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川中美幸(テイチクエンタテインメント)  松平とダブル座長公演 「赤穂の寒桜 大石りくの半生」  赤穂の志士を支える女を演じる 大阪・新歌舞伎座 [新歌舞伎座]

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◆デビュー40周年の松平健と同38年の川中美幸がダブル座長公演する大阪・新歌舞伎座。初日の松平の「暴れん坊将軍 夢永遠江戸恵方松(ゆめはとこしえ えどのえほうまつ)」に続いて、2014年3月17日、今度は川中が座長を務める「赤穂の寒桜 大石りくの半生」を見た。忠臣蔵の大石内蔵助を支えた妻りくを描いている。りくを川中、内蔵助を松平が演じている。2部は川中の歌謡ショー「人 うた 心」で、最新曲の「祗園のおんな」からヒット曲の「二輪草」、「コーヒールンバ」をはじめとする昭和の名歌謡曲のメドレーなど、全13曲を歌う。30日まで。

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 松平と川中が交互に座長を務める。この日は昼公演を松平、夜公演を川中といった具合に、昼夜、あるいは日替わりで座長を変わる、といった趣向を凝らす。

 1部の芝居「赤穂の寒桜 大石りくの半生」は、大石内蔵助をはじめ忠臣蔵の男たちを支える女たちの生きざまを描いている。内蔵助の妻りくは「人としての誇り、命よりも大切なものがある」という。ところが赤穂の家臣潮田又之氶の妻、土田早苗演じるゆうはそれとは反対に「何があっても生きることが大切」と、ふたりは建前と本音の間で苦しむ。

 義に忠実であれば死が、自分に正直であると不忠とそしられる。ゆうはそれでも生きよ、と説くなど、双方は異なる生きき方でぶつかり合う。りくは後に尼となり、亡き夫と子供や義士たちの菩提弔って生きていく道を選ぶ。

性格違う主役を演じ分けるダブル座長公演


 有名な山科の別れなど忠臣蔵の名場面、泣かせ所もたくさん盛り込まれていて、安心して見ていられる芝居だ。「暴れん坊将軍」では吉宗の幼なじみ役として、川中は10代から70代まで演じ分けるなど明朗快活な女性を演じているのに対して、「赤穂 ー 」ではまるで正反対かと思われる女性を演じている。

 2人のダブル座長公演は去年12月に名古屋・御園座のサヨナラ公演で実現した。「あまりの好評さに、東京、大阪のお客さまにもぜひご覧いただきたい」(松平、川中)と、今年2月の東京・明治座に続いて、大阪・新歌舞伎座でも幕を開けた。

 松平、川中ともに、性格が違う主役を演じ分け、しかも同じ日にそれをやって見せるという凄さは、1日で通し観覧することで、その面白みがより分かるのかもしれない。、

情感たっぷりに「お吉情話」など歌う


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 歌謡ショー「人 うた 心」では、途中、松平が「マツケンの大繁盛」を歌うほかは、すべて川中がメインでの歌唱。この日も披露したが12年に松平と川中はデュエット曲「名場面」を出しているなど、2人は名コンビぶりを見せている。



 川中が「人との出会いいい作品との出会いは人を磨いてくれる」と言うように、今回のダブル座長公演での松平との出会いは、川中を変えるきっかけにもなったようだ。
 松平も「まさか一緒に芝居をして、歌えるとは思っていませんでした」と驚きを見せるものの、共演を存分に楽しんでいるふうであった。

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 ショーの後半に川中が歌う「貴船の宿」「祇園のおんな」は、いずれも京都を舞台にしたもの。新曲の「祇園 ― 」は、恋に身をこがす花街で生きる女を歌ったみやこ情緒たっぷりな歌。同時に披露するカップリングの「お吉情話」は幕末の唐人お吉の物語りを素材にした悲恋歌。
 ステージだはこの歌で、それまでのドレス姿から着物に着替えて次々と川中演歌を歌い上げる。

 ラストの「二輪草」では、2番から松平か加わって一緒に歌って幕を閉じる。あっと言う間に終わりを迎えるほど、満足感たっぷりな歌謡ショーであった。

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[川中美幸 オフィシャルサイト]
http://kawanaka-miyuki.jp/
[川中美幸 テイチクエンタテインメント]
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/kawanaka/
[松平健 オフィシャルサイト]
http://www.ken-matsudaira.com/
[新歌舞伎座]
http://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/201403.html


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