紆余曲折のデビューだった 今年デビュー50周年のザ・ビートルズ

◆先日ニュー・アルバムを発表したボブ・ディラン、来日コンサートを行ったビーチ・ボーイズ、来月にはベスト・アルバムを発表するローリング・ストーンズ、さらには日本では北島三郎や吉永小百合といったアーチストが2012年に迎えるのが“５０周年”です。



　そしてもう一組、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの４人組“ザ・ビートルズ”も今年デビュー５０周年を迎えます。
　1962年10月５日　イギリスEMIのパーロフォンレコードからシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビュー。当時のイギリスのヒットチャートでは最高位17位を記録しています。

　コアなファンの方はご存知の通り、この「ラヴ・ミー・ドゥ」はドラマーの違う３つのヴァージョンが存在します。
一つ目はビートルズのオリジナル・ドラマー・ピート・ベストが叩いているヴァージョン。
　全体的にテンポが遅くリズムが不安定だったためプロデューサー・ジョージ・マーティンの判断でお蔵入りしてしまいます。
　が、のちにアルバム「アンソロジー1」でこのヴァージョンは聴くことができます。

　二つ目はピートに代わり新メンバーのリンゴ・スターがドラムを叩いたヴァージョン。
　左利きのリンゴが右利き用のキットを使ったため、うまく演奏できなかったが、イギリス・デビューにはこのヴァージョンが使用されています。

　そして三つ目は我々がよく耳にするヴァージョンで、セッション・ミュージシャンのアンディ・ホワイトがドラムを叩いているもの。

　実はプロデューサーのジョージ・マーティンはピートやリンゴのヴァージョンに満足していなかったためこの録音が行われ,のちにEMIはこの三つ目の「アンディ版」を正式扱いし、アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」やシングル盤などを「アンディ版」に差し替えています。

　こうしたことによってリンゴのヴァージョンもレア化してしてしまいますが、のちのアルバム「パスト・マスターズVOL.1」で聴くことができます。
　歴史的バンド「ザ・ビートルズ」も50年前には紆余曲折を経た末、デビューを果たしているのですね。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」 米ビルボード・シングル・チャートで通算３週目の第1位

◆リリース第1週デジタルセールス記録として、女性アーチストとして洋楽史上最高の第一週セールス記録を樹立したテイラー・スウィフトの新曲「ウィ・アー・ネヴァー・エヴァー・ゲッティング・バック・トゥゲザー」が、2012年９月22日付のアメリカ・ビルボード・シングル・チャートで通算３週目の第1位を記録しました。


テイラー・スウィフト

　この記録はアメリカのR&Bシンガー・ソングライター　ライオネル・リッチーが手がけたアメリカ・カントリー界の大御所
　ケニー・ロジャースの「レイディ」が、1980年に６週にわたって第１位となって以来の最高記録で、カントリー史上32年ぶりの快挙となりました。

　また、女性カントリー・アーチストとしては１９７７年にデビー・ブーンが「恋するデビー」で、10週１位をを記録して以来の記録でもあります。

　1980年のケニー・ロジャースから2012年のテイラー・スウィフトまで、カントリー・ソングがアメリカのビルボード・シングル・チャートで１位を記録したのは、1981年のドリー・パートン、1983年のケニー・ロジャース＆ドリー・パートン、2000年のローンスター、2005年のキャリー・アンダーウッドのわずか４曲のみです。


　テイラー・スウィフトのチャリティ・シングル「ローナン」が同じく９月22日付の同チャートで16位に初登場し、デジタルソング部門では初登場２位を記録。
　これによってデジタル・ソング部門では、先の「ウイ・アー・ネヴァー・エヴァー～」とで１位、２位を独占する形になりました。


　この記録も過去にはブラック・アイド・ピーズ、ビヨンセ、マライア・キャリーの３アーチストしかいません。
　そんな数々の記録を打ち立てているテイラー・スウィフトの２年ぶりとなるニュー・アルバム「レッド」は、10月24日にユニバーサル・ミュージックから発売される予定です。（「ローナン」は未収録となるようです）






