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和田青児(日本クラウン)  縁起をかついで真っ赤なスーツで歌う「竜虎伝」  歌手30年の想いを込めて歌う [インタビュー]

和田青児.jpg◆演歌歌手として歴史に名をとどめるひとりになりたい ー 。デビュー30年になる和田青児は2月3日に出した新曲「竜虎伝」に、天に昇る竜と千里の道をゆく虎を自分と重ねる。新曲は前作に続く硬派路線の演歌である。師匠の北島三郎直伝の演歌を彷彿させる。まだ高校生だった1987年に藤堂哲也としてキングレコードからデビューする。しかし歌手と学校との両立が難しくて挫折。卒業した1年後に再起を決して北島の門をたたいて弟子入りを認められたのが和田青児のスタートだった。新曲発売後の評判も上々で「この歌をヒットさせて北島先生に報告に行きたい」と胸をふくらませる。









 前作の「男の懺悔」に続く水森英夫による作曲である。「せいちゃんはこれしかないだろう」と水森はいう。水森作品は和田青児が北島音楽事務所から独立してすぐに出した「おとこ道」が最初だった。今回で3作品目だ。
「水森先生から見て、和田青児という歌い手はこういう男である、といった作品を書いてほしい」と和田は依頼している。それが実に男っぽい内容の「竜虎伝」となった。


和田青児・竜虎伝.jpg 歌手和田青児は1988年、高校を卒業したばかりの若者が北島三郎の門下生として認められ、歌手として育てられることによって生まれた。「竜虎伝」はその当時の自分自身が歌に挑む想いや、それから10年余を経て独立した頃の心境ともオーバーラップする。
 「北島先生あってこそ今の和田青児はあるわけで、その想いと自分の生き様を歌に生かそうとして辿りついたのがこれです」

 自分の気持ちを歌うということは今までにはなかったことだ。これを歌うといつもデビュー当時にいつも何かに挑戦していた時のことが想い出されるという。それを胸にこめて歌うことで、また新たな挑戦心が湧きおこる。
 「自分の心の内を歌うことはとても新鮮ですね。聴いてくれる人たちからも拍手や掛け声が飛んできます」


 和田は最近、デビュー当時のことを良く想い起すことがある。
 「一度歌手を断念した者を受け入れてくれるほど、この業界は甘いものではないと分かっていたんですが、歌手への想いは断ち切れず、北島先生の門をたたきました。すると『頑張ってやれ』と受け入れてもらえることになったんです」

 北島三郎との出会うきっかけは、和田が中学1年の時に遡る。当時好きだった「みちのくひとり旅」を歌う山本譲二のコンサートが地元にやってきた。ひと目、山本に会いたいと楽屋付近をうろついていると、予想もしなかった本人と言葉を交わすことが出来たというのだ。歌手になりたいと希望を告げると山本は「今は勉強に集中しろ。諦めなければ必ず夢は叶う」と、中学生の和田にとっては天にも舞い上がるように励ましてくれたのである。

 そして高校在学中にキングレコードから歌手デビューする。同じ年には坂本冬美や西方裕之らがデビューしている。しかし福島・郡山で学校へ通いながらの歌手業は思うようにいかなかった。「スケジュール調整など、歌手業というものにぼく自身が付いていけなかった」と振り返る和田は、結局歌手を諦める。その後に母親と一緒に新宿コマ劇場で見た「北島三郎特別公演」の感動が、再び歌手への想いに火をつけたのである。


和田青児2.jpg 今年は北島音楽事務所から独立して5年目になる。
 独立を機にいろんな冒険をやってみたかった。それは歌う歌に如実に現れた。男っぽい硬派な演歌もあれば、ほんわかとした家族愛を歌ったものもあった。いろいろと試行錯誤を繰り返して辿りついたのが「竜虎伝」である。
 さらに前作からはカップリングに自作曲を収録するのも、新たな冒険かもしれない。

 「10年ほど前から詞と曲を書くようになってギターでメロディーをつけていました。あの歌手ならこんな歌が似合うかな、なんて勝手に想像しながらね。前作を出す際に、ディレクターから『楽曲を作ってましたよね』と言われて提出した中から選ばれたのが『心 ~ こころ ~ 』でした」

 今作のカップリング「俺たち」も和田がペンネーム<星つかさ>で書いた。男同士で酒を酌み交わし夢を語るフォークタッチの演歌である。いつまでも歌を歌っていたいという和田にとっては「今のせいちゃんにピッタリ」と周りから言われる通りの歌である。

 歌手デビュー30年の今年、あえて新曲にも30周年記念曲とサブタイトルを入れなかった。それには彼なりの思い入れがあったからだ。
 「10年でひと皮剥け、20年でふた皮、そして30年を迎えている今は自然体でいたいですね。自分の歌と自分の名前を歴史の1ページに刻みたい、そんな気持ちが年々大きくなってきました」
 演歌歌手和田青児の夢は大きい。





[和田青児 オフィシャルサイト]
http://www.seiji-wada.com/
[和田青児 日本クラウン]
http://www.crownrecord.co.jp/artist/wada/whats.html





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