◆デビュー20年を迎えているキングレコードの歌手、永井裕子が2020年10月18日、地元佐賀県の佐賀市立東与賀文化ホールで「永井裕子20周年記念コンサート」を開き、代表曲から新曲「そして…女」まで、全11曲を歌った。同じレコード会社の先輩歌手で、同じ佐賀県出身の西方裕之と岩本公水が舞台に花を添え、20周年を祝った。



 永井は集まった約250人の観客を前に、デビューからの20年間を振り返って「長かったような、あっという間だったようです。故郷を離れてホームシックになることもあったけれど、周りの方々に支えて頂いて、ここまで来ることが出来ました」と、涙で言葉を詰まらせながら話していた。
 オープニングは、白地に赤と黒の鮮やかな振袖姿で、ふるさと佐賀県に面する玄界灘を舞台にした「玄海恋太鼓」を威勢よく披露。
 「大勢のお客様を前にステージで歌わせていただくのは8カ月ぶりです。その舞台がふるさと佐賀というのは感無量です」とあいさつすると、会場は温かい大歓声で包まれた。
 会場を沸かせたのは「哀愁桟橋」をはじめ「菜の花情歌」「郡上八幡おんな町」など自身の代表曲。そして北島三郎の代表曲である「漁歌」もカバーすると、さらに会場を盛り上がっていた。



 この日披露した楽曲は11曲。それを締めくくったのは、5月27日に発売した新曲「そして…女」。この作品は2012年発売の「そして…雪の中」13年発売の「そして…湯の宿」に続く「そして…」シリーズ3部作の集大成となる20周年記念曲である。
 永井は「全ての女性にとって主題歌になるような作品です。ぜひ皆さん自身と重ねながら応援して頂けたら嬉しいです」とアピールしていた。



 永井をデビュー当時から知る音楽評論家の小西良太郎、作曲家四方章人、キングレコードの古川健仁プロデュサーも駆け付け、小西は「デビューの前から一緒に歩んできたので他人とは思えない。近々必ず化けるでしょう」と太鼓判を押していた。
 それに応えるように永井は「少し大人の女性らしく落ち着きも意識しながら、持ち前の元気さは変わらずに走り続けていきたい」と、意欲を見せていた。