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木下結子と作詞家髙畠じゅん子との出会い  木下結子・髙畠じゅん子 YouTube対談 Vol.2 [インタビュー]

◆歌手の木下結子が作詞家髙畠じゅん子にインタビューする第2回目は、歌手としてのあり方、歌の演じ方といった核心に迫る内容になってきた。多くの歌好きの人たちを魅了する彼女だが、実は表現することへの悩みも多い事も分かってきた。2人の話は木下と髙畠の出会いから、様々な作品への想いに及ぶ。

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2人の出会いから歌の表現まで話は広がった
木下結子(左)と髙畠じゅん子


木下 私が髙畠先生と最初にお会いさせて頂いたのは、もう14、5年前になりますね。
髙畠 そんなになりますかね。確か私の知人に紹介されたのが最初でしたね。
木下 その時、私が何を歌っているのかご存知でしたか。
髙畠 「ノラ」を歌われた人だなぁ、と思いました。

木下 この曲には色々とエピソードがありまして、最初は「野良」という漢字でタイトルを書いていたんですね。でも、イントロがオシャレなピアノの音で始まることから、カタカナの方がいいという事になったんです。
しかも私が着物よりも洋服が似合う顔立ちだった事や、作品がニュー演歌といった位置付けだったこともカタカナになった大きな要因だったようです。

■「ウヰスキー」について

木下 先生に最初に書いてもらったのは「ウヰスキー」でした。人生ってやり直しが効くのよ、といった新しく出直しの曲だと思いました。
髙畠 あなたが大阪へ帰って何年も経っていた頃で、CDも何年も出していなかったですね。
木下 あの頃、先生からまだCDを出す気はありますか、と訊かれました。やる気はありますが、「経済的にはしんどいです」と答えたことを覚えています。
髙畠 経済面よりまずはやる気があるか、が肝心でした。そこをあの時、確認させてもらったんですよ。

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人生いつでも出直しが効くをモットーに歌い続ける木下結子

木下 その後、「いとしいあんちくしょう」私の作品では初めてご当地をタイトルに入れた「盛岡ロマンス」を書いてもらいました。
 東日本大震災の後、先生は義援金を手渡しに行かれた際に立ち寄ったという盛岡の町を見て、あまりの綺麗さに思わずメモを取って、詞を書いたとおっしゃていました。
 1年も経たずに次の作品、小田純平先生作曲の「愛は海」をもらいました。さらに「マリーゴールドの恋」と、立て続けに頂きました。今、それをステージで1曲1曲続けて歌うと、お客さんから〈ええ歌多いやん〉と言ってもらえます。
髙畠 それは嬉しい事ですよね。

■主人公をどう演じるか

木下 作詞家さんって、歌い手さんを思い浮かべて書かれる場合と、思い浮かんだ詞を書き溜めておく場合があると思いますが、先生はどちらですか。
髙畠 両方ですね。でも、木下結子という個人に焦点を当てて書くことは多いですね。作曲の先生や制作スタッフと話し合って作り上げていく事もありますね。
木下 先生の作品は、私にとって経験のない事が結構多いので、どうやって主人公を演じようか、悩む事も多いです。
髙畠 経験があるとかないとかよりも、演じ方を考える事が歌い手のお仕事なんですよ。品よく格好良く演じてもらえるといい。
木下 解らない言葉を調べたりしますが、女性から見て格好良く、憧れてしまう詞が多いですね。綺麗くて格好いい女性の主人公が多いです。
髙畠 独りで生きている、貴方の力は借りなくていいわーといった強い女性の姿が、行間に出ているようですね。

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いつまでも華のある人生をと言う髙畠じゅん子

木下 私自身にはそういうところがないので、すがっていくタイプなんです(笑)
髙畠 ドラマは真っ白なところに自分なりの想いを描いていけば、人に好感を与えることになります。押し付けがましくなく、ちょっと突っぱねてみるとかすることで、受け取り側はそれに様々に感じるわけで、そういった歌い方でいいと思います。
木下 すごく勉強しないと歌えない感じがします。出来るのかしら。

■還暦後の木下結子

木下 還暦を迎え、さらにコロナの世の中になった上に、自身の気持ちの葛藤もあってレコード会社も変わりましたが、そんな事から先生とまた、お仕事が出来るという楽しみが生まれました。

髙畠 木下結子という歌い手を間近で見ていて、60歳を超えて、今まで背負ってきたものがポンと脱げたように思います。最近、とってもいい感じになってきましたよ。
木下 男性にはあまり、そういう事は言われないんですけどね(笑)
髙畠 男性に縁があるないは、また別じゃないんですか。そんなふうに考えないで、華のある人生を送らないといけないですよ。
木下 ありがとうございます。次回は新たなお知らせが出来ると思います。どうぞお楽しみに。

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