　ところで、先のケニー・ロジャースの「レイディ」を書いたライオネル・リッチーの新作「タスキーギ」は、カントリー・アルバムでアメリカでは大きなセールスを記録しているのですが、まだ日本での発売は決定していません。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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ポピュラーミュージックになくてはならない存在だった 名作詞家・ハル・デイヴィッド

◆アメリカの名作詞家・ハル・デイヴィッド（本名ハロルド・レーン・デイヴィッド）が、9月1日、心臓発作のためお亡くなりになりました。91歳でした。

　ハル・デイヴィッドといえば名作曲家・バート・バカラックとのコンビで、1960年代以降のポピュラーミュージックシーンになくてはならない存在でした。


ハル・デイヴィッド

　バカラック＝デイヴィッドのコンビは「ウォーク・オン・バイ」や「小さな願い」「サンホセへの道」などのヒットでまだ無名だったディオンヌ・ワーウィックをスターへと導きました。
　映画音楽の世界でも「雨にぬれても」（B.J.トーマス）、「ルック・オブ・ラブ」（ダスティ・スプリングフィールド）、「何かいいことないかな仔猫ちゃん」（トム・ジョーンズ）などのヒットを連発し、グラミー賞をはじめ数々の賞を受けるアメリカ音楽史に残る偉大なソングライター・コンビとして有名です。

　デイヴィッドが手がけた作品は500以上あると思われ、中でも私が好きなのはカーペンターズで有名な「遥かなる影～クロース・トゥ・ユー」。
　バカラックの紡ぐ親しみやすいメロディ、おしゃれなアレンジにデイヴッドのシンプルながら情景の見える歌詞は、永遠のヒットポップスとして人々の人生に寄り添い愛され続けるでしょう。

　ご冥福をお祈りいたします。


「遥かなる影～クロース・トゥ・ユー」カーペンターズの対訳↓
（They Long To Be）CLOSE TO YOU
作詞・ハル・デイヴィッド　作曲・バート・バカラック　編曲・リチャード・カーペンター

あなたといるとどうしていつも
鳥たちが急に集まるのかしら
私と同じようにあなたのそばにいたいのね

あなたと歩く道はどうしていつも
降るような星空が広がるのかしら
私と同じようにあなたのそばにいたいのね

あなたが生まれた日に天使たちが集まって
願いが叶ってしまうように決めたのね
きっと月のしずくで髪は金色に
星明りで瞳を青くしたんだわ

町中の女の子があなたの後を追いかけるのもきっと
私と同じようにあなたのそばにいたいのね

あなたのそばに

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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エルヴィス・プレスリーの35回忌を記念したアルバム「アイ・アム・アン・エルヴィス・ファン」 ファン投票で収録曲決定

◆８月１６日に３５回目の命日を迎えるエルヴィス・プレスリーのアルバムが命日の一週間前の８月８日に発売されました。タイトルは「アイ・アム・アン・エルヴィス・ファン」（SONY MUSIC）。
　そのタイトルから察する通り、数多いエルヴィスの楽曲の中から、日本のファンの投票によって収録曲を決定したというもので、上位２６曲が年代順に収録されています。


「アイ・アム・アン・エルヴィス・ファン」

投票結果は
１位 「好きにならずにいられない」
２位 「アメリカの祈り」
３位 「監獄ロック」
４位 「ラヴ・ミー・テンダー」
５位 「ハウンド・ドッグ」
６位 「サスピシャス・マインド」
７位 「この胸のときめきを」
８位 「ワンダー・オブ・ユー」
９位 「明日に架ける橋」
10位 「ハートブレイク・ホテル」

　今回、見事１位になった「好きにならずにいられない/Can't Help Fallin' Love」は、１９６１年主演映画「ブルーハワイ」で使用され、全米２位、全英１位を記録したエルヴィスの代表的なバラードナンバーです。

　元々は１８世紀のフランスの楽曲「愛の喜び」のメロディを元に作られた曲で、後年、アンディ・ウイリアムスやスタイリステックス、コリー・ハート、UB40などでリバイバル・ヒットを記録した名曲です。
　しかし発売当時はB面の「ロカ・フラ・ベイビー」の方が人気があり、ラジオ番組のチャートでも上位にランクされていたそうです。（佐々木功さんのカヴァーも発売されていました）

