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大月みやこ、新歌舞伎座でコンサート ふるさと感いっぱいに「新たな思い出ができました」 [コンサート]

◆幸せな思い出がまたひとつ増えましたー。2022年7月5日、大阪・新歌舞伎座でコンサートを開いた大月みやこ(キングレコード)は、この日のラストソング「女の駅」を歌って、恒例の故郷でのコンサートを締めくくり、満足し切った表情を見せていた。

大月みやこ・新歌舞伎座コンサート.jpg
新歌舞伎座でのコンサートのフライヤーから


 「女の駅」は1987年の第29回日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲である。前年の86年には「女の港」でNHK紅白歌合戦に初出場を果たしている。この日は第34回日本レコード大賞大賞受賞曲である「白い海峡」(92年)と共に聴かせた。いずれも大月が表現する〈おんな世界〉を彩る代表曲。コンサート後半のメインでもあり、集まったたくさんのファンを喜ばせていた。

 また、96年には新宿コマ劇場での芝居「夢千代日記」で主人公夢千代を演じて、この年にリリースして、♫ なにが欲しいと聞かれたら 愛が欲しいと答えます 〜という歌詞で知られる「夢日記」も歌った。

 大月はNHK紅白歌合戦に出場するまでに、デビューから20年を要している。この間、とにかく「ただ歌うことが好きであった」と、まったく無欲に過ごしてきたという。
 デビューは東京オリンピックがあった1964(昭和39)年である。春日八郎や三橋美智也といった当時のトップ歌手のもとで学んだのであるが、ここでも「毎日歌えるのが幸せであった」と話している。貴重な当時の写真も映して振り返るシーンもあった。

 デビュー前、大阪・馬場町にあった歌謡学校へ通っていた大月であるが、それも歌手になりたいという気持ちよりも、好きな歌が歌えるという理由からだけであった。
 前半ではこうした歌謡学校時代に歌っていたという童謡の中から「赤とんぼ」や「赤い靴」などを聴かせた。

 ステージではピアニストで口笛奏者でもある上柴はじめのピアノ演奏で歌ったが、大月とは大阪・八尾高校時代の同級生という間柄であり、こんな所にも故郷感を詰め込んだ新歌舞伎座公演ならではの趣向であった。
 オリジナル曲の中から、幾つかある大阪を舞台にした作品も歌った。「通天閣の子守唄」「大阪夜霧」「大阪ごころ」「大阪ふたりづれ」。また文芸作品シリーズからは「明治一代女」「雪国」「曽根崎心中」なども。

 今年、デビュー59年目を迎え、76歳になった今も変わらないのが、歌うのが一番楽しいという想いである。大月独自の〈おんな世界〉を表現していくライフワークも止まることはない。
 このコンサートでも披露して、高い歌唱力を感じさせた新曲「北の果て」(22年3月発売)は舞台を北国に移して、新たな〈おんな世界〉を切なく表現してみせた。

※記事・写真の無断使用はお断りします。


[大月みやこ オフィシャルサイト]
https://www.otsukimiyako.com/
[大月みやこ キングレコード]
https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10066








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