名ヒロシとデュエットを演じた。突然の浜名の死を契機にレコード会社を移籍。一転してバラード調の新曲「愛・・・」を2010年9月にリリースした。デビュー12年になる今年「歌いたかったバラードで本腰を入れる」と、張り切る。
演歌「夢見酒」で1999(平成11)年にデビューしている。さぼど演歌には興味を持っていなかったが、ある時にテレビで大月みやこの歌を聴いて「きれいなうら声に魅せられてしまった」という。それが演歌に取りつかれるきっかけだった。
デビューして8年ぐらいは演歌を歌い続けた。最近は少し路線変更して、07年には故浜名ヒロシとのデュエット「キツネとタヌキ」を出した。軽快なリズムの2人のかけ合い歌謡だ。
新曲の「愛・・・」は、ハニーシックスの三浦久雄がプロデュースしたラブバラード。
ピアノ演奏のイントロ、夏樹の透き通る美しい高音が響き渡る。後半はうら声が印象的だ。まるで彼女に影響をもたらした大月みやこを思わせるようでもある。
夏樹が三浦を知ったのは、同じ茨城県出身で茨城弁の漫談家、故ローカル岡から三浦を紹介してもらったのが最初だった。
今は岐阜市のラジオ局「FMわっち」で、「ハニーとえりの歌仲間」という番組にレギュラー出演している2人だが、「いつも歌の悩みなどを聞いてもらっています」という。
浜名が亡くなり、歌う相手を変えようといった案もあったようだ。
しかし夏樹は「ソロでやりたい」という希望を三浦にぶつけ、三浦は「ファルセットを生かせる歌を」と今作をプロデュースした。
「バラードは、ずっと歌いたかったジャンルの曲。夢がかなったような感じです。これをデビューと思って心機一転で、本当は改名でもしたいぐらいでした」
新曲のタイトルはウェブクウの社長、山口光昭氏の発案だという。
最初は「愛」だったが、愛しい想いがより膨らむように、と<・・・>を入れることになった。だから「愛・・・」は<あい、てん、てん、てん>と読むのが正しいのだという。
「山口社長がタイトルを付けると、ヒットするってジンクスがあるそうです。だから歌う前にタイトルを言う時も、心を込めるようにしています」
初の関西キャンペーン 本音の大阪は大好き!
◆普段は東京を中心とした関東でのキャンペーンが多い。
初めての関西キャンペーンには、最初、戸惑いもあったという。
「先輩から、よそ者にとっては怖いところよ」と聞かされてきたが、温かい人情に触れて「大阪は大好き」と言うまでになった。
阪神タイガースファンであることが、意外とスンナリと溶け込ませてくれたのかもしれない。キャンペーン場所の移動中に新しい甲子園球場の外観を見て「感動した」というほどの阪神ファンだ。
それでも関東と関西の違いは随所で感じたようだ。
「お客さんの反応がまったく違いますね。1曲歌い終わるたび話しかけてこられるんです。それに応えなければいけないし、このテンポに合わせるのには時間がかかりました」
夜のスナックなどでは酔客に「お前、アホか!」なんて言われて、ショックを受けたこともあったが、それが独特の愛情表現とわかると「とにかく大阪は本音で話せる明るい町」とも。
肝心の歌の反応は?
「キャンペーン先では、自ら演歌を歌い、演歌を聴き慣れた人たちが多いだけに、いい歌だけど、難しいわね、と大半の人たちに指摘されました。その一方で、新鮮な感じがする、といった声も聞かれました」
<またキャンペーンに来いよ>といった温かい声もあった。
夏樹が目標とする歌手はちあきなおみだという。
「演歌からジャズ、ポップスなどいろんなジャンルを歌いこなせる表現力を持ち、聴く人の心に残る歌手になりたい。もし、ちあきさんが現役ならば、ファンクラブに入って押しかけていたでしょう」とも。
そんな思いを関西キャンペーンで再認識させられたようだ。
4月からはKBS京都テレビ(毎週木曜日 午前 1:30~1:45)、とテレビ和歌山(毎週木曜日 午前8:15~8:30)で放送中の「夢元気人」へのレギュラー出演が決まっている。
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