◆氷川きよしの新曲「三味線旅がらす」は、相変わらずの人気のようだ。CDショップでは
「出る曲はすべて買い揃える、といった熱心なファン支えられている」と、今ではなくては
ならない商品になっている。
 ところでこの作品、Aタイプ、Bタイプといった見慣れない商品構成になっている。続いて
7日から発売された水森かおりの「松島紀行」は白盤、紅盤と、呼び名こそ違うが、同じ
2種類の商品構成だ。売れなくなったと言われるCDの活性化策として効果的なのだろう
か。


白盤と紅盤が売り出された水森かおりの「松島紀行」

 氷川きよしの「三味線旅がらす」、水森かおりの「松島紀行」。いずれもカップリングと
ジャケットが違う2枚を別々に発売している。

 店頭での反応はどうだろう。
 「氷川の作品は、氷川だから売れている」といい、この特別な施策が当たったから売
れているわけではないようだ。
 2枚であろうが、3枚であろうが関係なく、ファン心理としては彼の作品はすべて欲し
いわけで、出せば売れるのが現実であるという。

 一方の水森は、きのうの発売。
 購入客はカラオケファンが多い。歌の良しあしで購入する人たちが圧倒的なようで
ある。
 「結果的に枚数は増えて効果的ではあるが、販売時に説明を求められる」という販
売店は多い。
 ただ、カップリング曲の内容や、2枚はどう違うのかなどといった質問もあるという。
ここが無条件で買う氷川のファン層と違うところだろう。

 ある販売店では「説明したけれど買ってもらうのは、どちらか1枚になるケースが多
い」と話しているし、また別の店では「2枚買ってもらっても正味収録曲は3曲で、割高
感がある」と、不景気な今、極力出費を抑えたい人たちには難しい選択となっている。

 どうもカップリングとジャケットを変えて2枚を発売したものの、売り上げは倍にはなっ
ていないようだし、売り場は少々混乱気味のようだ。