◆関西ゆかりの楽曲がキングレコードから続々発売されています。2月4日発売の新譜は、どれも関西を舞台に歌ったものばかりです。鏡五郎さんの「鏡川」、水田竜子さんの「噂の港」、山本あきさんの「琵琶湖哀歌」(「十六夜化粧」と両A面)。早くも関西の歌が大好きな人からは「歌っていますよ」といった声も聞かれます。




 山本あきさんの「琵琶湖哀歌」はその名の通り、滋賀県の琵琶湖を舞台に歌ったものです。1941(昭和16)年6月に東海林太郎と小笠原美都子がデュエットでテイチクから出したのが最初です。その年の4月に琵琶湖でボート練習中に突風のために転覆し水死した第四高等学校(現・金沢大学)漕艇部の部員11人を悼んで作られたものです。

 2013年11月にはキングレコードから出たアルバム「決定版 2014 東海林太郎」にも、この歌が収録されています。

 あるラジオの番組で山本さんは「悲しみを堪える歌なのですが、爽やかに仕上がっています。悲しくなり過ぎずに、亡くなった学生たちの魂を守る想いを受け継いで歌いたいと思います」と話していました。

 水田竜子さんの「噂の港」は、恋しい男性を北海道・小樽、函館から佐渡・小木(おぎ)、舞鶴(京都)、美保関(島根)を経て九州・博多まで、日本海側の港々を追いかけて行くという歌です。

 ご覧通り、この歌には丹後(京都府)の舞鶴が出てくるのです。京都を歌う歌手はたくさんいますが、丹後を歌う人は決して多くはありません。ところが水田さんが丹後を歌うのは「伊根の船屋」(2013年)に次いで2作目なのです。

 水森英夫作品の特徴でもある明るいリズムで、列島縦断の旅が楽しめる歌になっています。水田さんにとって1年ぶりのこの新曲は、港ものの歌が好きな人たちには欠かせない1曲になるでしょう。

 さて鏡五郎さんの「鏡川」。関西に鏡川ってありましたか。そんな疑問を持つ人もあるでしょう。この歌は川の流れのような人生を映す川面を鏡にたとえたものですが、実は高知市を流れる川でもあるんです。歌には地名は出てきませんが、鏡さんはそれに引っかけて高知市内でのキャンペーンも予定しているとか。

 ご存知の通り高知は四国ですが、広い意味では関西ですからね。<関西ゆかりの歌>と言っても差支えないでしょう。
 「演歌・歌謡曲は関西から」とよく言われるので、関西を歌った歌もこのように数多く発売されるわけです。さあ、皆で歌ってみましょう。歌っていいですねぇ~! 


[山本あき 琵琶湖哀歌]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=32070
[水田竜子 噂の港]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10431
[鏡五郎 鏡川]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10398