　でも、いつのまにか聴かれなくなり、「好きにならずにいられない」の影に隠れてしまいました。
　ちなみに、「好きにならずにいられない」は、レイ・チャールズの１９６２年のヒット「愛さずにいられない/Can't Stop Loving You」と間違えてしまう人もいるようなので、要注意です。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

※恵比須堂本店は８月17日～20日は夏休み休業です。


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音楽パッケージの展覧会「ミュージック・ジャケット・ギャラリー2012」 きょうまで大阪・梅田HEP HALLで開催

◆大阪・梅田のHEP HALLで、音楽パッケージ文化の発展を目的とした展覧会「ミュージック・ジャケット・ギャラリー2012」（主催・ミュージック・ジャケット大賞実行委員会）が、2012年８月１日まで開催されています。



　今年は日本が世界に先駆けCDを発売した1982年から30年ということで、時代を彩ったCDのほかに世界初のCD「ビリー・ジョエル/ニューヨーク52番街」や日本初の邦楽CD「大滝詠一/ロング・バケーション」「松田聖子/パイナップル」も展示されています。

　1988年に発売したシングルＣＤや「デジパック」「紙ジャケット」など、時代とともに変遷してきたパッケージの歴史や英国音楽の名盤200枚や、以前にここで紹介したピンク・フロイドのジャケットを手がけたことでも有名なデザイン集団「ピプノシス」の作品（LPレコードジャケット）も紹介されています。








　また、昨年からスタートした「ミュージック・ジャケット大賞」の候補50作品も展示されており、会場やウェブサイトなどで投票ができます。（昨年の大賞は「桑田佳祐/MUSIC MAN」でした。）
　個人的にはあまりピンとくる候補作品はないのですが、あえていえば「Perfume/スパイス」のジャケットでしょうか。
　皆さんはいかがでしょうか？

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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［ミュージック・ジャケット大賞実行委員会］
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ロンドンオリンピック、もうひとつの楽しみ方

◆ロンドンオリンピックが開幕しました。トップ・アスリートが集結し、白熱した競技はもちろん楽しみですが、音楽ファンとしては開会式と閉会式で行われるセレモニーも注目です。

聖火がともると、オリンピックスタジアムには、ポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」の歌声が響き渡りました。もともとは、ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンといった大物アーチストにもオファーがあったそうですが、断られたといいます。



　少し気が早いのですが、その開会式よりも豪華な顔ぶれとなりそうなのが閉会式です。
　閉会式では新曲も披露されるとみられているザ・フー、閉会式のために再結成される（はず）のスパイス・ガールズ ＝ 写真 ＝ 、さらに元オアシスのノエル・ギャラガーによる「ワンダーウォール」の演奏が予定されています。
　さらに復帰初舞台となるジョージ・マイケルやテイク・ザット、エミリー・サンデーなどのパフォーマンスも見られそうです。

　開会式がそうであったように、閉会式も日本時間では朝５時くらいから始まるので、少し早起きが必要となりそうです。
　でも、「早起きは三文の～」といいますから、早起きしても損はなさそうです。

　ちなみにロンドンオリンピック主催者は、開会式にザ・フーのパフォーマンスを目玉にしようとして故キース・ムーンにオファーを出したそうなのですが。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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大江千里がジャズアルバムで９月、日本再デビュー

◆2007年から日本での活動を休止して、ニューヨークでのジャズの武者修行を行っていた大江千里が、日本に戻って、52回目の誕生日にあたる９月６日にジャズ・ピアニストとしてのアルバム「Boys Mature Slow」で再デビューする、と今年５月に発表されました。



大江千里といえば東京で生まれたのち、すぐ大阪に引越し、大阪で育った大阪のアーチストです。
１９８３年の関西学院大学　在学中に「ワラビーぬぎすてて」でメジャー・デビューしています。
「十人十色」（84年）、「格好悪いふられ方」（91年）、「ありがとう」（92年）などのヒットを飛ばし、シティ派ポップスのシンガーソングライターとして活躍しました。

2000年代に入ってからもマイペースな活動を続けてきましたが、突然ジャズへ転向しています。
数々のヒット曲や名曲はもう歌わないのかもしれませんが、50歳を超えて新天地へチャレンジする、その姿はすばらしいと思います。

