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大月みやこ(キングレコード)  「女」を歌い続けて50年 秋には東京で記念コンサートも  来春には新歌舞伎座1ヵ月公演  [インタビュー]

大月みやこ2.jpg◆大月みやこが歌手としてスタートを切ったのは1964(昭和39)年6月20日であった。そうあの東京オリンピックが開かれた年である。東洋の魔女が、そして円谷、遠藤、小野、桜井、三宅、渡辺などたくさんの日本人がメダルを手にして、日の丸に日本人が歓喜した時であった。それから50年。大月もまた今年デビュー50周年を迎えている。2013年10月にはデビュー曲の「母恋三味線」そのカップリング曲の「船場のこいさん」から、最新曲の「いのちの海峡」、カップリング「未来への詩」まで、50年間に歌った全228曲を収めたCD14枚組のボックスを発売する。ファン垂涎の商品である。この200曲余の歌に共通するのは「女」である。大月はこれからもライフワークの「女を歌い続ける」ことに徹していく。








 大月がディナーショーやコンサートのラストソングで頻繁に歌っているのは1988年に出したアルバム「おんな・旅路をうたう」に収録されている「リサイタル」である。
 ここで大月は「女を歌う」と歌い、さらに長く大月みやこを聴き続けてくれた人たちへの感謝の気持ちを込めている。
 それまで肩肘張って、歌うことがただ楽しかったという自分を取っ払って「ずっと私の歌を聴いて下さっている方がいることに感謝し、歌を届けることがどんなに大切かをつかんだ」ことを表現したのが、この歌でもあった。

 そうした転機となるのはデビュー19年目で出した大ヒット曲「女の港」だった。それに続く「女の駅」であり「白い海峡」であったことには違いない。
 歌好きだから歌っているだけの歌手じゃなくて、声が続く限り誰からも長く聴いてもらえる歌手へとスタッフたちによる<大月改造プロジェクト>がどんどんと進められ、大月は「ただそれを信じて歌った」だけだという。


大月みやこ1.jpg ジャズ、バラード、ロックと決して演歌にこだわらずに自分のステージに取り入れてきたのも、その表れである。デビュー25周年の平成元年には新宿コマ劇場で初めての芝居「浮世おんな旅」を演じた。スタッフたちの強い勧めがなければ実現していなかったかもしれない。
 以来、東京、大阪、名古屋の大舞台で歌と芝居の公演を毎年続けている。来年4月には大阪新歌舞伎座で「吉野まほろば物語 ~ 花の四姉妹 ~ 」を神野美伽、香西かおり、田川寿美らとともに1ヵ月演じる。

 大月は大阪府八尾市の出身である。地元の八尾高校を卒業後、上京して歌手になった。1年余は三橋美智也に付いてステージに上がっていた。芸名は当時のレコード店の名前から取ったことは有名な話しで、生粋の大阪人である。
 その頃、レコーディングの時などに「言葉が早く母音に戻ってしまう」と良く指摘されていた。それが発音を不明瞭にしているというのである。それを治すと言葉から大阪人らしさが消えてしまった。


 「大月さんには大阪の空気がない」
 と言われるのはそのためである。
 南こうせつが作曲した歌がひとつだけある。2000(平成12)年3月に出した「京都ひとり」がそれである。「大月さんのイメージは大阪じゃなくて京都ですね」と言って作ってくれたそうだ。
 初期の作品だけでも「船場のこいさん」「大阪夜霧」「横堀川」など大阪を舞台にしたものがあるが、テーマはやはり「女」であり、大阪の影は薄い。
 とは言うものの、2007年に出した「大月みやこ ひとり舞台~歌と語りで綴る 橋ものがたり・・・十抄」は、大阪人大月をいかんなく表現している。

これからも「女」を歌い続ける

 50周年の今年、「女のかがり火」(3月)に続いて「いのちの海峡」(7月)と立て続けに、これぞ大月みやこといった渾身の作品を発表している。「いのち-」はオリコン1位でのスタートだった。それぞれタイプの違う楽曲ながらも、ドラマチックな大月みやこの歌世界の女の物語であることは同じで「心に届いてもらえるとうれしい」と熱唱する。
 「いのち-」のカップリング曲として収録した「未来への歌」は、これこそまったく定番の大月演歌とは内容を異にするものだが、これにこそ50周年を迎えた大月の想いが込められている。

 「今まで大月の歌を聴き続けてくれた人たちへの感謝、貴方に出会ったことへの喜び、そうした何でもないことが私に歌を歌う元気を与えてくれて、聴く人には感動を届けることができました」

 そうした幸せを感じる50年の想いをバラードに仕上げた。
 10月2、3の両日、東京・三越劇場での「2013 秋のコンサート」や同29日の渋谷公会堂での「デビュー50周年記念 大月みやこコンサート」では、エンディングに歌うという。

60年に向けて新しいものへと意欲的に挑戦していきたいという大月だが、今までもそうだったように「スタッフがあっと驚くような新しいテーマを与えてくれるでしょう」というが、永遠のテーマである「女」を歌う大月みやこであることは変わらない。





[大月みやこ オフィシャルサイト]
http://www.otsukimiyako.com/
[大月みやこ キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10066


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