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大月みやこ(キングレコード)  京都・鞍馬で「女のかがり火」のヒット祈願と歌の奉納 

大月みやこ2.jpg大月みやこが2013年3月27日に出した新曲「女のかがり火」のヒット祈願と歌の奉納を、歌にも登場する京都・鞍馬にある由岐神社で行った。同神社でこうしたヒット祈願を行うのは初めてのことで、毎年10月に行われる勇壮な鞍馬の火祭に使う松明のミニ版に火を灯して持ち上げて見せて、歌のヒットを誓っていた。


女のかがり火.jpg










 「女のかがり火」は、1番で鞍馬の火祭の火、2番で長良川の鵜飼いで揺れる炎、3番は安芸の宮島の水面に浮かぶかがり火を歌い、女心の奥底で燃え続けている恋の炎を表現している。
 大月が得意とする悲しくも切ない女性を描いた、歌手生活50周年に向けた渾身の大作である。

 大月の出身地である大阪にも近いとあって、京都・鞍馬で発売日にヒット祈願を行った。
 初めて鞍馬にやって来たという大月は、本殿横で手を清めてから拝殿へ向かい、宮司が祝詞をあげたあと大月はさかきを供え、お神酒を受けた。

 席を隣に移した歌の奉納では、「女のかがり火」をフルコーラスで歌唱した。

大月みやこ4.jpg

 勇壮な火祭りの炎の感覚が伝わって来るような雰囲気の中でのヒット祈願と歌の奉納を終えて大月は「女性を歌う私の新たな歌世界を作ってもらいました。松明は芯がしっかりと巻いてあるからこそ、いつまでも消えることなく火が灯り続けることができます。新曲は、それと女心を重ねて歌っています」と話し、50周年を控えての力強いパワーを感じさせていた。


◆ インタビュー ◆


悲しい女の歌世界を表現して50年
歌の心を聴く人に届けることに腐心する連続
 

今年6月で切ない女心を歌い続けて50年になる大月みやこが、常に思い描くのは「聴いて頂いている人たちに、歌の心が届いているだろうか」ということである。大きなステージであっても、小さな会場でも、それは変わることはない。そう思うようになったのは、デビューから20年たった頃からだった。それまでは歌うことが楽しくて仕方なかった、歌が好きなだけの歌手だったという。それを気付かせたのは、気持ち良く歌い終わった後にスタッフから「きょうは調子が悪いのですか」と言われたことによる。それから届ける努力が始まった。それは歌の練習というよりも、相手を気持ち良くさせるための努力であった。


大ヒットして代表曲にもなっている「女の港」までには約20年の歳月があるが、そこには何があったのだろか。

大月みやこ.jpg大月 高校を卒業後まもなくしてデビューするのですが、その前後から発声、声の響かせ方など、表現者としてのあらゆる練習は積んでいましたが、ひとつ欠けていたのは聴いて下さる人たちに歌を届けるということでした。自分だけが満足して、歌の想いが何一つ相手に伝わっていなかったんです。
 それを気付かせてくれたのは、調子よく歌えたと思っていたのに、スタッフから「調子悪いの」と指摘された一言でした。それにショックを受けたことから、歌う姿勢を変えました。

 そこからの私は、お客様の心に歌を届けられる歌手に脱皮することに専念しました。
 そのために、まず最初にしたことは、人との接し方の見直しでした。まずイライラしないこと。喧嘩はしない。相手に嫌に思いをさせない-など、相手を気持ち良くさせることばかりでした。
 あいさつでも、言い方ひとつで相手の印象は変わってしまうので、それにも気を付けるようにしました。




その自己変革によってデビュー20年目にして「女の港」で見事に紅白歌合戦に初出場を果たし、「白い海峡」では1992年の日本レコード大賞を受賞した。

大月 私の場合、何を歌って、どのように売るのかなど、すべてをスタッフが路線を決めていきます。それまでの私は紅白に出たいと思ったこともなく、ただ歌っていられることが楽しくて仕方ありませんでした。しかもそれによっていくらかも報酬ももらえるのですから。

 「女の海峡」を出す前あたりから、新しくなったスタッフが紅白に出場させよう、レコード大賞を狙おう、芝居もやらせようなどといったことを計画するようになってきました。

 それに乗ったら紅白やレコード大賞などが舞い込んできたのですが、それはやっぱり私の歌との接し方、人との接し方に変化が出てきたことによって、1日中一緒にいるスタッフにも同じ想いが自然と伝わっていったのでしょう。
 それから生き方ががらっと変わってしまいました。

新曲「女のかがり火」を鞍馬の由岐神社で歌ったが、CDで聴くのとは違って迫力というか、パワーを感じたし、説得力も一段と高い。歌の心を相手に伝えるのは、生が一番であるようだ。

大月みやこ3.jpg大月 テビュー間もない頃、生駒遊園地のイベントで歌ったり、神社の境内でも歌いました。お客さんの前で歌って、それを聞いてもらえるのは最高の喜びでした。だから辛いと思ったことは一度もなかったし、面白くて仕方ありませんでした。
 三橋美智也先輩のステージの前歌をやらせて頂いた時期がありました。一緒に全国各地を回るんですが、舞台のソデで三橋さんの歌をずっと聴いているんですが、そのたびに感動し、感激していましたね。

 生で歌うことは真剣勝負で、人々がどう感じてくれるか、といった楽しみがあります。伝わらないと恐いのですが。その空気を読むことは、とても勉強になります。
 レコーディングには作り上げていく楽しみがありますが、生の醍醐味とはまた違ったものです。今、後輩たちにも、そうしたことが勉強になる、と伝えています。
 ただ、今はお客様の前で歌う仕事が少なくなってきていますから、それが残念です。



女の歌世界を表現し続けて50年になろうとしているが、大月さんは常に自分の中にもう一人の大月みやこがいる、と言っている。

大月 歌の世界で私は表現する女性に成りきることはありません。ちょっとだけそばにいて、その女性の心情を思いやる、そんな気持ちで歌っています。
「女の港」をいただいた時、作詞の星野哲郎先生から「主人公の女性の気持ちが分かるだろう」と言われたんですが、一向に理解出来ずにいたので「分かりません」と答えてしまったことがありました。

 徐々に分かるようになりましたが、詞を繰り返し読んで主人公の心情や、どういった人生を送って来た女性なのか、を理解することは大切ですね。それが伝えるための第一歩です。

 歌っている時などには、いつももう一人の自分が、厳しい評価を下すスタッフになったり、なかなかええやん、と褒めてくれるファンに変身したりします。時には慰めてくれる時もあって、自分の推進力になっているように思えます。

 どんな時であっても自分を素敵に見せることも、表現者として大切なことではないでしょうか。






[大月みやこ オフィシャルサイト]
http://www.otsukimiyako.com/
[大月みやこ キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10066






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