◆今年は<こじゃず>と名付けた歌謡曲「涙のラブバラード」「裏窓」、それに続く新曲も予定されているなど、それら新ジャンルの歌をたくさんの人に聴いてもらいたい―。

 松浦ゆみが歌う歌は、ジャズのようでジャズでない、歌謡曲のようで歌謡曲でもない。そんな歌を、かつて歌ってきたアメリカンポップスで鍛えた、少しハスキーな声で独自の境地を開こうとしている。

 デビュー11年目を迎える今年、今までになく意欲的な松浦ゆみに聞いた。





こじゃずの松浦ゆみ

―― 今年はデビュー11年目ですね。
松浦 それまでアメリカンポップスを歌っていたんです。思いもよらず11年前にCDデビューすることになったのですが、売るためには演歌を歌わなければ―と言われて練習をしたんです。それまで、演歌を下に見ていたので、抵抗がありました。しかし、いざ歌ってみると発声方法が全然違っていて難しい。途中でやめたいと思ったこともありましたが、CDを売るためのキャンペーンで美空ひばりさんの曲を歌ったところ、それが好評で仕事が増えていったんです。

―― デビュー曲はどんな歌ですか。
松浦 桂三枝さんに作詞していただいた「もう一度」という曲でした。作曲は私の歌を多く作っていただいている奥村英夫さんです。演歌ではなかったですが。
 その次に出したのが「夢の翼」です。亡くなられた娘さんが作られた詞をご両親がレコード会社に持ちこまれてCD化されることになり、それを歌わせてもらいました。後々までご両親にはご支援いただきました。

―― 今年は<こじゃずの松浦ゆみ>を名乗っておられますが、<こじゃず>とは聞きなれない名前ですね。
松浦 歌謡曲なのにジャズ、ジャズなのに歌謡曲、そんな今までになかった新しいジャンルの歌です。女性カラオケファンの中には、ジャズを歌ってみたいけれどそこまでは手が届かない。少しジャズっぽい歌謡曲なら歌ってみたい、といった人たちが増えているようなんです。そうした人たちの要望に応えたものです。
 今年は<こじゃず>を浸透させて、流行語大賞でもねらいたいです。

―― えっ!? レコード大賞じゃないんですか?
松浦 そんな大それたことを。まずは流行語大賞ですね(笑)

―― 笑った顔ははるな愛さんに似ていますね。
松浦 そうですか? でも、漫才の相方になってもらえないか―と誘われることもあって、どうも3枚目が似あうようです。

6月には古谷充のジャズイベントに出演


―― 第2の秋元順子という声も聞こえますが。
松浦 前作の「裏窓」は<こじゃず>の第1弾ですが、秋元さんの歌が好きな人たちにたくさんCDが売れていますし、カラオケでも人気が高いです。第2弾の「涙のラブバラード」を出した昨年、発表会を兼ねたディナーショーを開きましたが、大好評でした。「涙のラブバラード」は、「裏窓」から7年後の歌の主人公を歌ったものでドラマ性を持たせているのも評判の理由かもしれません。

―― 今年はジャズのイベントにも出演されるとか。
松浦 はい。6月5日に大阪府吹田市のメイシアター大ホールで行われる古谷充さんのイベント「グレート・ジャズ・シリーズ Vol.3」に出させていただきます。ジャズの雰囲気がいっぱいの会場で、「涙のラブバラード」と「裏窓」、それににジャズのスタンダードナンバーを歌わせてもらう予定です。

―― 2011年を飛躍の年にしてください。
松浦 ありがとうございます。がんばります。




[松浦ゆみのオフィシャルサイト]
http://homepage3.nifty.com/yumi-mtu/index.html
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