「上海たずね人」が、2017年5月1日付けのオリコン演歌チャートで第2位にランキングされたというニュースが、コンベンションの会場で報告されると、集まった人たちからはたくさんの拍手が送られていた。
日本クラウンのヒット賞を獲るなど好調だった前作「オランダ坂」は、去っていった女性を探し求める男の恋歌で、それは今作も同じ。ところがいずれも決してじめじめせずせずに、逆に明るさえ感じさせる。評判の良さの理由は、そうしたメロディーにもあるようだ。
日本クラウンの栗田尚浩プロデューサーが「アクティブで軽快な印象の作品になった」と話すように、そのメロディーが創り出す世界は前作の「オランダ坂」とはまた違って、一段と異国っぽいイメージを聴くものに抱かせる。
たくみは1984年にトーラスレコードから「島唄」でソロシンガーとしてデビューした後、内山田洋とクールファイブの4代目ボーカルを務めている。リーダーの内山田からは「口移しのように丁寧にクールファイブの歌唱法を伝授された」(たくみ)というように、彼の歌には数多くのムード歌謡のヒット曲を持つ、グループの魅力が生きているようである。
たくみのジャケット写真やポスターは新曲のたびに、そのスタイリッシュさが目を引く。今回も司会の谷原りょうが指摘していたように、女性ファンを引き付ける魅力がある。たくみは「制作スタッフの言いなりにポーズを決めました」というのだが、かつてモデルの仕事をしていたとこととも大いに関係しているようだ。
「モデル時代には男性ファッション誌などを参考にポーズを研究もした」といい、この日も紺のジャケットに白いパンツという一見ラフでありながら、オシャレに決めた姿で歌っていた。
コンベンションでは「上海たずね人」カップリング曲の「終わらない愛」のほか、クールファイブ時代の「長崎は今日も雨だった」なども歌って、当時のエピソードも披露していた。
たくみは「いつも新曲は初めて披露する前にはかなり歌い込むのですが、この楽曲だけはとにかく早く人前で歌いたくて仕方がない気持ちでいっぱいでした。それほど、いい歌です。故郷・大阪から歌が広がっていくとうれしいです」と話していた。
[たくみ稜 オフィシャルサイト]
http://www.m-plus-ryo-takumi.com/
[たくみ稜 日本クラウン]
http://www.crownrecord.co.jp/artist/takumi/whats.html