“男の子はゆっくりと成熟する”（Boys Mature Slow）のですね。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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１位に大島優子を予想 16位は宮澤左江 「2012 AKB48 27ｔｈシングル選抜総選挙」

◆朝日放送の日本初のクラシック音楽専門ホール「ザ・シンフォニーホール」が、３０周年を迎えた今年、売却されることが発表されました。

　大阪の「ザ・シンフォニーホール」といえば大阪フィルの音楽監督だった故・朝比奈隆が、欧米に比肩できるしようと「残響２秒」の音響を売り物にした本格的なクラシックホールです。
　だが、専門的なホールがゆえに汎用性のなさが経営を厳しくさせてようで今回の売却にいたったようである。
以前にも東京の名門「カザルスホール」が売却後、閉館するという事例があるだけに最悪のシナリオだけは避けてほしいと思います。




◆６月６日、今年もAKB48の27thシングルの選抜メンバーを決める「2012　AKB48 27ｔｈシングル選抜総選挙」が開票されます。

　すでに各方面で“順位予想”が出ていますが、ここで勝手に僕も順位予想（TOP3）をしてみたいと思います。
ポイントは、前回TOPの前田敦子が総選挙を辞退したことにより、前回獲得している約１万４千票の行方でしょう。



















　この票の流れ次第では前回３位の柏木由紀、４位篠田麻里子、５位渡辺麻友、６位小嶋陽菜、７位高橋みなみあたりまではTOPに躍り出るチャンスは十分ありそうです。
とは言え、すべての票が彼女たちに流れるとは考えにくく、となると、人気、実力、そして前回２位の大島優子が優勢で順当にTOPに返り咲きそうです。

　よって予想順位は１位大島優子　２位柏木由紀　３位篠田麻里子と何の変哲もない順位になりました。
なので、選抜メンバー１６人のうち、ギリギリの１６位を何の根拠もなく予想してみます。






　１６位は宮澤左江（前回１１位）。
理由は前回のTOP20内で唯一、僕の印象に残らなかったから・・・（ファンの方スイマセン）。
　あと、姉妹グループのSKE48,NMB48の直近のシングルの売り上げが好調なことから両グループのメンバーの躍進も十分、期待できると思います。

特に大阪人としてはNMB48の山本彩、渡辺美優紀のWエースに山田奈々、福本愛菜あたりの動向が気になるところです。今年はどんなサプライズが待ち受けているのか !?　目が離せませんね。




◆ブロードウェイ・ミュージカルとして大ヒットした「ロック・オブエイジズ」が、トム・クルーズ主演で映画化され、日本でも９月に公開されるようです。このロック・ミュージカルの内容は、１９８０年代のロサンジェルスを舞台に、ロック・シンガーを目指す主人公（トム・クルーズ）の恋と青春物語。
共演にはキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、アレック・ボールドウィン、ラッセル・ブランド、ジュリアン・ハフなど。監督はミュージカル「ヘアスプレー」のアダム・シャンクマン。

　トムはこれまでギターも弾いたことがなく、正式にボイス・トレーニングもうけたことがなかったためなんとガンズ＆ローゼズのアクセル・ローズにトレーニングを受けたそうで、その甲斐あってか共演者のアレック・ボールドウィンはトムのロック・ヴォーカリストとしてのパフォーマンスを絶賛しています。

　そして、劇中を彩るのはボン・ジョヴィやデフレパード、REOスピードワゴン、ジャーニー、フォリナーなどの８０年代のロックの名曲の数々。

　このところ、テレビドラマ「グリー」などでも８０年代のヒット曲が取り上げられ、サントラがヒットするなどこのトム・クルーズの映画とともに“８０年代ブーム”が再来してくれると自分の青春時代の音楽なので個人的にもうれしいですね。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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ライオネル・リッチー 26年ぶりにビルボードHOT100アルバムチャートの１位に返り咲き

◆1970年代にはコモドアーズとして「ブリックハウス」「スリータイムス・レイディ」など、そして80年代にはソロとして「エンドレス・ラブ」「セイ・ユー・セイ・ミー」などのヒットを放ってきたライオネル・リッチーが、2012年４月28日付のビルボードHOT100アルバムチャートで、見事、86年の「セイ・ユー・セイ・ミー」以来26年ぶりに１位に輝きました。





