SSブログ

第74回KOBE流行歌ライブ 藤原浩、渡辺要、小桜舞子、大沢桃子が出演 [KOBE流行歌ライブ]

◆第74回KOBE流行歌ライブが、2010年10月21日、神戸・新開地のKAVCホールで開かれ、客席は約200人の歌好きの人たちで埋め尽くされた。小桜舞子(テイチクエンタテインメント)、渡辺要(日本クラウン)、藤原浩(キングレコード)の3人のほか、Pic Upコーナーに徳間ジャパンコミュニケーションズの大沢桃子が出演した。

リンゴの唄.jpg
出演者たちによる「リンゴの唄」でフィナーレ


 毎回、限定2、3曲のPic Upコーナーには新人や話題の歌手が登場しているが、今回の出演は大沢桃子だった。時間配分の都合上、仕方なかったのであろうが、持ち時間30分のメインゲストコーナーに持っていきたい歌手だ。

 その大沢は前作の「風の丘」と新曲「京都洛北路」の2曲を歌った。
 洛北と言えば思い出すのがデュークエイセスの「女ひとり」だろう。「京都洛北路」は、洛北を1人旅する女性を歌う平成の<女ひとり>を作りたいという地元の依頼で出来上がった観光PRソングだ。
 歌詞には大原はじめ三千院や貴船川、鞍馬、雲母坂、糺森といった、誰もが知る洛北の名所が次々と出てくる。

大沢桃子.jpg
大沢桃子

 徳間から歌い手として指名され、さらには作詞、作曲も任された大沢は「1年前に実際に洛北を1人旅してイメージを膨らませました」という。
 そして「京都の市街地の喧騒を忘れさせてくれる貴船や鞍馬など、洛北は素晴らしい所でした」と、取材旅行の印象を話していた。



小桜舞子.jpg KOBE流行歌ライブは3年ぶりの出演という小桜舞子 = 写真・右 = は、今年でデビュー10周年。小桜が「あっという間の10年で、まだ2、3年しか経っていないようです」と言えば、司会の牛尾淳はデビュー当時のCDを差し出して「全然変わっていませんね」。

 小桜は11月28日には東京・浅草の浅草公会堂でデビュー10周年を記念したコンサートを予定している。歌を盛り上げる芝居では、林与一の弟である林啓二と<婦系図>を共演することになっているという。

 最初に歌ったのは前作の「母娘じょんがら」。
 そして靖国神社能楽堂で開かれた第64回御霊祭り奉納歌謡祭りで、三浦光一やペギー葉山、神楽坂浮子などといった錚々たる顔ぶれの出演者に混じって、二葉百合子の代役として歌ったという「九段の母」を、この日2曲目に歌った。
 「戦争を体験された人たちが歌われた曲を歌い継いでいくことは大切なことだと思いました」

 新曲の「こころ川」は、いつか一緒になれることを夢見る女性を歌ったもので、彼女にとって初めての艶歌だという。「歌っていて背筋が伸びるような思いがします」
 また、カップリングの民謡テイストな「追分みなと」、それに赤穂浪士四十七士の1人、堀部安兵衛と妻のお幸との夫婦愛を歌った「堀部安兵衛の妻」を披露した。

 「堀部―」は9月に発売した「小桜舞子ゴールデンベストアルバム」(16曲)に収録されており、彼女は「憧れていた台詞入りで大好きな歌になっています」といい、作詞は故木下龍太郎が担当した。



 前職が寿司職人という渡辺要は、自らアイドル名という<カナメちゃん>コールで登場するなど、終始会場を盛り上げた。

 新曲の「人生おとこ節」を最初と最後の2度歌ったほか、前作の「女のちぎり」「浪花仕込み」「大間崎漁歌」、新曲のカップリング「うらまち川」6曲を歌い、高音のかなめ節が会場いっぱいに響き渡った。

渡辺要.jpg
渡辺要

 聴衆を退屈させない曲間のトークは、香川県高松市で長年経営していた寿司店時代から培ったものかもしれない。「浪花仕込み」では、客席を回って元寿司職人らしく、1人ひとりの手を手際よく握っていた。

 会場ではまた、NHK・BSテレビの「BS日本のうた」に初出演が決まったことも報告。この日は楽屋で、番組出演では先輩の藤原浩から「先輩出演者にやたらとサインをねだらないことなど、初出演者としての心得を教えてもらった」と、客席を笑わせていた。
 番組は11月に徳島県鳴門市で収録され、12月5日に放送されるという。当日は竜鉄也「奥飛騨慕情」を歌う予定だ。



 KOBE流行歌ライブには、7回の最多出演している藤原浩は、神戸での流行歌ライブは半年振り。関西での仕事が年間の約1カ月にもなるというほどで、すっかり関西の歌手のようでもある。

 この日は前作の「リラの花咲く港街」、10月6日に発売したばかりの新曲「北国の赤い花」、そして駅シリーズの「ふたりの始発駅」「あなたが終着駅」の2曲、3年前に発売したアルバム「藤原浩 マイ・セレクション ~ふたりの始発駅」に収録しているカバー曲の「秋冬」、新曲のカップリング曲「早稲田松竹」の6曲を歌った。

藤原浩.jpg
藤原浩

 「早稲田松竹」は作曲家の大谷明裕によるフォーク調な作品。今回、藤原が歌うのに際して歌謡曲調にアレンジしたという。全国から姿を消しつつある各地の地名を付けた映画館の名前をタイトルにした楽曲だ。
 かつて一緒に映画を観た男性との思い出を歌っている。演歌・歌謡曲が多い彼にとっては珍しい取り合わせだが、前々から彼が「歌ってみたい曲調のひとつ」という。

 藤原の出番になると、歌以外に観客の期待が募る。
 それは司会の牛尾が藤原の衣装を着て登場するからだ。今回はえんじ色の藤原のジャケットを着こんでステージに現れた。牛尾は「少し窮屈ですね」と言いながらも、満足している様子で、「次回はぜひズボンも欲しいですね」と会場を笑わせていた。

ラスト.jpg
出演者4人で記念撮影(左から渡辺、大沢、小桜、藤原)

 客席とステージが近いのが特徴のKOBE流行歌ライブの会場は、観客と出演歌手との絶妙なやり取りがおもしろい。まさに<ライブ>のタイトル通りで、この日も満員で一時は立ち見する人もいたほどだった。




nice!(33)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 33

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。