◆演歌の本場、大阪で若手や中堅演歌歌手に歌う場所を提供し続ける「大阪発 流行歌ライブ」(主催・浪花演歌倶楽部実行委員会)が、3月17日の第165回公演で15年目を迎えた。CDが売れない時代にあっても、演歌を支える人たちは数多く、この日も会場はいっぱいの演歌ファンたちで埋め尽くされた。

15年目を迎えた大阪発 流行歌ライブで歌う三山(左)、三笠(中央)、南(右)の3人

 関西の演歌文化を育てることを目的に、1995年にレコード店やレコード会社、マスコミなどから集まった14人のメンバーで浪花演歌倶楽部実行委員会を設立。若手や中堅の演歌歌手を育て、ビッグ歌手へのステップにしてもらおうと、同年、大阪・心斎橋の心斎橋ミューズホール(現・大阪ミューズ)で第1回目の流行歌ライブを開催したのが始まり。
 5年前からは同じ心斎橋のライブハウス「BIG CAT」に移して行われている。

 出演者の中からは原田悠里などNHKの紅白歌合戦への出場歌手も数多く排出しており、今までに出演した歌手は延べ500人にもなる。また来場した演歌ファンは関西を中心に延べ3万5000人を超える。
 司会は第1回目から浪花演歌倶楽部実行委員会のメンバーでもある水谷ひろしさんが努めている。

 17日にBIG CATで開かれた第165回目のライブには、約250人の観客が集まり、会場は超満員。15周年を記念して来場者には紅白饅頭が配られた。
 出演した歌手はキングレコードの三笠優子、コロムビアミュージックエンタテイメントの南かなこ、日本クラウンの三山ひろし。初出場の三笠は「人情味あつい土地でのイベントで、会場からはリクエストも飛び出るなどお客さんの反応も良かった」と、満足していた。

 大阪発 流行歌ライブを主催する浪花演歌倶楽部実行委員会は「世の中が東京へ一極集中を強める中、15年も継続できたことは演歌の本場である大阪を全国へ発信する大きな力になっていると思う」と話している。