第128回KOBE流行歌ライブの出演者たち


◆ともに神戸の流行歌ライブは初出演の松田敏来(日本コロムビア)と沢田正人(徳間ジャパンコミュニケーションズ)の熱烈応援隊が客席前列に陣取っての黄色い声援が会場に響き渡っていた。2015年5月21日、神戸市中央区の神戸ハーバーホールで開かれた第128回KOBE流行歌ライブ。メインゲストの永井みゆき(テイチクエンタテインメント)、黒川英二(日本クラウン)、水城なつみ(キングレコード)の前歌として登場した彼らは、それぞれ新曲など3曲ずつを披露すると、地元からの応援者などがペンライトを振りながら応援していた。



水城なつみ

 この日のメインゲストのトップバッターは5月22日でデビュー3年目に入るという水城なつみ。持ち時間30分のメインコーナーを担当するのは初めてという。デビュー曲「泣いてひとり旅」に続いてセカンドシングル「風未練」、そして4月22日に出したばかりのサードシングル「曽々木海岸」など5曲を歌った。「初のご当地演歌で、3年目の気合を入れて髪の毛も30センチ切りました」と、意気込みを話していた。


黒川英二

 KOBE流行歌は2年ぶりという黒川英二は、このところ歌にテレビ俳優にと活動範囲を広げている。2月発売の新曲「真夜中のブルース」は、このところ人気が回復しつつあるムード歌謡の匂いをいっぱい盛り込んだ人気曲。カップリング曲の「夢グラス」も披露した。10月からはNHKBSプレミアムで放送される「大岡越前」にも奉行所の同心役で出演し、近々パチンコ店に登場する新型パチンコ台の映像にも出演しているなど、デビュー13年目の彼は大忙しのようだ。


永井みゆき

 メインコーナーのトリは永井みゆき。黒川とおない年のデビュー24年目。やはり2年ぶりの神戸への出演だった。4月に出した新曲「花かげろう」を2度歌い「歌い出しを延ばさずに切るように歌うことで、後半が盛り上がります」などと、歌のテーマでもある芯のある女性を表現する手法も指導。16歳でのデビュー曲「大阪すずめ」を歌うと客席からはたくさんの手拍子。前作の「雨の木次線」も歌って、旅情を盛り上げた。

■声援いっぱいの新曲コーナー


 こうしたメインコーナーを上回るほどに盛り上がったのが、松田敏来と沢田正人の新曲コーナーだった。


沢田正人

 最初は沢田正人。連日全国各地でキャンペーンを展開しているバイタリティーあふれるデビュー3年目。脱サラをして作曲家樋口義高に弟子入りして12年に「薔薇の涙」でデビュー。3月に出した新曲「夢を探して」はサードシングル。この日はカップリング曲の「素敵なBIRTHDAY」「てっぺん」と3曲を歌った。「夢を探して」は石原裕次郎の歌をイメージして作ってもらったというムードたっぷりの歌謡曲。
 ステージに登場するとペンライトが揺れ、歓声が飛び交うなど、いつものライブ会場とはちょっと違った雰囲気。沢田は「初めてのステージなのでうれしくて。また呼んで下さい」と話していた。


松田敏来

 松田敏来は来月でデビュー20年という岐阜県内など東海地方をエリアに活動しているベテラン。やはり脱サラ歌手で、イトーヨーカ堂を退職して演歌歌手になったという。こちらも黄色い声で応援がいっぱい。「敏ちゃんと呼んで下さい」というと、客席からは早速にトシちゃ~と呼ぶ声も。
 そんな黄色い声援とは逆に新曲の「国府宮はだかいのち節」は、神男に触れると厄落しができるという裸の男が身体をぶつけ合う祭りを歌った男節。
 かと思うと「紅葉橋」(2000年、ガウスエンタテインメント)のような優しい声で歌う一面も見せてくれるなど、応援に駆け付けたファンを喜ばせていた。