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蒼彦太(徳間ジャパンコミュニケーションズ) 初の時代劇歌謡「ねずみ小僧」  「粋さ」の表現に苦心 [インタビュー]

蒼彦太2.jpg◆ デビュー5年目の蒼彦太が9月2日に出した4枚目のシングルは時代劇の匂いがプンプンとする「ねずみ小僧」。今までは酒場のイメージの強い作品が多かったが、今作はガラッと趣を変えている。ご存知、映画やテレビドラマではお馴染みの江戸時代の義賊である。ところが最近はその存在を知らない人も少なくはない。蒼も今回初めてねずみ小僧を知ったという。博物館に足を運んだりDVDを見たりと、イメージ作りに励んで歌に臨んだ。全身黒装束で身も心もねずみ小僧になり切って歌う。











 悪徳商人や大名から金品を盗んで貧しい人たちに恵む義賊がねずみ小僧である。江戸っ子の人気者でもあった。それを題材にまるで時代劇の主題歌のような、粋でノリがいい楽曲ができた。
 「全体に粋な雰囲気が漂っていますが、とりわけ2番の悪事をくじき 弱きを助け~ が好きなんです。男気が格好いいですね」と蒼。

 「歌っていて気持ちがいいですよ。勇気や希望を届けることができるかな」とも。ファンの間からも「最近になくノリが良くて、覚えやすくていい歌」との評価も。
 「これからは若い年代の人たちにも歌ってほしいですね」と蒼。

 時代劇のテレビ放送は激減している。香川県出身の蒼は小学校の修学旅行で京都にある東映の太秦映画村へ行っている。そこで時代劇に触れたものの、テレビでは「小学の頃に暴れん坊将軍を見た」という程度。
 そんな彼が時代劇のヒーローを歌うのである。役作りにはさぞかし苦労が・・・。

 林与一主演の映画「鼠小僧次郎吉」(1965年)をDVDで見たり、歌の背景を知ることでねずみ小僧に成り切って、ストリーを伝えられるようにした。江戸時代の文化を伝える江戸東京博物館(東京都墨田区)にも足を運んで、江戸の暮らしを学んできたという。
 「ねずみ小僧が盗んだ小判は千両箱ひとつで約11キログラム。箱と合わせると約14キログラムといった重さも再現されており、勉強になりましたよ」

 徹底した勉強ぶりである。
 デビューして5年目だが、デビュー曲以来ずっと心がけている歌う姿勢だという。知らない世界を歌うわけだから、出来る限りの勉強をしてきた。

■江戸っ子の粋を表現

蒼彦太・ねずみ小僧.jpg この作品の魅力は何と言っても江戸の粋を感じさせるところだろう。事前の勉強が生かされているのか。
 振付の所作もそうだがやはり歌唱が決め手。「巻き舌を使って表現してみたり、いろいろと歌う工夫をしています」
 全編にわたって畳みかけるような歌唱は小気味いいが「歌詞の最後、えぇ~闇の中 ~ は難しいですね」(蒼)。粋と男の色気を感じさせるにはもう少し時間がかかるようでもある。

 今作、かつての「銭形平次」のようにテレビドラマの主題歌にでも・・・なんて考えてしまうが「まだそのようなオファーはないようです」と蒼は笑う。
 でも「ねずみ小僧の芝居でもできるといいなぁ~なんて考えている」とも。実現すると歌のヒットに結びつきそうでもある。

 去年12月には初のコンサートを東京・澁谷の伝承ホールで行った。生バンドでひとり歌い切ったが、今年は11月15日に江戸東京博物館ホールで、日本クラウンの天野涼とふたりで「股旅ライブ」を開く。盗人ではないが、渡世人をテーマにした股旅演歌のライブ。ねずみ小僧で初チャレンジした時代ものにさらに磨きをかけようという狙いなのか。

 東京・両国にある回向院にはねずみ小僧の墓がある。賭け事に勝つとか運がつくなどや、受験生には「するりと入れる」といったご利益が喧伝されて、今では東京のパワースポットとして賑わいを見せる。
 蒼もそれにあやかって5年目の大ヒットを盗み取りたいところである。


[蒼彦太 オフィシャルサイト]
http://aoi-hicota.com/
[蒼彦太 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
http://www.tkma.co.jp/enka_top/aoi_hikota.html





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