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第7回石見銀山歌謡祭、永井裕子・川野夏美・野村美菜・パク・ジュニョンが熱唱 4月の大地震の余波が残る中、歌で元気づける [イベント]

◆2018年4月9日未明に震度5強の地震に見舞われた島根県大田市で、毎年恒例の石見銀山歌謡祭が5月20日、同市内のサンレディー大田で行われた。カラオケ発表会の1部と永井裕子(キングレコード)川野夏美(日本クラウン)野村美菜(同)パク・ジュニョン(キングレコード)のゲスト歌手4人による歌謡ショーの2部構成。地震で被災した会場は使用が危ぶまれていたが、開催直前になってゴーサインが出た。主催者の1人で、市内でCDショップ・歌の駅えんかを営む野際昭人社長は「世界遺産の石見銀山の地から演歌を発信してきて48年になります。地元の皆さんが楽しみにしている歌謡祭もこれからも続けていきます」と、意気込みを見せていた。

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第7回石見銀山歌謡祭の出演者
左からバク・ジュニョン、永井裕子、川野夏美、野村美菜
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開催地の大田市の観光大使を務める同歌謡祭のメイン歌手、永井裕子


 同じ市内にある大田市民会館はまだ、使用の目処が立っていないと言われているなど、1ヶ月前の地震の余波が続いている中で開催された石見銀山歌謡祭は、今回で7回目。毎回、近隣各地から詰めかける歌好きの人たちをはじめ、地元にとっても楽しみな歌のイベントとして定着している。
 今回は1部のカラオケ発表会の出場者を約半分の20人余りに減らしたものの、大田市の観光大使を務める永井裕子らが出演する歌謡ショーは、会場をほぼ埋め尽くす満員の状態だった。

■新鮮な「海猫挽歌」

 大田市は私が育ったような町ーと、1回目から毎回出演する、このイベントの顔でもある永井裕子が「ただいまぁ〜」と呼びかけて、地元・和江港を舞台に歌った「和江の舟唄」「松江恋しぐれ」を歌ってオープニング。
 新曲「海猫挽歌」も歌ったが、これは得意のこぶしを一切混じえない、永井にとっては「新鮮な歌」で、高倉健主演の映画「駅〜ステーション〜」をモチーフにしている。

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 4月に出した作詞家荒木とよひさ、作曲家浜圭介のヒット曲。代表曲カバーしたアルバム「いろどり」(12曲収録)の中から、千葉紘子が歌った「折鶴」と、同じキングレコードの井上由美子とのデュオ・なでしこ姉妹の5枚目のシングルで、5月23日発売の「よされ恋唄」を披露した。

■今秋、20周年記念コンサート

 今回のスペシャルゲストは川野夏美。1曲1曲女性っぽさを増す彼女は今年デビュー20年。その記念コンサートを今秋、出身地の大分・津久見市と大阪、東京の3ヶ所で開くことになっている。同歌謡祭開催地の大田市では開かれないが、川野は「今日のステージが記念コンサートと思って歌います」と、集まったファンを喜ばせいた。

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川野夏美

 このところの彼女は<ドラマチック艶歌>と呼ばれるほど、ドラマ性豊かな歌詞とメロディーで主人公の女性を切なく歌い上げている。その代表曲「悲別 〜 かなしべつ 〜」から最新曲「孔雀の純情」まで6曲を歌った。
 永井とは同い年という川野も、今は衣装はドレスが専らである。ところが永井同様に着物を着て歌っていた時期もあった。そのきっかけを作ったのが「じょんがら恋唄」(2005年)で、その懐かしい歌も聴かせた。

■ムード満点、「伊良湖水道」特別盤

 川野と同じ日本クラウンの野村美菜は来年がデビュー15年。2015年に日本コロムビアから日本クラウンへ移籍している。コロムビア時代は三代目コロムビア・ローズとして活躍した。同歌謡祭には初出演ながら、歌の駅えんかによるキャンペーンなどでは大田市はなじみの町。
 この日、最初に歌ったのは島根県雲南市のラブコールを受けて出した「恋ざくら」。そのカップリング曲として披露した「三瓶山(さんべさん)」は、大田市を代表する同名の山で、子供から大人まで多くの人に親しまれている。

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野村美菜

 彼女はご当地演歌を多く歌うが、去年には出身地の仙台を流れる北上川を歌った「北上川」や最新曲「伊良湖水道」なども歌唱した。
 5月23日には「伊良湖水道」の特別盤をリリースする。カップリングには鳥羽一郎とデュエットしている「伊良湖水道 めぐり逢い」を収録。この日は歌わずに「ムードある歌に出来上がりました」と、予約をアピールしていた。

■6月に8枚目シングル

 今回唯一の男性歌手だったのがパク・ジュニョン。初めての出演であったが、彼を応援する<ジュニー応援し隊>のメンバーも見られ、盛んにLEDライトを光らせていた。それに応えて最新曲「涙の流星」と「追憶のブルース」「河口湖」など6曲を歌った。
 彼は韓国・釜山から来日して7年、デビューして6年になる。そのパクは「母が住んでいるところは韓国のテジョンという町で、漢字で書くと同じ大田なんです」と、不思議な縁を感じつつて大田市の観光大使になれたら韓国にもPR出来る」と呼びかけていた。

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パク・ジュニョン

 6月27日には8枚目のシングル「ブリキの玩具(おもちゃ)」を出すが、この日は即売コーナーでの予約販売にとどめていた。
 この日の司会者から目標を訊かれた彼は「日本で一番有名なパクさんになることです」と、答えていた。パク(朴)は、金(キム)李(イ)とともに韓国の3大姓で、この3つで全姓の半数近くを占めるという。その中でとっぷになるという壮大な夢である。

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若手メンバーで揃えた第7回石見銀山歌謡祭

 出演者は「楽しんで歌うことが出来ました」と満足な表情を見せ、永井裕子は「また<ふる里>に帰って来られるように、頑張ります」と、年に1度のステージに名残りを惜しんでいた。


[歌の駅えんか]
https://enka2700.wixsite.com/enka/home






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