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中条きよし(徳間ジャパンコミュニケーションズ)   「煙が目にしみる」  久々の色っぽいムード歌謡  ヒットの予感に自信 [インタビュー]

中条きよし.jpg◆人生にチャンスは3度あると言われるが、6年ぶりに徳間ジャパンコミュニケーションズに復帰して、2017年4月5日にニューシングル「煙が目にしみる」(作詞・結木瞳、作曲・新田晃也、編曲・伊戸のりお)を出した中条きよしにも、3回目のチャンスがやって来ているようだ。その今作は、あの大ヒット曲「うそ」(1974年)と同じように、煙草に重要な意味を持たせている。その「うそ」は発売当時、今回とレコード会社は違うものの、同じように復帰第1弾であった。そのジンクスを担いで、早くも同様に「ヒットの可能性も大きい」といった周りの予想もある。71歳にしてレコード会社と所属事務所を新しくするといった一大決心をしたが、歌に映画、テレビへと再び意欲をたぎらせている。








 中条にとって人生を大きく変えた過去2度のチャンスは「うそ」(キャニオンレコード)の大ヒット、そして約4年に渡って出演し、30数パーセントという視聴率を稼いだ人気テレビ時代劇「必殺」シリーズであった。そして3度目は今回の移籍、新曲リリースである。
 本人のみならず周りの多くが、それを新たなチャンスと思うのは「20代30代の女性までもが、支持してくれる楽曲の良さ」(中条)が、その背景にある。

中条きよし・煙が目にしみる.jpg 「煙が目にしみる」は、男歌の割には柔らかくてとても優しい詞が続く。それに曲を付けたのは新田晃也である。孤高のシンガーソングライターとも呼ばれ、5年前には作詞家石原信一と組んで「寒がり」をキングレコードから出している。その新田のメロディーが、中条の歌を一段とムーディーに仕上げている。

 目にしみるのは煙草の煙である。「タイトルが気に入りました」という中条、かつての「うそ」も煙草が登場する。それはヒットへのゲン担ぎのようでもある。
 その「うそ」は「音域の幅が広い上に、音が取りずらくて難しい歌でした。絶対売れないと思っていましたが、皆さんが良く歌ってくれてヒットしました」
 それに比べると今作は歌いやすいようでもある。しかもヒット曲の条件のひとつでもある「歌の場面が良く見えてきます」とも。

 歌では煙草が重要なファクターとなっている。彼は1日に60本も吸っていたという愛煙家であったが、きっぱりとやめている。それも「生で歌を聴いてもらえる場所へできるだけたくさん出かけて行きたい」ということからで、ヒットへの意気込みでもあるようだ。

■もい一度中条きよしを

 50年近い歌手生活の中で久しぶりに歌うという色っぽいムード歌謡に、中条は確かな手応えを感じ取っている。
 「既成の作詞家では出てこない詞に、このメロディーが歌の情景をありありと表現してくれています。既成の演歌・歌謡曲に登場する主人公たちは現実にそぐわないものが多いけれど、この歌には『こんな男性なら惚れてしまう』という女性の声をたくさん聞きます。ムード歌謡の最たるものでしょうね」

 ジャケット写真に写る中条は黒のタキシードに白の棒タイ。極めてシンプルにまとめた、この衣装からはやはりムード歌謡をイメージする。しかもジャケット写真では数少ない全身を載せるなど、変わらぬダンディーぶりを強調して見せるのも、彼ならではの演出である。




 中条は70歳を迎えた去年、今まで通りに歌手と役者を続けるべきかに悩んでいた。所属していたレコード会社も、彼の心の内ではすでに辞めていたし「歌番組も少なくなっており、自分自身も少しダレていた」という。その間に新曲も出していたが、本人にとってはお礼奉公の気持ちが強かった。
 ところが去年秋、そんな状態の時に心の中で「もう一度、中条きよしを今の世代の人たちに知らせよう」といった想いが急速に強まってきた。そのきっかけを作ったのは徳間ジャパンコミュニケーションズからの誘いであった。「そこには作品作りへの熱い想いが感じられた」という。

 事務所も設立8年目という若いエクセリング(東京・赤坂)へ移った。所属するアーティストは中条が歌手第1号である。中条は「大きな事務所は自分の性格とは合わないし、適当なところを探している時に巡り合った会社でした。スタッフは若いし、全員やる気いっぱいだし、みんなで頑張ろうと意気投合した」と話す。近い将来には映画出演の話も持ち上がりそうである。


[中条きよし オフィシャルサイト]
http://ameblo.jp/nakajyo-kiyoshi
[中条きよし 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
http://www.tkma.co.jp/enka_top/nakajo.html




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