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宮本静、デビュー10周年記念コンサート   和歌山・海南nobinosホールに響かせたふるさと癒し歌 [コンサート]

◆デビュー10年目を迎えて今、和歌山を代表する歌手の1人と言われるまでになった宮本静が、2020年10月10日のデビュー記念日に、和歌山県海南市にある今年6月に開館したばかりの海南nobinosホールでデビュー記念コンサートを開いた。2010年に歌手として世に出てから一貫して、ふるさと癒し歌をテーマに、地元和歌山の歌を歌い続けている。3部構成で行われたコンサートでも、和歌山の魅力を盛り込んだ全17曲を歌い、集まった観客には「これからも15年、20年と頑張ります。皆んな付いてきてよ」と、元気に呼びかけていた。

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デビュー10周年を飾ったコンサートで歌う宮本静


 宮本静はデビューして10年間に23曲をリリースしている。その多くが地元の和歌山県を舞台に歌った「ふるさと癒し歌」なのである。デビュー曲「あんたの済州島(しま)へ」は、和歌山から済州島へ嫁ぐ女性が故郷への想いを大切に生きていこうという女性への応援歌である。この日はオープニングで披露して、1部では5曲のふるさと癒し歌を聴かせた。

 歌が大好きだという和歌山・海南市の神出政巳市長の姿も見られた会場で、デビューからの10年を振り返るように宮本は「苦しい事、楽しいこと、いろいろありましたが、プロの世界は厳しさも教えられました」と話していた。

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 2曲目に歌った「黒江からこころ為(ため)の女」(2012年)は、デビュー2枚目のシングルのメイン曲。500年の歴史を持つ紀州漆器の生産地として知られる和歌山・黒江地区を舞台に歌ったものである。
 続いて歌った「静の黒潮節」(2015年)は、同年の和歌山黒潮国体開催が契機となって話題になった楽曲である。彼女の4枚目のシングルである。同年には世界遺産の高野山のふもとの和歌山かつらぎ町を舞台に、平家物語の悲恋をモチーフにした「天野恋塚」も出しており、これも披露した。

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バックを務めたのは若いダンシングチーム

 1部の最後ではダンシングチーム・PROGRESSの踊りをバックに、「男節」で盛り上げた。

■力強く新曲「千畳太鼓」も

 デビュー曲のカップリング曲は「紀の川のほとりで」である。乳がん検診の早期受診を推進する世界規模のキャンペーン・シンボルであるピンクリボンのテーマソングにも選定されているという。2部では、これを和歌山県を拠点に活動するフォークシンガー、横山恭二のギターで歌ってみせた。
 最近、早朝に始めたアカペラでウォーキングでこれを披露したところ、大きな反響があったことも報告していた。

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 このほか今年4月に出した新曲「千畳太鼓」を、やはりPROGRESSをバックに披露した。10周年記念曲でもあるこの楽曲は、和歌山・白浜にある岩畳を思わせる大岩盤の海岸の千畳敷が舞台。現地でジャケット写真などを撮影しており、宮本は「力を与えてくれる歌です」と力強くこぶしを突き出して歌った。

■全国へも飛び立ちたい

 いよいよラストの3部では地元和歌山のピアニスト、木谷悦也によるピアノ演奏や、そのピアノに合わせて宮本は「舟唄」(八代亜紀)に初挑戦した。和歌山・新宮の人たちの間で歌われていたという「新宮ブルース」を聴かせたり、デビュー以前から歌っていたという木下結子の名曲「ノラ」も歌った。

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フォークの横山恭二と
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フクラシックピアニストの木谷悦也とのセッションも

 和歌山をふるさととする宮本だが、実は生まれは島根県なのである。小学生の時、和歌山に移り住み、以来、紀の川市で育っている。今では言葉をはじめとして<和歌山の女>そのものである。
 数々の歌謡コンテストにも出場して、1992(平成4)年にはNHK-BS「勝ち抜き歌謡選手権」にも出場して、松原のぶえの「蛍」でチャンピオンになったほど。その後、結婚・出産を経てのプロデビューであった。

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大好きな和歌山を歌い続ける

 かつて彼女はテレビに出演して「和歌山が大好きで、和歌山の良さをどんどん歌い、全国へも飛び立ちたい」と話していた。その想いは今も変らず、19年11月には東京・銀座のヤマハ銀座スタジオで、ファーストアルバムの発売を記念して、ふるさと癒やし歌コンサートも開いている。

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和歌山の歌を全国へ-と願う

 この日のラストソングに選んだのは「我が名は青洲」(作詞・三倉ひさお、作曲・徳久広司、2014年。翌年に新録バージョンを出している)。世界で初めて全身麻酔を用いた手術を成功させた、和歌山が生んだ偉人のひとりである華岡青洲を歌った男歌である。
 和歌山を歌い続ける宮本には相応しい代表曲であるようだ。

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これからもふるさと癒し歌を歌い続ける

 プロデビューして10年を記念したこのコンサートのアンコールソングは「愛をありがとう」。これを歌い終わって宮本は、「きょうのステージでは10年という長い月日をかみしめていました。これからもふるさとの明るい未来に向けて、和歌山の歌を歌っていきたいです」と、力強く語っていた。


[宮本静 オフィシャルサイト]
http://shizu.ikora.tv/








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