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秋山涼子、「春待つ女」 4作目の北海道シリーズ 再び高倉健の映画をモチーフに [インタビュー]

◆デビュー35年の歌手、秋山涼子(テイチクエンタテインメント)が2023年11月に出した「春待つ女」。北海道シリーズの4作目である。制作陣は前作同様に作詞が円香乃、作曲は秋山涼子本人、編曲は伊戸のりお。新たにディレクターを担当したK氏は出身大学が北海道。それならばと今回も舞台を北の地にしたという、意外なエピソードもある。江戸っ子の秋山が前作に続いて曲を書き、三度北海道を歌う。イメージにしたのは高倉健主演の映画「駅 STATION」(1981年、監督・降旗康男)だった。

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写真・シリーズ4作目の「春待つ女」が好調な秋山涼子


 ♪ テレビ相手に 呑むお酒 〜 など、「春待つ女」では高倉の相手役の倍賞千恵子がひとり酒を呑む映画のシーンを思い起こさせる。歌の主人公は倍賞演じる女性と同じように、雪深い北国での生活しか知らない。映画も歌詞も暗いイメージが伴う。
 「メロディーも最初はマイナー調でしたが、『春待つ女』には明るさが似合う、と考えてメジャー調にしました」と秋山。

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写真・新曲「春待つ女」

 11月に発売してから新曲のジャケットをイメージしたラッピングワゴン車、涼子号で各地を巡って、キャンペーンを展開している。
 「歌いやすいのでしょうか、早くもたくさんの人たちに歌ってもらっています」
 じんわりと心に沁みてくる歌ですねーと言った声もあちこちで聴こえてくる。

 歌には北海道を感じさせる言葉(歌詞)も出てくる。
 ♪ こっこ煮たのが 美味しいのにネェ・・・ 〜 の「こっこ」とは北海道の方言で、魚の卵を煮たもののこと。
 ミュージックビデオでは、事前に用意してもらったタラコを煮たものにつけ合わせる生姜を刻むシーンを、割烹着姿で撮影してもらったという。

■生歌を全国へ届けたい

 シングル「春待つ女」はカップリングに2曲を収録している。江戸っ子の秋山らしい明るく景気のいい音頭調の「恋の屋形船」は、これも秋山本人が作曲している。
 もう1曲はマイナー調の切ない列車演歌「愛終列車」。♪ 生きていきます 東京で いつか来る春 信じたい 〜 と歌うそれは、どこか自身と重ねるところがあるようだ。

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写真・北国を舞台に明るく歌う

 それにしても19年に発売した「海峡なみだ雪」から数えて4作続けての北海道もの。前々作の「終着…雪の根室線」(作詞・円香乃、作曲・松井義久、編曲・伊戸のりお)では、やはり高倉主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」をモチーフにして作られた。
 この楽曲は浅田次郎の小説「鉄道員(ぽっぽや) 」をモチーフにしたという。映画化され、小説・映画共に大ヒットした。

 制作に際しては「出版社に著作権などの確認を取って行われました。小説・映画では舞台の駅名は架空の幌内駅ですが、歌では実際の幾寅駅を使いました」など、今作同様に秋山自身並々ならぬ力の入れようであった。

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写真・ラッピングカー涼子号で歌を届けますと意気込む

 さて、今年も残り少なくなってきたが、2024年はどのような年にしたいか、を尋ねてみた。
 「今年は、コロナ禍で会いたい人にも会えない、がまんを強いられてきた3年間を受けて、ようやく元に戻り始めた1年でした。来年は出来るだけ全国を回って、たくさんの人たちにお会いして、生歌をお届けしたいです」
 
 今夏、初めて京都・舞鶴から約20時間をかけてフェリーに愛車の涼子号を乗せて、北海道・小樽まで渡り道内各地で歌ったバイタリティーを来年も見せてくれそうである。


動画・「春待つ女」をアピールする秋山涼子

写真・記事の無断使用はお断りします。


[秋山涼子 オフィシャルサイト]
http://akiyamaryoko.blog44.fc2.com/
[秋山涼子 テイチクエンタテインメント]
https://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/akiyama/








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