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竹本孝之 デビュー30周年記念アルバム「GENESIS」をリリース 「十六夜の月」など、今の自分とリンクした歌を収録 [インタビュー]

竹本孝之.jpg


◆歌手・竹本孝之 = 写真・上 = が久々にアルバムを出した。2010年5月に大阪市内のアゼリア大正ホールで行ったアコースティックライブを収めたDVD「GENESIS LIVE 2010 “Run to Live”」とCD「GENESIS」の2枚である。CDには40歳を過ぎた男のラブソング「十六夜の月」など新曲5曲を含む11曲が収録されている。いずれも新曲は「今の自分とリンクした45歳の自分なればこそ歌える」といった内容に仕上がっている。


今だから歌える歌


竹本孝之2.jpg DVDとCDはデビュー30周年を記念したもの。
 と言うものの、取り立てて飾り立てることは避けている。音やテンポが少々、はずれていてもライブの模様をそのまま収録した、とライブ感を大切にした作品だ。
 「45歳の自分が今、どんな音で歌っているかを知ってもらいたかった」と竹本。

 30周年を記念したライブツアー「Run to Live ツアー 2011」も、5月29日の鳥取県米子市の米子laughsを皮切りに全国4会場で予定している。関西では5月31日に神戸・三宮の神戸VARITで、午後7時から行われる。







 竹本のデビューは1981年だ。スタートはCBSソニーから出したレコード「てれてZinZin」 だった。近藤真彦沖田浩之などとともにアイドルとして登場した。
 2000年からは俳優に軸足を置き、歌手としての活動はなりを潜めた。08年にはソニーミュージックからベストアルバム「GOLDEN☆BEST」が出ているが、実質は6年前と昨年に関西で行ったライブコンサート以外は、目立った動きはない。

 そして再び“歌手”竹本孝之に火がつく。
 1人でも2人でも聴いてくれる人たちに届けられる歌を歌ってみたい。40歳を超えてから、そんなことを思うようになったという。

 「20代、30代の頃にはサウンドは熱くなくてはいけないなど、音楽の形にこだわっていました。ところが最近、アコースティックギター1本でも、表現し、届けられることがわかりました」

 それは40代になって始めた園芸がきっかけだった。ポット花を育て、販売する事業を埼玉県内で始め、自然に触れるようになったのが、心の中で変化をもたらしたのだ。

 「ポット花は年間15万ポットを出荷していますが、これも自然との共生が大切で、天候はもちろん水や日光、温度などに影響されます。このように物事には、どうしても抗えないことがあります。そこからは1度ぐらい失敗しても、もう一度立ち直れる柔軟さも身につきました。そのように自然体で花に接していると、花の声が聞こえてきて、自分を主張するエゴがなくなってしまうんです」

 そんなふうに自分が変化がしてくると、歌に対しても肩ひじ張らずにニュートラルな気持ちになった。
 そこから生まれたのが「今の年齢だから歌えるもの」であった。
 それまでの竹本は、歌っていた詞が今の自分ではない、と悩み、今まで書いていた詞も作れなくなって、自然と歌から遠ざかることになっていたという。
 しかも「何か発信しなければ...」といった焦りで、毎日がイラ立つようになっきていた。



◆今、見出した自然体の歌は、ライブで見せてくれるアコースティックギターからも感じ取れる。アナログ音楽の代表的な存在でもあるそれは、俳優・竹本孝之の意外なところでもつながっていた。
 漫画家・藤子不二雄のデビュー前から漫画家として活躍するまでを描いたNHKのテレビドラマ「まんが道」で、藤子・F・不二雄(藤本弘)の満賀道雄役を演じている。まだ21歳と若い時であった。

 漫画の執筆に欠かせないGペンと言われる筆記具がある。所謂、つけペンで、これにインクをつけて描く。
 デジタル時代の筆記具と違って、このペンひとつで力の入れ具合によって、いろんな線を表現できることを、もう1人の藤子不二雄である藤子不二雄A(我孫子素雄)から教えてもらったという。
 その見事なアナログの妙技に、若き竹本は感動したのだが、それを自分の歌に生かすには、しばらく時間が必要だったようだ。

歌うのではなく、届けたい


GENESIS.jpg◆アナログ回帰とも言える体験の中から出来あがった曲のひとつが「十六夜の月」だった。新作のアルバムの中でもメインとも言える作品である。
 40歳を過ぎた男を歌ったラブバラードとして歌う。
 素直に愛していると言いたいけれど、いろんなしがらみに縛られ、どうしても言い出せない、男の切なさを歌う。
 「自分の心の中を相手に届けるように歌っています。日本語の美しさが感じられる世界を表現したかった」




 このところ俳句にも興味を示すのも、ひとつの言葉が持つ意味の豊富さが、表現を多様化させてくれるといったことがわかってきたからだという。
 竹本孝之の格好良さの理由は、こんなところにあったような気がする。



[竹本孝之Official Web Site]
http://www.takemoto-t.com/index2.htm




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