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伊奈木紫乃(徳間ジャパンコミュニケーションズ) 「大阪〜テバン〜」 日韓の架け橋目指す   令和の「釜山港に帰れ」に [インタビュー]

◆徳間ジャパンコミュニケーションの歌手、伊奈木紫乃が韓国のリズムにのせて歌う「大阪〜テバン〜」。師匠の作曲家、キム・ヨンガンが書いたメロディーに、伊奈木が詞を書いたものである。2020年2月5日にリリースした。自ら作詞した楽曲には、サクラ(桜)とムグンファの日韓両国の国花を歌詞に盛り込むなど、双方の架け橋になればといった想いを込め、令和の「釜山港に帰れ」にしたいとも。

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日韓の架け橋にと歌をと想いを込める


伊奈木紫乃 大阪~テバン~.jpg 伊奈木紫乃は2時間で「大阪〜テバン〜」の詞を書き上げたという。それはある企業の在日韓国人経営者の言葉がきっかけになっている。
 「かつて父親世代の在日の人たちは(日本への)恨みつらみを抱いていたけれど、世代が変わって今は韓国にも日本にも感謝しかない。そんなことを親父と話たかったけれど、すでに天国だから」
 こうした話をもとに、日韓の架け橋になればと筆を取った。その背中を押したのは韓国人作曲家のキム・ヨンガンであった。

 大阪府和泉市出身の伊奈木は、10代で演歌歌手を目指して上京し、市川昭介作曲でCDをガウスエンタテインメントからリリースしている。ところが何と、レコード会社から韓国での活動を薦められ、韓国・ソガン大学語学堂に留学して、韓国の歌と韓国語・文化を学んでいる。
 その頃、韓国で師事したのが作曲家のキム・ヨンガンであった。彼の作曲した作品などを歌った作品を収録したアルバムも韓国でリリースもしている。

 師のキム・ヨンガンは「その経験があるからこそ、在日朝鮮人の想いを書けるだろう」と、新曲の作詞を助言した。作品は在日が多く住む大阪を舞台に、 タイトルも「大阪〜テバン〜」と名付けた。

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演歌からラテン、ジャズなど幅広く歌う

 3年間、韓国へ留学した伊奈木だったが、2005年には日本(大阪)に戻り、再び演歌歌手を目指す。帰国して出会った音楽プロデューサーからは「演歌は歳を取ってからでも歌える」とラテン・ジャズ・ボサノバなどを歌うように薦められる。
 またもやお預けである。それらの音楽を学ぶうちに、彼女を魅了したのがラテンであった。生バンドでライブをするなど、ラテンシンガーとしての活動を定着させていった。ラテンアルバム3枚をリリースしたほどで、毎年開いているディナーショーでもふんだんにラテンを披露している。

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 それでも演歌を歌いたい、という想いは断ち難く、2018年には「紫月 〜しづく〜 」を出している。「大阪〜テバン〜」は帰国後、2枚目の演歌シングルである。

 故郷の和泉市では「いずみの国和泉市ふるさと大使」を務めるほか、帰国して所属した事務所も2010年に辞め、今はフリーで活動する。また水月千恵という名前で泉州音頭も歌うなど、幅広いジャンルをこなすマルチシンガーとしてファンを増やしている。





[伊奈木紫乃 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
https://www.tkma.co.jp/new_release_detail/id=12998








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