◆CDショップの京阪楽器(大阪府門真市、勝木冨美子社長)が、2010年4月12日、門真市民文化会館(ルミエールホール・大ホール)で、田川寿美「北の港駅」出逢いふれあいコンサートを開き、会場には満員の1000人を超える人たちが詰めかけた。田川は好調な最新曲「北の港駅」をはじめ大先輩の美空ひばりの歌など13曲を歌った。


13曲を熱唱した田川寿美

 今回で13回目の京阪楽器主催の演歌コンサートは、毎年、同店の顧客であるカラオケ喫茶やカラオケ教室などから選ばれた人たちが歌唱を披露するカラオケ発表会と併催で、ゲスト歌手を迎えて同ホールで行われている。

 春らしさを感じさせる桜の花柄の着物姿で登場した田川は、まず1996年の曲「華観月」を歌った。続いてがらっと違う雰囲気の「愛情行進曲」、さらに2002年の曲である「女人高野」を披露。この曲は「私の転機になった」といい、作家の五木寛之が作詩したもので、少女から女へと成長していく姿を歌っている。

 彼女もまた「1曲、1曲がいろんな人たちに育ててもらった」というように、今までに歌ってきた歌が、自分の成長の姿でもあるかのようだ。そんな歌手人生のスタートを切るデビュー曲「女・・・ひとり旅」を聴かせてくれた。

田川寿美に花束を贈る主催者の勝木社長

 「女・・・ひとり旅は15歳で歌った。歌詞にある<未練心>って何? と思うほど、何もわからなかった。ただ、作詞家の悠木圭子先生が<東京へ出てくる時の寂しい気持ちを思い出して歌ってね>と、言われたのを今でも覚えています」

 まさに歌手、田川寿美の出発を記す思い出深い曲である。
 上京した田川は、関西弁から東京の言葉へと変える。しかし関西に戻って来ると自然と出てくるのは関西弁だ。
 この日も会場では終始、使い慣れた関西弁で客席に向かって「こちらに帰って来るとほっとします。上京した10代の頃はハイ、イイエしか言えなかったけれど、こうして関西弁で話すと自分の気持ちを伝えやすいですね」と、話していた。

 そして今年、デビュー19年目に出した「北の港駅」が、今、売れ行き絶好調で、ヒットチャートも上位をキープしている。
 この日最後に歌ったのもこの曲。「覚えて歌っているよ」と言ってくれるファンも少なくないそうだ。


笑顔で声援に応える田川

 会場のファンからは「寿美ちゃ~ん、ガンバレョー」の声援が送られ、田川も歌い終わって「山あり谷ありの19年でしたが、多くの人との出会い、支え、手のぬくもりが、明日も頑張らなければという思いを持たせてくれました。これから人として、歌手として成長していきます。応援してください」と、会場のファンに呼び掛けていた。

 田川は4月27日にNHK歌謡コンサートにも出演する予定だ。そして9月にはCD「北の港駅」のカラオケ大会も企画している。CDに同梱されているはがきで応募すると、テープ審査を通過した10人はカラオケ決勝大会に出場できる。
 もちろん応募者の中から抽選で50組100 人は田川寿美ミニライブの観覧もできるという。


[田川寿美]
http://www.nagarapro.co.jp/tagawa/tagawa_index.htm



◆これに先立って開かれたカラオケ発表会には15人が出場。自慢ののどを披露した。会場からは、声援が送られたり、プロ歌手も顔負けの花束などのプレゼント攻勢を受けていた。


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