　そのライオネル・リッチーの新作「Tuskegee（タスキーギ）」は、黒人歌手である彼の名曲をウィリー・ネルソンやシャナイア・トゥエインといった人気カントリー・アーチストと共演したセルフカバー作品です。
　トニー・ベネットの85歳には及ばないものの、62歳で今回１位に返り咲いた彼の楽曲の良さが評価されたもののように思います。






　まだ日本盤のリリースが決まっていません。日本では売れないカントリーのカテゴリーに収めてしまわずに、楽曲の良さで勝負してほしい作品です。

　ちなみにビルボードカントリーチャートでも１位を記録していますが、R&Bチャートでは発売時チャートインしていない珍現象が起きています。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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新たなジャンルを作る平成の歌謡曲 新しい歌謡曲の担い手に期待

◆由紀さおり「1969」のヒットで“歌謡曲”というジャンルが脚光を浴びてきているように思います。
一昨年には「また君に恋してる/坂本冬美」や「ちあきなおみブーム」がありました。


　そして今年４月18日には一青窈が、歌謡曲のカバーアルバムを発売する予定で、歌謡曲が新たな客層を開拓して、浸透していく予感がします。




　さらに男性ムード歌謡のはやぶさやノーチェ・アルバーナ、女性ソロ歌手では山口百恵が目標という伊藤美裕や、平尾昌晃プロデュースでアイドル的な西田あいなど、今後の歌謡曲を担っていく新しい顔ぶれが揃ってきています。







　懐かしさだけでなく、新しい平成の歌謡曲の可能性を秘めた「新しい歌謡曲の担い手」の今後の動きに注目です。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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大阪・十三でアイドル・グループ「JSO」結成へオーディション 各地で誕生する＜ご当地アイドル＞で地域活性化

◆AKB48を筆頭にアイドル戦国時代と言われる昨今、東京や大阪などの大都市以外の地方を中心に活動するアイドル「ご当地アイドル」が次々に誕生しています。その数は日本全国に100組以上とも言われています。







　そんなご当地アイドル日本一を決める「U（アンダー）M（メジャー）U（ユニット）AWARD 2011」が昨年１２月に開催され話題になりました。
　そこではあのPerfumeの後輩にあたる広島代表のまなみ、みのり、りさの女子大生３人組の「まなみのりさ」がグランプリを獲得。

　彼女たちは地方のアイドル・ウォッチャーの間ではかなり有名な存在らしく、今回のグランプリの肩書きを引っさげ２０１２年のアイドル戦国時代に新たな風を吹き込んでくれそうです。

広島の女子大生3人組「まなみのりさ」

　そして今年、NHKもそんな流れをうけてかどうか、「UMU AWARD」のスピンオフ企画を５月に開催するそうで徐々にご当地アイドルがクローズ・アップされていきそうです。

　また、遅まきながら恵比須堂の地元、十三でも「JSO」なるアイドル・グループを立ち上げるオーディションを開催。
　十三の活性化に向けて活動し、最終的には全国区のアイドルとして活動する壮大なプロジェクト。難しそうな企画てはありますが、なにか新たな動きがあれば、このコーナーでレポートします。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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ブルース・スプリングスティーンが全米アルバムチャートで１位

◆日本でも３月２１日にソニー、ミュージックからリリースされたばかりのブルース・スプリングスティーンのニュー・アルバム「レッキング・ボール」が、３月24日付の全米アルバムチャートで、グラミーウィナーの「アデル」の２４週目連続１位を阻止して、見事トップを奪取しました。
でも、その差は僅か1000枚でしたが。






今作でブルースは、ビルボード誌で通算10枚目の１位を取ったことになり、アーチストとしてはあのエルヴィス・プレスリーと並んで、歴代３位のタイ記録です。

ブルースの初の１位獲得アルバムは1980年の「ザ・リバー」。
それから90年代、2000年代、10年代と、４つディケードに渡っての１位獲得というおまけ付です。




意外にもシングル・チャートではブルースは１位を取っていなくて、最高でも1984年のメガ・ヒットアルバム「ボーン・イン・ザ・USA」からの第一弾シングル「ダンシング・イン・ザ・ダーク」の２位だったようです。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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僕たちの洋楽ヒットのデラックス版発売へ ２月にはいきものがかりが約２年ぶりのアルバム

