意外であるが神奈川県藤沢市・江の島や片瀬は、今でもれっきとした漁師町でもある。サザエ、アワビ、しらすやタコなどが多く獲れるという。しらす丼はここの名物でもある。北川が1月28日、ここにファンを集めた歌謡イベントでは、地元の江の島片瀬漁業協同組合などの協力を得て行われたというほど。
ジャケット写真のブルーのスーツにサーフボードとは、あまりにも漁師には似つかわしくないスタイルである。
「これは僕のアイディアなのです。最初は釣り竿にしようかとも迷いましたが、今の湘南のイメージにピッタリなサーフボードにしました。マネージャーの私物を借りました」
詞はこの作品で第51回日本作詩大賞新人賞を受賞した、大阪市在住のはまだゆうこうによるものである。1番は ♪ サーファー娘の 潮焼け素顔 〜 で始まる。
「この地には実際に2人のサーファー娘が住み着いて漁師になったという。彼女たちは今も現役で頑張っているそうです」
そんなエピソードを聞かされると、そーなんだ、そーなんだ、とつい頷いてしまう。
確かに歌には ♪ ソーナンダ が全部で5回も出てくる。このソーナンダには4つの意味があるという。
1つは「湘南との掛け言葉」2つ目は「そうだねぇ〜という納得」さらには「はい、といった断定」そして最後は「ソーラン節の香りを持たせた掛け声」だという。
歌う際にもそれらを使い分けると、より説得力が増すのかもしれない。
湘南ボーイを名乗る北川だが、湘南の作品を歌うのは初めてである。湘南ボーイは格好良くてはならない。記者は勝手なイメージを持っているが、それには北川は「1番から3番までそれぞれ、歌い終わりは ♪ 守ってやろうぜ 〜 ♪ 名乗りを上げるぜ ♪ 祝ってやろうぜ 〜 と、男らしくて格好いい」と、得意のポーズを決めた。
カップリング曲の「横須賀挽歌」は、自ら命を絶った友を偲ぶ作品である。
赤い電話機、スカジャン、立ち飲みなど昭和の香りが漂う詞、しかも外国船や海軍カレーといった言葉が横須賀っぽさを感じさせている。
「泣かせる演歌ですね」
北川は、やはりここでも格好よく決めた。
[北川大介 オフィシャルサイト]
http://www.kitagawa-daisuke.com/
[北川大介 日本クラウン]
http://www.crownrecord.co.jp/artist/kitagawa/whats.html