ニューアルバムはデビュー曲の「人生三昧」から最新曲の「紅の花」、そして12年前にレコーディングしたものの「病気のため声に自信がなく、仕上がりにも納得がいかずに、自から見送ってほしい」と発売中止を申し出た作品「大輪の花」など16曲が収録されている。
このほか青木演歌の真骨頂とも言われる「船宿にて・・・」も入っている。これは15年前に、TBS系テレビで放映されたドラマ「演歌 唱太郎人情事件目録」で、浅田美代子が演じた売れない演歌歌手がオリジナル曲として歌っていた曲として使われたエピソードもある。
五木ひろしにスカウトされて華やかにデビューしたものの、その名前は12年のブランクによって人々の記憶からは薄らいでいるのかもしれない。しかしデビューしてから休業するまでの10数年間には、ヒット曲も数多くある。中でも「船宿にて・・・」は、ファンも絶賛するほどの名曲である。
紅の花は歌えなかった青木自身
「大輪の花」と「命ひとすじ」は新たに録音したが、残りの14曲はすべてシングル発売当時の録音である。
この「大輪の花」は、八代亜紀が青木の母親の後ろ姿を見てイメージして作詞したという作品であるなど、演歌の第一人者から高く評価されていることでも、彼女への期待の大きさが分かる。
八代はこのほかにも、「あなたの女」と「命ひとすじ」でも詞を提供している。
最新曲の「紅の花」は12年ぶりの新曲だ。青木の作品では「夢一輪」以来、25年ぶりに五木ひろしが作曲を手がけている。
紅の花は椿である。
長い休業生活の間には離婚など数多くの出来事があったという。生活のため酒店でレジのアルバイトも経験した。歌うことが出来なかった12年間の自分自身の想いを花にたとえたのが椿で、そこからこの歌が生まれたという。
「12年間歌から離れていて、その間には<もう歌えない><いや、大丈夫>といった様々な気持が交差して苦しい時期でしたが、雪の重さにも耐える椿の姿はまさに自分のようでもあり、それを歌にしてもらいました」
復活した青木は、病気を体験して「余計なことを背負い込まないようにするようになりました。これからは楽しんで歌っていきたい」と、性格が一段と楽天的になったようである。
[青木美保 アクアプロモーション]
http://www.aqua-pro.co.jp/talent/aokimiho/index.html
[青木美保 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10406