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小桜舞子(テイチクエンタテインメント) 「他人傘」 小桜に仁井谷が書き残した優しくなれる哀恋歌 昨秋には3度目のブラジル公演 [インタビュー]

小桜舞子 1.jpg◆傘を人生に例えるならば、差し詰め相合い傘の2人は同じ人生を一緒に送ることができる果報者。でも2本だと別々の人生を歩むことになる他人傘。テイチクエンタテインメントの歌手、小桜舞子が2018年12月に出した「他人傘」は、愛しているからこそ身を引き、それぞれの傘を持つことを選んだ女性を描く哀恋歌である。去年、3年連続してブラジル公演も果たした。世界文化遺産にも選ばれている、まるで映画のセットのようだったというオペラハウスが会場。発売前の「他人傘」を歌うと、そこは拍手と歓声で包まれていた。


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 男の出世のために犠牲になる女性を描いた「婦系図」の世界と、「他人傘」はどこか似ていないでもないが、こちらは辛い辛いと悔やみながらも、罪な恋を夢と思って振り切る。発売前から歌い始めていたが、行く先々での評判は上々だという。

 ブラジルマナウス市にあるオペラハウス、アマゾナス劇場で2018年11月25日、3年連続で行ったブラジル公演でもリリースに先駆けて「他人傘」を日本語で披露している。大歓声に包まれたが、翻訳詞を読んだその観客からは「日本人らしい詞」だとコメントをもらったという。

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哀しい恋の物語が板についてきた

 前作同様に作詞は仁井谷俊也、作曲は岡千秋のコンビである。仁井谷は自らがペンを撮り、小桜の前作となった「よされ三味線」のレコーディングを前にして亡くなっているが、生前に「舞子ちゃんに大人の歌を」と、残した作品である。
 だからこそ、歌の内容とも重なって「胸が苦しくなるほどの作品です」と、小桜は仁井谷を懐かしむ。

 反面「歌っていて気持ちの良い、優しくなれる」とも言い、そのポイントのひとつが歌い出し。「♪ 雨に 濡れると 〜 をふたつに分けて、雨がポタッと落ちてきたようなタイミングをつかむのがコツ」だという。

■大成功のブラジル公演

 2年前のブラジルでの公演を終えて東京に帰った小桜は「2度とブラジルには来ることがないだろう」と思っていた。しかしホンダの現地法人が、ブラジル移民110周年を記念してスポンサーになって、3度目の公演が実現した。
 彼女にとっては信じられない出来事だったが「三たびブラジルの地を踏めたことを楽しもうと臨んだこともあって、ステージでもまったく緊張しなかった」と振り返る。

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和服と日本語でブラジル公演も大成功に収めた

 コンサートでは挨拶こそ「オブリガーダ」とブラジル語を使ったが、歌は全曲日本語だったし、MCも日本語で通した。
 それでも演歌の心は伝わるよで「美空ひばりさんの『悲しい酒』を歌うと、場内は静まり返り、歌い終わるや否や今度は大きな歓声に変わって、どよめいていた」という。

 日本とは何もかも勝手が違う海外だが「言葉が違っても悲しい、嬉しい、楽しいといった感情は同じなのですね」と、海外公演で演歌の真髄に少し触れたようである。





[小桜舞子 オフィシャルサイト]
http://www.kozakuramaiko.com/
[小桜舞子 テイチクエンタテインメント]
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/kozakura/







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