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第35回歌を歩く 前川清「神戸」 布引の滝から灘五郷の酒蔵巡り [イベント]

◆ ♪ トンネルをくぐりぬけ 降り立つ駅は ? で歌が始まる前川清さんの「神戸」。その駅はもちろん新神戸駅。駅の山側には生田川が流れており、中流にあるのが布引の滝なのである。2024年4月29日、今なおボクの頭には「天皇誕生日」の祝日といった思いが強いその日、35回目になる「歌を歩く」への参加メンバー、8人はJR三ノ宮駅に集合して、北野坂を北へ北へと歩きはじめて布引の滝を目指した。

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写真・布引の滝(雌滝=めんたき)をバックに集合写真


 この日のルートは新神戸駅の北にある布引の滝を見て、三宮から阪神電車で大石駅まで行き、灘の海辺に点在する酒蔵を巡るというものであった。
 灘五郷とは西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷をいう。「日本一の酒どころ」と言われる所である。

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写真・阪急電車の神戸三宮駅前で出発恒例の集合写真

 午後からは雨の予報もあって、三宮の空は曇り空であった。心地よい風も吹き、さほど暑くもないのでウォーキングには最適な日和に思えた。
 北野坂には洒落た造りの建物が幾つも見られる。行き交う観光客や同じようにウォーキングを楽しむ人たちの姿も多い。

 三宮から新神戸駅までは市営地下鉄で一駅の距離である。歩いてもしれているが、我々が選んだのは急勾配のルートであった。オリエンタルホテル神戸を経て新神戸駅を抜けて、駅裏の山を登った。

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写真・砂子橋を渡ると滝はすぐ近く
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写真・道は整備されていて歩きやすい

 山道と言っても整備された道で歩きやすいが、普段歩かない坂道に次ぐ坂道はやはりきつい。
 それでも新神戸駅からしばらく登っていくと砂子橋に出る。これを渡って左に数分歩くと最初の滝、雌滝(めんたき)があった。布を垂らしたかのように見えることから布引と名付けられたという。

 ベンチに腰掛けて眺める人たちの数も多く、居合わせた2人の女性に声をかけて、滝をバックに一緒に集合写真を撮った。小旅行ならではの開放感であった。

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写真・雌滝
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写真・鼓滝
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写真・雄滝

 布引の滝は雄滝(おんたき)雌滝.夫婦滝(めおとだき)鼓ヶ滝(つづみがたき)の4つの滝の総称である。
 雌滝から約15分を歩くと高さ43メートルの雄滝がある。那智の滝(和歌山県)華厳の滝(栃木県)と並び3大神滝と呼ばれている。

 古来から多くの歌人がこの布引の滝を詠んでいる。その1人、「土佐日記」の紀貫之は、私の音琴に調ぶる山風は 滝の糸をやすげて弾くらむ ー と、松風と滝音が調和している風情を表した。

 新緑に囲まれたそこは銀色をした岩を伝わるように滝水が豪快に流れ落ちていた。静けさと迫力ある滝の流れであった。

■酒処灘五郷を巡った

 午後からは灘五郷の酒蔵巡りである。阪神電車に乗って神戸三宮駅から4つ目の大石駅で降り、まずは創業が1717(享保2)年という沢の鶴(神戸市灘区大石南町1)へ行く。
 古い酒蔵を利用して、酒造りの道具や資料類を公開している資料館を見学して、ミュージアムショップで試飲した。

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写真・沢の鶴資料館
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写真・杉玉が吊り下げられていた
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写真・酒造りの道具の展示1
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写真・酒造りの道具の展示2
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写真・樽廻船の復元模型

 灘五郷が日本一の酒処ろとして発展したのは、六甲山系で育まれた宮水と播州の米、丹波杜氏、海上輸送といった酒造りに適した好条件が揃っていたからである。

 次は福寿の銘柄(ブランド)で知られた神戸酒心館(神戸市東灘区御影塚町1)まで歩いた。創業は1751(宝暦元)年である。
 歴史にあぐらをかかずに、「江戸時代からの生?(きもと)づくりを継承しながら、酵母の特性を最大に引き出す高温糖化?を導入」するなど唯一無二の酒を作り出していると誇る。

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写真・神戸酒心館(福寿)
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写真・途中で休憩した灘五郷酒処 灘の酒を飲み比べが出来る(有料)

 この日のラストは白鶴酒造(神戸市東灘区住吉南町4)。30年近く前に取材した白鶴美術館は阪神淡路大震災で被害を受け、今は白鶴酒造資料館が新しく建っていた。

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写真・白鶴酒造資料館の中
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写真・皆さん疲れた??
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写真・やはり日本酒より酒粕入りソフトクリームがいいかな(笑)

次回は5月25日の予定。

※写真・記事の無断使用はお断りします。








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