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真木ことみ、大阪でデビュー30周年記念コンサート 支えた両親やファンへの想い語り、全23曲を歌う [コンサート]

◆猪俣公章作曲の「橋」(1993年)でデビューして30年になる真木ことみ(日本クラウン)が2023年2月8日、大阪市天王寺区の大阪国際交流センター大ホールで、デビュー30周年記念コンサート「出会いに感謝!生きる喜びを歌にこめて!」を開いた。約900人が詰めかけた中、全23曲を歌唱するとともに、デビュー前に先天性の足の障がいを取り除くため、左足膝下を切断して義足にしたことに触れ、自分を産んでくれたこと、今生かされていることに父母への感謝の気持ちを語った。

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写真・「あなたの晴れ舞台」でオープニング


 真木ことみが大阪で開催する単独コンサートは、これが初めてであった。長年考えていたイベントであったが、今まで実現には至らなかった。それがようやく行えたことに「夢のようです」と、終始感慨深げであった。
 その真木が30周年を機に開くコンサートで1番に伝えたかったのは、自分を産み育ててくれた父母への感謝、そして歌手人生を支えてきた多くのファンに向けてのありがとうの気持ちであった。

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写真・今まで支えてくれた多くの人に人に届けと熱唱

 コンサートも後半に差し掛かった時、彼女はその気持ちを語り始めた。
 デビューする前年であった。左足を膝下から切断する判断を自ら下した、というのである。それは先天性の障がいを取り除き、杖をつくことなくステージに立って歌うための決意でもあった。

 実は真木は義足であることを、15年前のコンサートを開くのに際して、観客に告げてもいいか、と母親に相談している。すると母は「そんな体に産んでごめんね」と何度も謝って涙を流したという。
 今回、そうした体験を初めてコンサートのステージで話すことによって、真木は「コンサートのテーマでもある、感謝と生きる喜びを伝えたかった」と涙を拭った。

 そうした気持ちを表すかのようにオープニング曲に選んだのは、デビュー4作目のカップリング曲「あなたの晴れ舞台」であった。明るい曲調のこの歌は、若さあふれる声で ♫ 雨が降ろうが 晴れ舞台 〜 と30周年記念コンサートに相応しい元気いっぱいな選曲であった。

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写真・父母に感謝、ファンにありがとう

 続いて歌ったのは、「あなたー」から15年経って発売した「石蕗(つわぶき)の花」。野路に咲く花と重ねるように自らの定めを、ますます磨きがかかった中低音の歌声で聴かせた。
 そしてデビュー曲「橋」。さらに「いのち川」から始まる川シリーズ3曲を聴かせた。

 「たくさんの出会いがあった、あっという間の30年です。ゆっくりと振り返りながら1曲1曲を歌います」と真木。

  北海道から九州まで全国各地を歌で巡るコーナーでは、大阪の「河内おとこ節」(中村美律子)をはじめ.6曲を披露。カバー曲コーナーではまた、「大阪で生まれた女」(BORO)も歌うなど、開催地大阪へのファンサービスも。
 「大阪は大好きな地です。あまり気を遣わなくてもいいし皆さんノリが良くて、言葉に愛情を感じます」

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写真・中低音の声でファンを魅了する

 途中15分の休憩をはさんでの2部では、デビュー当時からの応援団長をかって出ている元読売ジャイアンツの中畑清さんが「魅力的な彼女の歌を多くの皆さんに聴いてもらいたい一心で応援してきました」と、また今作をはじめ2作を真木に提供している作曲家の弦哲也は「30年挫けずによく頑張ってきた。彼女の魅力は中低音を響かせる声であり、今も3作目となる新曲を書いています」と、それぞれ音声によるコメントが披露された。

 ラストは去年8月に発売された新曲「くれないの糸」は、朝日奈京仔作詞、弦哲也作曲。「すてきな作品を頂き、感謝の気持ちでいっぱいです」と、情感たっぷりに聴かせた。
 その真木は「とてもいい30周年記念コンサートにすることができました。皆さんから頂いた温かい気持ちを胸に、歌をもっと成長出来るように歌人生を歩んでいきます」と、話していた。

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写真・大切に歌の人生を歩んでいきたい

 聴き応えたっぷりのコンサートに観客も満足し切った様子で、終演後は真木自らが出口で1人ひとりを見送っていたが、そこにはファンの長い列ができていた。

※写真・記事の無断使用はお断りします。


[真木ことみ オフィシャルサイト]

[真木ことみ 日本クラウン]


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