左が黒、右が赤という彼女が履くハイヒールの高さ11センチあるという。これによって身長は175センチにもなる。ドレスや小物類ともコーディネートさせて、今ではすっかりと「悪女を楽しんでいる」(入山)ようである。
「デビューして10年になるのだから、ガラリっと変わった、インパクトが強烈な作品を」と、事務所の和久井保社長の提案で実現したのが、この「悪女の季節」だったのである。
「自分も率先して悪女になってみようと、悪女の衣装やポーズを考えたりして結構楽しんでます」
その悪女ポーズ、意外なところで活躍している。
今までは演歌には無縁だった30〜50代のトラック運転手たちが今秋から、運転するトラックの後部に、悪女ポーズに収まるA4サイズの「悪女の季節」シールを貼って全国を走り回っているのである。
前作までは優しさを大事にして歌っていた。ところが今作は正反対のこうした大変身が、新たな熱いファンを作っているようである。
「多くの人たちに見て楽しんでもらうことができると嬉しいです」
悪女は何を祈るのか
女性が持つ2面性をドラマティックに歌った今作は「悪女に成り切って演じて歌う」のが楽しむコツのようである。
2013年リリースの「きずな道」から連続6回目になる全国カラオケ大会を今回も実施する。決勝大会は2019年3月9日、東京・新宿の新宿キリストンカフェで行なわれる。今回はヒット曲の「ザンザ岬」から「悪女の季節」カップリングの「大事な人だから」まで10年間のオリジナル全曲が課題曲になっている。
■悪女が来たりて歌を歌う
次々とリクエストは入っているようで、中には群馬県内のある施設では190人もの人たちが会場に集まったケースもある。歌うのは1曲はオリジナル曲も入れるものの、専ら懐かしい昭和の名曲なのである。
「ベッドやストレッチャーに寝たまま聴いてくれる人もいますが、皆さんに喜んでもらっています。笑顔が見られるのが嬉しいですね。看護師時代の同僚や上司が応援に来てくれることもあります」
介護雑誌への連載記事を書いたり、健康講座の講師も務めるなど、悪女は今でも歌える看護師でもあるようだ。
ただし「世の中に悪女を増やしたい」というから、男性にとっては少々怖い歌なのかもしれない。
入山は「歌手になって10年でもドヒャーなのに、悪女にまでなってダブルでドヒャーです。女性なら誰でも持っている表と裏を表現しています」
来年の大晦日には黒と赤のドレスを紅と白のドレスに着替えて、大きなステージを楽しんでいる悪女がいるかもしれない。
[入山アキ子 オフィシャルサイト]
http://xn--cckwa042wikihmb.jp/
[入山アキ子 テイチクエンタテインメント]
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/iriyama/