御園座公演「暴れん坊将軍 ~初春や! 尾張の姉弟裁き」は、1月4日から27日まで。山田まりや、曽我廼家寛太郎らも共演する。
松平健との共演はテレビの歌番組では経験があるが、舞台での芝居は初めて。しかも中村の舞台公演と言えば、もっぱら下町娘といった役どころが多かった。ところが今回のような将軍様と絡む設定は初めて。
その中村は「先日、衣装合わせをしてきました」と、初もの尽くしの1月公演に期待を膨らませている。
2部は中村の歌謡ショーで、タイトルも「不死鳥の夢 寿ぎの歌い初め!」と正月らしいもの。不死鳥の夢 ~ というのが、また良い。
中村は1月に体調を壊して入院していたが、月末には退院。今はジムで体力作りも精を出すほど。「もう大丈夫です。このまま一気に頑張って、新曲『弥太郎鴉』を大ヒットさせたいですね」と、元気に笑顔を見せる。
歌謡ショーは、そんな中村の復活を祝うかのようなのタイトルになっている。
■元気にしてくれる股旅演歌
メイン曲は ♪ おひけぇなすって ~ の歌詞も入る、初めての道中もの。やはり道中もので、コンサートなどでは欠かせない中村の「瞼の母」は傑出しているが、彼女のオリジナルではない。
こうしたカバー曲をコンサートなどでメドレーすることはあったものの、オリジナル曲で出したのは「弥太郎鴉 / 忠治旅鴉」が初めてとは、ファンですら驚きでもあるようだ。
カップリングの「忠治旅鴉」も、やはり道中ものである。
「曲調はそれぞれメジャーとマイナーの違いはありますが、どちらもA面のメイン曲です。『弥太郎鴉』は、明るくてノリのいい歌で、歌っていても元気が出ます」と中村。
「忠治旅鴉」は、晩年を淋しく過ごした侠客、国定忠治をしみじみと歌っている。制作段階ではどちらをメインにするかで議論があったが「明るい曲調が今の時世に合う」と、「弥太郎鴉」に決定したという経緯がある。
新曲を出すたびに続けていることだが、今回、道中ものを歌うに際して「国定忠治」など股旅もののビデオを何作か見ている。歌の役作りに役立てるためである。
「苦手な歌はありません。どんな歌でも歌います」
と笑って見せる中村からは、デビュー通算シングル枚数70枚というキャリアの自信を感じさせていた。
[中村美律子 オフィシャルサイト]
http://www.goldenmusic.co.jp/mitsuko_nakamura.html
[中村美律子 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=34462
[中村美律子 御園座正月公演]
https://www.misonoza.co.jp/lineup/month1901.html