水城なつみ（キングレコード） 髪を切って意気込み見せる新曲「曽々木海岸」 話題の能登を歌う デビュー３年目のステップ

◆キングレコード歌謡文化アカデミー（ＫＢＡ）の歌謡選手権に小学６年から高校３年まで毎年挑戦し続け、７回目でようやくグランドチャンピオンを射止め、キングレコードからプロ歌手としてデビューする足がかりをつかんだ水城なつみ。その記念のデビュー日は2013年５月22日、２年前のきょうである。翌日から関西でカラオケ喫茶店などで歌唱キャンペーンを堂々とこなし「温かいお客さんに支えられて歌うことが出来ました」と、スタートを切ってから２年。15年４月にはサードシングル「曽々木（そそぎ）海岸」を出した。初めてのご当地演歌である。歌詞の通りに長かった髪の毛も30センチの切って気合いを入れる。












　石川県輪島市にある能登半島有数の景勝地として知られる曽々木海岸。北陸新幹線の金沢までの延伸開通、能登を舞台にしたテレビドラマなど、このところ脚光を浴びる能登をテーマにして美しい日本海が表現されている。
　デビュー曲の「泣いてひとり旅」「風未練」と歌ってきたが、「曽々木（そそぎ）海岸」では「演歌どっぷりといった感じの歌です」と、本格演歌へ一歩前進したようだ。

　「ファンの人たちの中には早速、曽々木海岸へ旅行された方たちもあるほどですが、実は私はまだ行ったことがなく、７月に石川県での仕事が入っているので、現地へ行く時間を作ってみたいです」

　新曲の歌詞に　♪ 馴染んだ髪を切って北陸 ～ とあるのに合わせて30センチも髪の毛を切った。まるで高校生の頃に戻ったようだ。が、５月21日に出演したＫＯＢＥ流行歌ライブでは２年間の成長ぶりを見せるかのようであった。
　「最初の１年は嵐のような毎日で、何をしているのか分からない状態でしたが、最近になって歌手としての自覚が出来たように思います」
　スッパリと髪の毛を短くしたのも、そんな３年目という節目を意識したもので、さらにステップをといった想いの現れでもある。



　発売して間もない４月22日に茨城県の地元で新曲発表ミニコンサートを開いた。
　ＫＢＡの決勝大会でグランドチャンピオンになった時と同じ高校の制服を着て「曽々木海岸」を歌った。懐かしい制服はまだ着ることが出来たようだ。
　「高校生の時には元々短めのスカートの丈を、さらに短くしてはいていましたが、この時はきつかったかな。ちょっと太ってしまいました」

緊張するが負けず嫌い

　デビュー当初から水城は極度の緊張症でもあった。歌う前には周りのスタッフの声も耳に入らないほどである。
　そのたびに心を落ち着かせるために控室では身体を動かしたり、いつも持ち歩く小説を読んだりと、自分なりの努力を続ける。祖父と父親からの三代続く吉幾三ファンでもあるが「吉さんの歌を聴くと落ち着くし、頑張ろうという気持になる」。いつかはステージで一緒に歌えることを「第１の目標」にする。


　読書が好きでバッグの中にはいつも本を入れている。インタビューの日にも文庫本など２冊を取り出して見せてくれた。
　「友だちと本屋さんへ行くのが楽しみです。ふたりでこの本面白そうとか、あれこれおしゃべりしながら本を選びます。別々の本を買ってシェアすることも楽しいですね。１時間なんてあっという間に過ぎてしまいます」

　連日、新曲キャンペーンで全国を飛び回っているから、友だちと過ごす書店巡りといった楽しい時間も少ないかもしれない。山陰地方屈指の演歌専門店「歌の駅：えんか」でも、６月12日からキャンペーンが始まる。その最終日の６月14日、水城は21歳の誕生日を迎える。
　高校生から歌手になって、いろんな経験をしてきた21歳である。
　ＫＢＡのキングレコード歌謡選手権では惜しくも入賞できなかったり、チャンピオンを逃がす度にトイレで悔し泣きしてきた。夢のグランドチャンピオンになっても泣いた。その時はうれし泣きだったという。まさに歌と同じ ♪ 曽々木海岸 また涙 ～ である。


　「今はとっても幸せな時なんですよ。念願の歌手になって、ステージで好きな歌を歌えますからね。しかもたくさんの人とも出会え、経験もできますから」


［水城なつみ　オフィシャルサイト］
http://www.mizuki-natumi.com/
［水城なつみ　キングレコード］
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=44259