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椎名佐千子(キングレコード) 「漁火(いさりび)街道」  失った恋を探しに今度は福井・越前町をただひとり行く [インタビュー]

椎名佐千子.jpg「漁火街道」。キングレコードの歌手、椎名佐千子が2019年1月1日にリリースした20枚目のシングルである。前作の京都府舞鶴市を舞台にした「舞鶴おんな雨」から、今度は隣の福井県越前町の越前海岸沿いを走る漁火街道と呼ばれる所が舞台。も一度逢えますか、と叫んでみても、声は日本海の荒波にかき消されて愛しい人には届かない。まるで手の届かない遠くに見える漁火のように・・・切ない恋歌である。きょう3月2日には、福井・越前町で初披露する。



椎名佐千子・漁火街道.jpg









 女性のはかなげで寂しい表情を映したかのような越前の海が、歌と重なってくる。椎名は前作の3年前には「哀愁・・・日本海」を歌っており、日本海はもう馴染みである。その荒波はまるで、戻らぬ人を想う胸の痛みのゆうでもある。
 同じ日本海でも「前作はスケール感があった」(椎名)が、今作のそれは歌詞にも出てくる、風と波の浸食によって出来た洞穴・呼鳥門のように、主人公の心のうちを表すかのようである。

椎名佐千子2.jpg 発売後2ヶ月あまりが過ぎた。
 「キャンペーンではキーを設定し直して、男性も良く歌ってくれます」
 椎名ファンの幅広さを示している。
 漁火街道は風光明媚な一方で、その景色は険しさもあってなお一層、歌を引き立てている。
 「歌いどころ、泣かせどころ、聴きどころは1番であれば、やはり ♪ ねぇねぇ あなた 今頃どこにいる 〜 でしょうね」

 その主人公の心情を表す、歌の世界観にグッと入り込めるところである。

 作品ごとに異なる世界観、椎名はそれをどのように自分のものにして表現するのだろうか。
 「イントロが流れると、自然とドラマに入っていけますね。歌っていて気持ちが乗る瞬間があります。観客の反応から感じ取ることもあります。こういう風に歌うと伝わるんだ、と分かってくるんですね。まったく知らない所で歌うのが、とても勉強になります」

 椎名はまだ1度も漁火街道を訪ねたことがない。インターネットで見た写真や動画などでイメージを膨らませて歌う。
 きょう3月2日、越前町観光連盟主催の第6回越前かに感謝祭で開かれる歌謡ショーでは、特別ゲストとして「漁火街道」を披露する。「呼鳥門などを観光する時間が取れると良いのですが。地元の越前かにも食べてみたい」と、初めての越前に関心を示す。

■「俵星玄蕃」にも挑戦中!

 3月18日からは水森かおりの明治座初座長公演に、歌と芝居で出演する。引き続いて5月には大阪・新歌舞伎座に巡回する。椎名にとっても「楽しみにしている」初の試みである。
 それと併行して、今、三波春夫の長女、三波美夕紀から長編歌謡浪曲「俵星玄蕃」を習う。これまで我流で歌ってきたというが「所作や振り付けを含めて、基本から学ぼうと取り組み始めました」と椎名。

 舞台公演も楽しみである。






[椎名佐千子 オフィシャルサイト]
http://shiina-sachiko.jp/
[椎名佐千子 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=18032







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