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市川由紀乃(キングレコード)   新歌舞伎座初座長公演を明日に控えて舞台稽古を披露   楽屋で見守る島倉の写真 [舞台公演]

◆明日、大阪・新歌舞伎座での初座長公演「人生いろいろ 〜 島倉千代子物語 〜」の初日を迎えるキングレコードの歌手、市川由紀乃が2019年7月3日、同劇場での初稽古を公開した。芝居は離婚、莫大な借金返済、ガンといった数々の苦難を乗り越えた島倉千代子の波乱万丈な人生と、一旦は歌手を諦めかけたことや成功を願い続けていた兄の死などを経験した市川自身とも重なる部分もある作品である。稽古前のインタビューで市川は「島倉さんと一心同体になったよう」と心を躍らせていた。

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島倉千代子と一心同体になって歌い、演じる市川由紀乃

 島倉千代子7回忌追善と銘打った今回の公演は、美空ひばりと共に昭和を代表する歌手、島倉千代子が歌手デビューする前の14歳から亡くなる75歳まで描いている。尊敬してやまないという島倉千代子を市川由紀乃が演じる。
 セーラー服姿で日本コロムビアの全国歌謡コンクール地区予選で「コロムビアに2人の美空ひばりはいらない」と言われて不合格になるシーンで、島倉に扮した市川は審査員に食い下がってその理由を訊ね、作曲家船村徹との出会いでは土下座をしてまで曲を書いてくれと懇願する。

 人生のラストソングとなった「からたちの小径」を病室で歌う芝居のオープニングをはじめ、島倉が病を押して弱々しく歌う声を市川は、島倉が乗り移ったかのように演じてみせる。市川自身の歌手への執念を見るようでもある。

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日本コロムビアの歌唱コンクールではセーラー服で歌う

 公演で市川は着物からウエディングドレス、セーラー服まで13着ほどを披露する。衣装係を「今までにない」と驚かせるほどである。そのうち芝居では島倉の着物を3着、歌謡ショーでは1着を実際に身に付けて「島倉さんと一心同体になって、ちょっとぜいたくな気分」(市川)で登場する。
 舞台稽古前の囲み取材では、芝居のラストを飾る2013年3月に東京・五反田で開かれた「コロムビア大行進」のステージで「人生いろいろ」を歌うシーンで着る小紋の振り袖姿で現れた。「可憐で可愛らしくて、島倉さんらしく感じています」と市川。

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ラストシーンは「コロムビア大行進 2013 」で歌う

 劇中、市川は「人生の苦しみから私を救ってくれたには歌でした」と、島倉の言葉を<代弁>する。
 「島倉さんは壮絶な生き方をされましたが、顔にはそれを出さずに素敵な歌を届けてくれました。稽古を重ねるうちに、自分の感情が入っていくのが分かりました」

 2日に大阪入りした市川は、劇場外に立てられた自分の名前が書かれた幟の写真を撮ったり、千秋楽まで14日間生活をする楽屋に、島倉千代子の遺影や母と亡くなった兄と撮った写真を置き、公演の成功を守ってほしいと願った。

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美空ひばりの写真が置かれた島倉千代子の楽屋で

 劇中の島倉の楽屋に美空びりの写真が飾られている。「ひばりさんがいたから歌手になれた」と島倉が美空を尊敬したのと同じように、市川は島倉を見上げる。昭和歌謡の女王、美空ひばり、島倉千代子の歌は、令和になって市川へとつながっているかのようでもあり、「人生いろいろ」「からたちの小径」や「愛のさざなみ」「りんどう峠」「逢いたいなァあの人に」など島倉のヒット曲の数々も聴かせてくれる。

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どんなに苦しくても笑顔を絶やさなかった

 市川は座長としては初めてとなる今回の公演を控えて、3日のインタビューでは「実際に舞台に立つといろんなアクシデントもあるでしょうが、常に台本を肌身離さず持って、2週間の公演に臨みたい」と、気持ちを奮い立たせていた。


[市川由紀乃 オフィシャルサイト]
https://ichikawayukino.com/
[市川由紀乃 キングレコード]
https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=13522
[新歌舞伎座 市川由紀乃特別公演]
https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20190705.html








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