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北川裕二(キングレコード)  「命まるごと」「鮪」  歌って聴いて気持ちのいい歌  北川裕二<設立>30周年記念曲 !? [インタビュー]

北川裕二.jpg◆今年でデビュー32年目を迎えている北川裕二が、16枚目のニュー・シングル「命まるごと」(作詞・下地亜記子、作曲・弦哲也)を8月26日に出した。歌の主人公のみならず、聴き手も幸せにするいわゆる幸せ演歌である。女性の心をくすぐりそうな詞も盛り込まれ、女性用カラオケを加えて、男歌ではあるが女性にも歌ってもらいたいと希望を込める。カップリングは「鮪」(作詞・つつみりゅうじ、作曲・弦哲也)。「爽快感のある歌」という北川は、いつかはマグロ漁の基地、青森・大間漁港でも歌ってみたい、と意気込む。



 新曲「命まるごと」が8月に発売され、9月16日には東京都渋谷区の古賀政男音楽博物館・けやきホールで新曲発表ライブを開いている。その際に行われた記者会見で師匠の作曲家弦哲也は「裕二は相撲で言えば前頭10枚目ぐらいのランクかと思いますが、これから三役を目指して頑張ってほしいですね」と話していた。

 32年目だがようやく前頭らしい。もう少し上かと思っていたのだが-。
 「関取りになることができたことでうれしく思っています。これからは横綱や大関と対戦することになりますが、それで勝ったら金星。これからは大関、横綱を目指したいですね」

 2年前から<大衆演歌>という路線を歩いており、今作で4作目になる。ファン層も広がってきて、女性ファンも数多い。「女性ファンにも歌ってもらいたい」というのも、今の彼ならではの願いなのであろう。そんなこともあってか、演歌チャートも毎回上位をキープするようになってきている。

 「今作は、お前と一緒になって苦労ばかりかけてきたが、きっと幸せにするよ、といった幸せ演歌です。前作までは女性と別れるといった内容の歌が多かったのが、目の前が明るくなるような歌ですね」
 2001(平成13)年に出した「男のまごころ」以来であり、しあわせ演歌は2作目の試みだという。

 こうした歌は歌っている本人もそうだが、聴く人たちに爽やかな気持ちを与えてくれる。
 ちょっと変わったタイトルの「鮪」というカップリング曲も、気持ち良くしてくれる歌である。かつての「兄弟船」など名曲と言われる楽曲を彷ふつさせる。それだから「これがメインみたい」と、周囲からの評判は上々である。
 「1枚で2度おいしい」(北川)という大変お得なCDである。

 11(平成23)年に「港哀歌」を出している。この時には全国各地の港を巡ってキャンペーンをといった話もあったが実現しなかった。今回、そのリベンジをする絶好の機会でもあるようだ。マグロ漁で知られた漁港を歌い歩き、漁師の男性に限らずそこで働く女性たちにも、このスカッとする鮪の歌をアピールしたいとも。

■30歳になった北川裕二

 今年は<北川裕二>になって30年という節目の年である。
 プロ歌手になって2年間は増子ひろゆきの名前で歌っていた北川は「名前に<子>が付くと弱々しく感じる」といったアドバイスもあって改名した。「そんな記念すべき年に素晴らしい2曲をもらってうれしく感じています」と北川。


北川裕二・命まるごと.jpg デビューしたのは30歳であった。今の歌謡界では決して早くはない。オーディション番組「スター誕生」に26歳で出場した。周囲の挑戦者たちはもちろん中高生ばかり。20代は5、6人だったという。目立っていた。500人の中から1次予選を通過したのは60人、その中から8人が選ばれ、北川も入っていた。

 その歳まで北川は福島県郡山市の実家で父親の農業を手伝う青年だった。歌が好きで農作業をしながら、その当時流行っていた「氷雨」などを歌って歌手を夢見ていた。
 ところが北川を後継者に考えていた家族は大反対だった。その夢を断ち切るには現実の厳しさを身をもって知らせるのが一番だと考えた父親たちは、北川の「スター誕生」への出場を勝手に申し込んだのだ。もちろん選考で落ちると思っていたことは言うまでもない。

 ところがあれよあれよという間に勝ち残ってグランドチャンピオンになってしまったのだから、ちよっと当てが外れてしまった。テレビで見る「スター誕生」は、優勝すると音楽事務所が競ってパネルを挙げて<有望な歌手のたまご>を奪い合うのだが、どういう訳か北川にはそれはなかった。
 「後になってわかったことなんですが、実は翌年、日本コロムビアからオファーがあったようなのです。ところが両親は僕にそれを告げずに無視していたんです」

 そんなことも知らずに失意の時を過ごすが、意を決して弦哲也の門をたたく。なんとか2番目の弟子として認められてプロデビューを待つことに。ちなみに1番弟子は千葉一夫である。

 念願かなってデビューした北川も、長い低迷期を過ごしている。それの突破口となったのは60歳で歌った「女のみれん」であった。今の大衆演歌路線の第一歩であった。
 「売れない時代も決して辞めようなんて思わなかったですよ。ただ他人よりも少しおくれているのかなぁ、とちよっと気にはなっていましたが、続けているときっとお天道さまが照らしてくれると信じていました」

 「命まるごと」「鮪」は、そんな北川の想いを込めた歌のように聴こえてくる。


[北川裕二 オフィシャルサイト]
http://www.kitagawa-yuji.com/index.html
[北川裕二 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10436




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