◆2002年と04年に発売されトータル50万枚を超えるセールスを記録した「僕たちの洋楽ヒット」が約10年ぶりにリニューアルした「僕たちの洋楽ヒット　デラックス」として、４月４日、EMIミュージック・ソニー・ミューシック・ユニバーサル・ミュージック・ワーナー・ミュージックの４社より発売されます。



生駒幹人さん

　1955年から89年にかけて日本でヒットした洋楽曲300曲以上を２枚組みで８タイトル、年代順に分けて収録。

　選曲はこれまでのシリーズ同様、日本独自のヒットをジャンルにこだわらずセレクトされています。
　ジョニー・ソマーズの「すてきなメモリー」の日本語ヴァージョン（作詞はのちの安井かずみさん）やベルギー出身のチャカチャスの胡散臭さ全開のイロモノ的ディスコヒット「恋のジャングル」、個人的にはトーキング・ヘッズの「サイコ・キラー」のパロディ　ザ・フールズの「サイコ・チキン」などが入っています。

　さらにはシェリル・ラッドがお酒のCMで歌っていた「ダンシング・アメリカン」も選ばれており、長らく探していた音源が収録されているようで楽しみです。



　このシリーズを監修した音楽ライターの矢口清治氏は次のように話しています。

　「音楽は“心のタイムマシーン”です。その歌を聴き、メロディーに酔い、ビートとサウンドにしびれれば、泣いて笑ったあの日々へと簡単に連れ戻してくれるのです。ヒット曲との再会が生み出す感動が多ければ多いほど、大きければ大きいほど、歓びに満ちた人生である。ー私たちはそう信じています。“僕たちの洋楽ヒット”シリーズのそんなメッセージにもう一度触れていただければ幸いです」

　僕もその感動の再会ができる４月４日を楽しみにしています。


◆2012年２月29日、いきものがかりが約２年ぶりとなるオリジナル・ニュー・アルバム「NEWTRAL」を発売しました。
　いきものがかりといえば10年のNHKドラマ「ゲゲゲの女房」の主題歌「ありがとう」の大ヒットで一躍有名になりましたが、そもそもは1999年に幼馴染の水野良樹と山下穂尊が昔に「生き物係」を担当していたことから、「いきものがかり」を結成したユニットでした。



　その後、吉岡聖恵が加入し、現在の３人組となり、06年にメジャーデビューしています。コンサート・ツアーやタイアップ楽曲をリリースし、次第に人気を集め、先の「ありがとう」で大ブレイクを果たしたわけです。

　これまで22枚のシングルとベスト・アルバムを含む５枚のアルバムをリリースしています。今回の６枚目のアルバムもタイアップ曲を多く含んでおり、再び大ヒットが期待できそうです。

　ちなみにアルバムがリリースされたは、吉岡聖恵（1984年２月29日生まれ）の28回目の誕生日でした。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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ホイットニー・ヒューストンとゲイリー・ムーア 恵比須堂本店・生駒幹人氏

◆２月11日に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
　もうみなさんご存知の「ホイットニー・ヒューストン死去」のニュースでした。
　ホイットニー・ヒューストンは1963年８月９日、ニュージャージー生まれ。母にゴスペル・シンガーのシシー・ヒューストン、叔母に人気歌手ディオンヌ・ワーウィックを持ついわゆる音楽一家で育ったサラブレッドです。



恵比須堂本店 生駒幹人氏

　1985年にアリスタ・レコードからり「そよ風の贈り物」でデビューし、「グレイテスト・ラブ・オブ・オール」「素敵なサムバディ」「すべてをあなたに」など次々とヒットを飛ばし、1992年の映画「ボディガード」からの「オールウェイズ・ラブ・ユー」の大ヒットで日本でも一躍、その名を広く知らしめました。

　その後、ボビー・ブラウンと結婚しますが、ドラッグなどに手を出し低迷期を迎えますが懸命にリハビリを行い2009年アルバム「アイ・ルック・トゥ・ユー」で復活し、2010年には来日公演も行っています。

