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氷川きよし(日本コロムビア) くいだおれ太郎スタイルで大阪のファンサービス  笑いと涙の芝居とコンサートの3時間 13年ぶりの新歌舞伎座座長公演 [舞台公演]

◆大津から江戸まで百二十余里、顔も覚えていない母を訪ねての旅道中。行手を阻むならず者や命を狙う仇敵。それに颯爽と立ち向かうのが、歌手氷川きよし演じる役者、嵐恋之介。彼の活躍と周りの人たちの人情を織り交ぜた、笑ったりちょっぴり涙する・・・そんな芝居「母をたずねて珍道中 お役者恋之介旅日記」と、氷川の新曲「大丈夫」からデビュー曲などヒット曲がいっぱい詰まった「氷川きよしコンサート2019 in 新歌舞伎座」の2部構成の13年ぶりの大阪・新歌舞伎座座長公演。見応え聴きごたえ十分な約3時間のステージは連日大入りである。27日まで。

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氷川きよし、13年ぶりの新歌舞伎座座長公演は連日大入り満員


 世話になった江戸にいる師匠から届いた、病気で舞台が打てないので助けて欲しいという文に、恋之介(氷川きよし)は育ての親である嵐源之丞(曾我廼家寛太郎)と共に大津から江戸へ向かうことになる。
 恋之介は佐野川権三郎一座の看板役者だが、実は平安の昔から続く笛の宗家、六条流の息子である。跡目相続のいざこざから命を狙われ、母の形見である朝凪の笛を忍ばせて門人の源之亟と共に家を離れて役者の道を歩んだ。

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笑いあり涙ありの芝居に観客も大満足

 江戸への旅には、全編で笑いを振りまく権三郎役のベンガルや大津で一座の公演を仕切る閻魔のお京役の山村紅葉らが加わって、文字通りの珍道中が繰り広げられる。途中、母は江戸で健在であることを知らされる。
 江戸に着いてみると、跡目披露の宴が開かれようとしている。その席で舞うことになった恋之介は、跡目を狙う一派と派手な立ち回りになるが・・・母とは再会出来るのか、跡目の行く手は、芝居の最後まで恋之介から目が離せない。

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芝居のラストは豪華に見せ場たっぷり

 昨秋の東京・明治座公演と同じ演目ながら、ここは大阪・新歌舞伎座の舞台だけに、氷川の大阪弁をはじめ大阪ならではの内容には、おおいに大阪のファンを楽しませている。

■天童よしみが応援に

 2部のコンサートではガラッと変わって、歌手氷川きよしの歌声を堪能させてくれる。歌うのは2000年のデビュー曲「箱根八里の半次郎」からデビュー15周年記念曲第2弾の「ちょいときまぐれ渡り鳥」(14年)1部の劇中歌「恋之介旅日記」、そして20周年を迎えている今年の新曲「大丈夫」「最上の船頭」など全17曲。

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 オープニングでは大阪・道頓堀名物のくいだおれ太郎の衣装でのファンサービスには、思わず客席から驚きの声も漏れていた。6月4日にリリースするアルバム「新・演歌名曲コレクション 9」に収録している新曲「大阪とんぼ」は、氷川が初めて歌う大阪をタイトルに冠した楽曲。くいだおれスタイルで披露している。

 同じアルバムに収録する「百万本のバラ」も歌ったが、彼は先日「初めて母にカーネーションの花を贈りました」と話すなど、少し芝居に感化されたのかもしれない。

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 氷川が「デビュー当時から大阪は一番恩がある街です」と話すと、客席はいっぱいのペンライトの華が揺れ、その多くの人たちが13年前の新歌舞伎座が大阪・難波にあった頃の座長公演にも足を運んだという熱心なファンばかり。
 大阪を語るならば、とばかりに、この日、会場に姿を見せたのは大阪出身の天童よしみ。よしみちゃんコールが飛び交う中、客席からステージ近くまで駆け寄って「頑張ってくださいね」とエールを送ると、氷川は舞台に正座しての最敬礼を返していた。

 ステージの最後、氷川は「13年ぶりの座長公演に来て頂いてありがとうございました。千秋楽は5月27日ですが、楽しく演らせて頂いています。まだ大好きな京橋のたこ焼きは食べていないので、是非、食べに行きたいです」と会場を和ませていた。


[氷川きよし オフィシャルサイト]
https://www.nagarapro.co.jp/top/artist/artist.php?id=1
[氷川きよし 日本コロムビア]
https://columbia.jp/hikawa/
[新歌舞伎座 氷川きよし特別公演]
https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20190518.html








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