2018年11月12日、京都市伏見区のカラオケ喫茶店、味楽には店内いっぱいの真田ナオキファンが集まっていた。店が始まって以来の熱気ようであった。大阪や神戸からやって来たという女性たちもいる。中には「次の奈良県内でのキャンペーン会場へも行きます」という熱烈なファンも。
師匠の吉幾三が作詞作曲した新曲「酔いのブルース」を歌い始めると、客席のファンはナオキ、ナオキ〜と連呼。さらにはペンライトが揺れて、ヘェイ- ヘェイ- の掛け声。1曲目から早くもオーバーヒート気味である。
今年4月に出したカバーアルバム「メイド イン ナオキ」に収録された、やはり吉幾三書き下ろし作品の「HAMAでダンス」を歌うと、ノリは最高潮に達していた。
真田は師匠の吉幾三をパパと呼ぶ。そのパパが作詞作曲した「れいこ」で2016年4月にデビューしている。ヒット曲「雪國」などで知られた吉の元に、彼が転がり込んだのは、その1年前だった。
一度は「厳しい」と歌手としての可能性を否定されていたのだが、空手や野球をしていたスポーツマンだっただけに、持ち前の「何クソ」の精神で歌手デビューを果たす。21歳で歌手になりたい、と思ってから5年かかっていた。
女性ファンの心をつかむ真田
「歌では身を立てるのは難しいと、民謡の先生から言われていましたが、その言葉が逆にバネになりました。デビューするには中途半端な自分のハスキーボイスに特徴を持たせたほうがいい、と考えて海辺で無理に声を出すなどして、今のようなしゃがれた声にしました」
デビューしてからは「最初はポスターケースを背負って、飛び込みキャンペーンの連続でした」と、地道なキャンペーンを続ける毎日だった。ところがデビューして8ヶ月たった頃、NHK・BSテレビに出演するチャンスをつかんだ。
女性を中心に彼の人気は日増しに高まっている。
京都・伏見でのキャンペーンの前日、大阪・箕面温泉スパーガーデンで「天空歌のコンサート」に出演している。若手の人気歌手がたくさん出演している歌謡イベントである。ここではCDショップが用意したCDが全部売り切れてしまう、といったほどだった。
販売を担当したショップも「1人で2、3枚とまとめて買っていく人がたくさんいました」と驚くほどの人気ぶり。
京都・伏見のカラオケ喫茶、味楽で歌う真田ナオキ
真田はこれからどのような歌手を目指すのか。
「やはり紅白が最大の目標ですが、いきなりそんなことを望むのではなく、支えてくれているファンの皆さんと楽しい時間を共有できればいいかな、と思っています。結果は自然とついてくると思います」
自信とも余裕とも思える言葉である。真田ナオキ、28歳。ファンの大きな期待を背負った新人であることに違いない。
[真田ナオキ オフィシャルサイト]
https://sanadanaoki.com/
[真田ナオキ 夢レコード]
http://www.yume-gr.jp/yumerecords/YZYM-15073.htm
http://www.yume-gr.jp/yumerecords/YZYM-15030.htm