　個人的ですが、僕の好きなホイットニーの曲は「アイ・ビリーブ・ユー・アンド・ミー」「アイ・ハブ・ナッシング」「オール・ザ・マン・ザット・アイ・ニード」あたりですかね。
　やっぱり、あの素晴らしい歌唱力で歌うバラードは感動を覚えずにいられません。あと、1991年のスーパーボウルで歌ったアメリカ国歌「ザ・スター・スパングルド・バナー」も鳥肌ものでした。

　累計アルバムセールスは１億４千枚以上ともいわれ、アメリカでは４番目に売れている女性歌手としても有名なホイットニー。マイケルに次いで音楽界は偉大なアーチストを失ってしまいました。

Saving All My Love For You-Thank You ,Whitney



　さて、ホイットニー・ヒューストンが亡くなる５日前、２月６日は「泣きのギタリスト」として日本でも人気の高かったゲイリー・ムーアの一周忌でした。

　彼は1952年４月４日、北アイルランドのベルファストに生まれ「スキッド・ロウ」や「シン・リジィ」などのバンドを経て、その後、ソロとなり1979年にシングル「パリの散歩道」をイギリスでヒットさせ、1982年のアルバム「大いなる野望」のヒットで日本でもロック・ファンに広く知られるようになりました。

　晩年はブルースに回帰し好作を発表。そして、21年ぶりの来日公演も実現し、再びゲイリー・ムーア熱が過熱しはじめた矢先の悲劇でした。
　少なからず日本のアーチストとも交流があり、有名なところでは本田美奈子や浜田麻里などに楽曲を提供をしていました。





　なかなかこういう機会がないと思い出さないのは寂しいですが、久々に「パリの散歩道」やシン・リジーの盟友フィル・リノットとの「アウト・イン・ザ・フィールズ」、「奴らは町へ」（シン・リジー）あたりを聴いてみたいと思っています。

（恵比須堂本店 生駒幹人）

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プリンセス・プリンセスの今後のステージに期待 恵比須堂本店・生駒幹人氏

　今年から新連載「生駒幹人のＣＤウォッチング」をスタートさせます。音楽・ＣＤの最新話題を取り上げるとともに、恵比須堂のJ-POPのヒットチャートの解説もします。
　なお毎週のチャートは、このブログ左サイドに掲載しています。






生駒幹人さん（恵比須堂本店）


　先日、東日本大震災の被災地復興支援のため、１年間限定で16年ぶりに再結成を表明したプリンセス・プリンセス ＝ 写真 ＝ 。　「再結成してほしいアーチスト」のアンケートでは常に上位にランクインするなど、その人気は根強いものがありました。



　1983年に結成され、1988年のシングル「19Growing Up」で注目を浴び、その後オリコン１位になった「Diamonds」や「GET CRAZY！」「Ｍ」「ジュリアン」など、数多くのヒット曲を飛ばしてきた伝説のガールズ・バンドです。
　そんなプリンセス・プリンセスが1996年以来の再結成ツアーを発表しました。
　今なお愛されるヒット曲を持つプリンセス・プリンセスが、今後どのようなステージを見せてくれるか、楽しみです。

NYC/中山優馬「ワンダフル・キューピット/がらすの・魔法・」チャートトップ守る

　新年最初のシングルTOPに立ったのは、ジャニーズのNYC/中山優馬の両Ａ面シングル「ワンダフル・キューピット/がらすの・魔法・」。１月４日発売で、去年末に入荷しながらも年末、年始の大きな話題に隠れて、目立ったプロモーションもないものの２週間近くTOPを守り抜いたのは立派です。
　４位はＣＭ効果か？再び福山雅治がランクインしました。
　成人式で熊本・阿蘇市長が熱唱するなど、音楽番組以外のところでも話題になっています。

　アルバムの年初のTOPは、元旦発売のEXILE/EXILE ATSUSHIの新作「EXILE JAPAN/Solo」でした。アーチスト表記でもわかるように“EXILE”とEXILEのボーカリスト・“ATSUSHI”のソロ・アルバムがセットになったものです。
　“EXILE”のアルバムは過去曲のリメイクやタイアップ曲を多く含んでおり、ATSUSHIのソロアルバムも過去の共演作や初ＣＤ化音源などが収録されており、まさに両方とも待望のアルバムといった感じでしょうか。


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