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永井裕子(キングレコード) 「海猫挽歌」 初の荒木・浜作品 こぶしと唸りをなくして新たな挑戦 [インタビュー]

永井裕子.jpg◆これはまったく新しい永井裕子である。今の歌謡界を代表し、永井に初めて楽曲提供をする作詞家荒木とよひさと作曲家浜圭介の2人による、2018年1月1日発売の「海猫挽歌」は、彼女は得意とするこぶしも唸りもない「声の色味や言葉をシンプル・軽快に伝える」(永井)新たな歌唱を聴かせる。デビュー20周年を迎える2020年を目指して一昨年から続けるコンサート「夢道 Road to 2020」は、今年もデビュー記念日の6月21日に予定している。「海猫挽歌」のほか、4月に発売するアルバムの中から荒木・浜作品のカバー曲も披露するという。






 1月1日の発売は2016年の「音信川(おとずれがわ)」以来である。新しい永井裕子を表現するには格好の発売日であり、この日には東京都内のショッピングモールでのインストアライブでスタートを切った。同8日付のオリコン演歌・歌謡曲チャートでは、初登場2位にランキングされている。翌週も2位を確保し、4週連続でベスト10を記録した。

 「海猫挽歌」を書くにあたって浜は、永井のデビュー曲から前作までの全曲を聴き、最も気に入ったデビュー4作目の「菜の花情歌」(2003年)をしイメージしながら、「今までの永井にはない楽曲を書きたかった」と、永井に話している。
 もっとも永井は従来通りのパンチの利いた歌を期待していたのだが、出来上がってきたのはまったく違ったものだった。

 「最初は戸惑いもありましたね。4拍子の歌だけど、倍のリズムで刻んで歌うと、言葉の表現も決して重々しくならずに、軽快に伝えることができて、切なさが一段と高められるんです」

永井裕子・海猫挽歌.jpg こうした歌唱は永井にとっては初めての体験であった。
 彼女の師匠は作曲家四方彰人であるが「今までは自由に歌わせてもらっていたので、今回は荒木、浜両先生の2人から教えてもらった1つひとつがとても新鮮でした」と永井は話す。
 この楽曲はメロディーが先に出来上がっていたのだが、それを聴いた永井は「今までの私の歌とはガラリと変わった歌世界に鳥肌が立ち、気持ちはワクワクとして、アレンジがどのようになるのかが楽しみでした」と感動が隠せないようであった。

 数多くの永井の楽曲の中でも一番、心に残ったと、浜がいう「菜の花情歌」は、作詞が阿久悠、作曲が四方彰人であるが、永井は「阿久悠先生は映画『幸せの黄色いハンカチ』をモチーフに書かれたと聞いていますが、浜先生は『海猫挽歌』を映画『駅』の女性主人公(倍賞千恵子)をイメージしたそうです」と、レコーディング当日になって浜から聞かされている。

 この話を聞いてから永井は何度となく「駅」のビデオを見ている。「そのたびに自分の『海猫挽歌』が流れてくるんです」と永井。それほどに映像と歌が見事にマッチングした作品に仕上がっている。

■ライフワークのコンサート

 永井は2020年にデビュー20年を迎える。同16年目から毎年1回、東京都内でコンサートを開いている。自身の夢の道の通過点である20年に向けて、心のうちの想いを歌に託して伝えようというもので、歌手人生のライフワークにしたいと意気込んでいる。

 今年は東京・渋谷区文化総合センター大和田さくらホールで、6月21日に開く。

 コンサートではオリジナル曲のほか、子供の頃に良く歌ったり、聴いていた歌もカバーして聴かせる。去年は「長崎は今日も雨だった」(内山田洋とクール・ファイブ)「みちのくひとり旅」(山本譲二)などを歌った。今年はどんな歌が飛び出すかが楽しみである。

 それに先駆けて3月1日にはランチショー・バースデーパーティーを予定している。誕生日の3月3日に合わせて、ファンクラブなどを対象にバス旅行を行ってきたが、2年ほど前からライブ形式に切り替えている。





[永井裕子 オフィシャルサイト]
http://www.yuko-nagai.net/
[永井裕子 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=13787






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