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山口ひろみ(テイチクエンタテインメント) じわじわと人気高まる再スタート第1弾の「三井の晩鐘」 [インタビュー]

◆歌手山口ひろみが2023年8月16日に「三井(みい)の晩鐘」(作詞・麻こよみ、作曲・岡千秋、編曲・猪股義周)をリリースした。デビュー21年目。強い女を感じさせる歌である。じわじわと評判を高めており、9月20日には大阪・心斎橋のBIG CATで開かれた大阪発流行歌ライブに久しぶりに出演して、新曲などを披露した。

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写真・新曲に21年目の飛躍をかける山口ひろみ


 「三井の晩鐘」は男女共に10代20代の若い人たちが共感してくれていますー。
 最近のカラオケのユーザー層を分析した結果であるという。もちろん中核を担うのは60歳代の世代であるが、「アイドルでもないのですから、若者に支持されるはっきりとした理由は分からない」(山口)が、「ちょっと上級者向けの歌だからかな」と推測したりもする。

 この新曲の主人公は ♪ くれてやります 男をひとり 〜 と冒頭で歌われている通りに、強がりの女性である。これが今の若い世代に受けるのか、はたまた演歌が珍しくて若者に逆に評価されているのか、その辺りは分からないが、本人にとって嬉しい反応ではあることに違いない。

 確かに今までの彼女の歌以上に、歌全体に力強さを感じさせる。
 新曲の作曲を岡千秋が担当すると決まった時、山口は岡に電話で「売れなければ(歌手を)辞める覚悟なのでいい曲を書いて欲しい」と要望したという。主人公を地で行く〈強い女〉である。
 楽曲の冒頭には篠笛や琵琶の音が入っている。これも「和楽器を入れてみたら」といった彼女の意見が採用されたものである。

■三井寺の鐘の音に涙も

 ところで三井の晩鐘で知られた鐘は滋賀県大津市の三井寺にある。石山秋月や瀬田夕照など琵琶湖周辺の風景や名所を選んだ近江八景のひとつである。また宇治平等院の鐘、高雄神護寺の鐘と共に天下の3銘鐘とも呼ばれている。
 その梵鐘をテーマに麻こよみと岡が情感・哀愁ある楽曲に仕上げた。

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写真・大阪発流行歌ライブで歌う山口ひろみ

 レコーディングでは作曲の岡からは「最初の歌詞は語りだから、歌わないで語るように。しかも歌は腹の底から声を出して全身で表現するように、とかなり怒られました」と山口は振り返る。
 アレンジが出来上がった時、初めてそれを聴いた彼女は「感動して思わず泣いてしまいました」という。発売前の今夏、鐘がある三井寺を実際に訪ねている。そこに立ち、自ら鐘をつき、その音をを耳にすると、より主人公の気持ちち近づくことが出来たようである、

 晩鐘で知られる三井寺は紅葉の名所でもある。色づく季節に向けて新曲「三井の晩鐘」は益々、若者の間でも話題になるかもしれない。「カラオケ教室では課題曲に選定される動きも見られる」(山口)など、今年後半に向けての期待曲として盛り上がりそうである。

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写真・地元関西の歌で盛り上げを図る山口ひろみ
 
 カップリング曲は、「しょくいくぼうさいのうた」(作詞・山口ひろみ・中村詩織、作曲・HANZO、編曲・金沢重徳)。
 食育防災アドバイザーの資格を持つ山口が、食育・防災の大切さを呼びかける楽曲である。山口は食育普及活動家で料理研究家でもある中村詩織と共に作詞を担当している。

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[山口ひろみ テイチクエンタテインメント]
https://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/yamaguchi/








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