発売日の前々日、なんばグランド花月前で行われたイベントでも、同じ吉本興業の女優、浅香あき恵と島田珠代が「水木を紅白歌合戦に」と、集まったファンに呼び掛けていた。
「お別れ出船」は、水木にとっては初めての<王道演歌>と言われている。
前作の「恋のドンパン節」と同じく、作詞は喜多條忠、作曲は水森英夫、編曲を伊戸のりおが担当している。
水木は「すごく、この歌に恋をしています。大好きな歌なんです」と、歌っている姿はまさに水を得た魚のようだ。
ファンからも「カップリングの<最終列車で翔んでいくわ>(作詞・坂口照幸、作曲・水森英夫、編曲・石倉重信)とともに、思わず歌いたくなります」と、評価も高い。
「お別れ――」は、前作を発売する時に出来あがっていたという。2作目はこれで、といった話もあったようだが、若い元気な水木を印象付けるには元気節のほうがいい―という水森のアドバイスもあって実現しなかった。
「初めて聞いたその時から<お別れ―>が大好きで、ぜひ私が歌いたいと思っていたんです。<恋のドンパン節>を歌っている間も、誰かに持っていかれるんじゃないかと、心配でした」
そんな彼女がようやく手にした「お別れ出船」は船、カップリングの「最終列車で翔んでいくわ」は列車と、いずれも乗り物がキーワード。さらには女性が主人公の女唄だし、愛、恋をテーマにした大人の歌。
少し背伸びしなければいけないかもしれないが「早く歌いたくて仕方なかった」歌だけに、「たくさんの人に歌ってほしい」と、ひと際思い入れが強い。
「今までの歌の中では一番歌いやすいのではないでしょうか。みなさんには、カラオケ発表会など、いろんな場所で歌ってほしいです」
◆水木は大阪府吹田市出身。今年5月で22歳になる。
4歳の時にはすでに歌手になりたい、と思うようになっていた。
「おじいちゃんに<東京ラプソディー>を教えもらって歌っていたし、懐メロや歌謡曲に囲まれて育ってきました」というほどの演歌・歌謡曲好き。
2009年4月、念願かなって「海椿」で歌手デビューしている。
「小さな時からの夢をかなえられて、大好きな歌を歌えて幸せです。今まで頂いた楽曲、それぞれに皆さんが支えて下さいました」
吉本の芸人たちも、彼女を我が子のように可愛がってくれるという。
1月24日に大阪・千日前の<なんばグランド花月>前のYES広場に約100人のファンを集めて行われた、「お別れ出船」発売直前イベントには、「お別れ出船」のスペシャル応援団として浅香あき恵、島田珠代が応援に駆け付けた。
ふたりは「皆さまのお力で水木ケイを、ぜひ、紅白歌合戦に送りこんで下さい」と、力強い応援していた。
またWヤングの平川幸男からも、照明の当たりかたなど効果的なステージ作法を教えてもらうなど。
「吉本の人たちには大変、良くしていただいています」と水木。
何事にも強気な彼女らしく「待ちに待った大好きな歌をいただき、目に見える成果を出すためにも、ぜひ紅白へ出たいと思っています。でも、地道に1歩、1歩前を向いて歌っていきます」と、大きな夢を聞かせてくれた。
[水木ケイの天真爛漫ぶろぐ]
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