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小桜舞子(テイチクエンタテインメント) 「よされ三味線」 初の演歌チャート1位   作詞家仁井谷俊也最後の作品  大阪でのコンサート開催にも意欲 [インタビュー]

小桜舞子1.jpg◆三味線を手に遠くを見つめるテイチクエンタテインメントの歌手、小桜舞子。2017年12月にリリースしたCD「よされ三味線」に、プロモーション映像を収録したDVDが付いた、もう1枚の「よされ三味線(DVD付き)」のジャケット写真である。作詞は仁井谷俊也、作曲が岡千秋。小桜が三味線を持つのは、同じく仁井谷が作詞し、岡が作曲を担当した作品「母娘(ははこ)じょんがら」(2009年)以来である。仁井谷は去年10月に帰らぬ人となった。「よされ三味線」は彼が小桜に提供した最後の作品である。小桜は「今年は皆さんの前で三味線を披露出来るようになって、天国の仁井谷先生にも聴いてもらいたい」と話す。



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 小桜舞子の今作は雪の青森が舞台。北の津軽で、忘れられない人を想う女の激しい心情を歌っている。「初めて仁井谷先生からもらった作品が『母娘じょんがら』でした。それがいつも心に残っていて、同じ民謡演歌の今作では鮮明に蘇ってきます」

 新曲「よされ三味線」は、去年、仁井谷が小桜にと持ち込んだ作品だったという。その小桜が担当ディレクターたちと打合せを済ませた日「11月のレコーディングでは先生に会えるね、と喜んでいたのですが、その夜、ネットニュースで訃報を知らされたんです」と、あまりにも突然の知らせに小桜は信じられない思いだった。

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 2017年12月に「よされ三味線」がリリースされると、オリコンの演歌・歌謡曲チャートで、小桜にとっては初めての初登場1位にランキングされた。2年前の「浮世草」(2016年)の2位を上回る記録となった。小桜は「仁井谷先生が押し上げてくれたようです」と感慨深げである。

 タイトルの「ーー 三味線」には〈じゃみせん〉と、わざわざふり仮名を付けている。これには少々、理由がある。「先生がお亡くなりになった後になって〈しゃみせん〉と読むのか〈じゃみせん〉なのか話題になって、結局はよされとしっくりとつながる〈じゃみせん〉に落ち着いたんです」
 どちらでも良さそうでもあるが、言葉一つに微妙なニュアンスの違いを大切にする小桜ならではの繊細さの表れのようである。

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 この事からも分かるように小桜は、歌詞の一句一句の意味と表現を人一倍大切にする。たとえば ♪ バチを叩けば 〜 は「三味線のバチを叩く音が硬いように、声の色も硬くする」し、♪ 男抱くように 〜 に至っては「仁井谷先生が自ら書かれた『母娘じょんがら』を、母に褒められた、と相好を崩しておられたのを思い出して、そんなふうに思われる母親の子供への母性愛を歌に表してみました」と、何とも細やかである。
 歌詞の一つひとつをこのように解釈して、全体像を頭の中で映像化する。それが小桜の歌唱なのである。「年に1回のコンサートに芝居を盛り込むようになって、そうしたコツが分かってきたんです」と小桜。

■2年連続ブラジル公演

 「よされ三味線」より先、2017年10月に出したアルバム「小桜舞子2018年全曲集」には、前作の「女の雪国」(2017年3月)も収録されている。これは27年前に31歳で亡くなった村上幸子が最後にレコーディングしたものをカバーした作品。小桜の歌唱力が買われて白羽の矢が立ったのだが「村上さんはこの歌を観客の前で歌うことは叶わなかったと聞いています。そんな1曲を歌い継いでいます」(小桜)と意欲を見せる。

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 2016、17年と2年連続してブラジル・サンパウロでコンサートを開催して、日系人の人たちなどを楽しませている。その人気はもちろん日本でも変わりはないのだが、大阪では2015年に続いて、2度目の今宮神社の宝恵駕行列に参加している。「2回も乗れえるとは思いもしませんでした。光栄なことでした」と、神前では新曲「よされ三味線」のヒットを祈った。

 さらに小桜は「大阪でもコンサートを開けますように頑張ります」と、40歳になる今年には並々ならぬ力の入れようである。





[小桜舞子 オフィシャルサイト]
http://www.kozakuramaiko.com/
[小桜舞子 テイチクエンタテインメント]
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/kozakura/







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