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鏡五郎(キングレコード) 新曲「冬牡丹」で、凛とした冬の花のような女性を歌う 来年はデビュー45周年 [インタビュー]

◆来年はデビュー45周年を迎えるベテラン演歌歌手である。1月27日に新曲「冬牡丹 / 雪ひと夜」を出した。「冬牡丹」は、KBS京都など6局で放送する番組「演歌がええじゃん」で、歌詞を一般公募したものに作曲家の宮下建治が曲をつけた。「45年間でほとんどなかった」という花の名前をタイトルにした歌だ。鏡は「派手さはないが、味があり何回も歌いたくなる」と新曲をアピールする。2月2日にはNHKの歌謡コンサートにも出演する。

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 噛んだくちびる 血をにじませて~で始まる「冬牡丹」。大阪府東大阪市の塚口けんじさんの作詞である。
 「冬牡丹」は、寒さに耐えて咲く花を男の優しさで抱擁するような歌である。今まで鏡が待ち望んでいた曲であり、とりわけ「自分の音色に合う曲だし、詞がまたいい。カラオケでも歌いやすい」と絶賛する。

 鏡の実家は大阪府豊中市で花屋を営んでいた。店はゴム合羽を着た母親が1人で切り盛りし、鏡を育てた。彼が大阪府立園芸高等学校へ入学したのも、そんな母の後継ぎを目指してのことだった。
 「ずっと花に囲まれてきただけに、花の優しさがわかる。冬牡丹のように冬に咲く花は、凛としており、芯があって好きだ」と鏡は、新曲を96歳の母親、そして親しんできた花と重ねる。

 優しさがにじむ曲調の「冬牡丹」に対して、「雪ひと夜」はまったく逆の激しい曲調。日本舞踊の人たちに好まれる曲だともいう。
 鏡自身も10年ほど前から、「お年寄りに喜ばれる」と、舞踊を歌の添え舞として取り入れるし、自ら踊ることもある。
 45周年記念のリサイタルでもエンディングは、舞踊を添えた「雪ひと夜」で決めてみたいと考えている。

 45周年を前に鏡は「歌手の道を選んで良かったと思う。歌うだけの人生だったが、歌い続けられることは有り難いし、幸せだ。声が出る限り1年1年を大切に歌い続け、歌を伝えていきたい」と話す。

金儲けの戦いだった20、30代の頃

 前作の「契り酒」でも男の優しさを歌ったが、ここ数年は女心を歌っていた。しかし、それ以前は激しい歌が多かった。それは「金を稼ぐための戦いだったから」だという。
 駆け出しだった30歳前後の頃、他人から住み着いているのかと言われるほど、北海道に通い詰めた。自分の歌が入った2000円のミューシックテープを600円で仕入れて、抱えるように持って青森から函館へ船で渡っていた。ヘルスセンターやキャバレーで歌いながらそれを売るのだが、帰ってくる時にはすべて売り尽していたという。

 「激しい歌じゃないと聴いてくれる人に勝てない。自然と顔つきもきつくなって、いまのようなソフトな顔じゃなかった。それに歌より何より、自分を好きになってもらわないと仕事は来なかった」

 その頃から行く先々で楽しんだのが、温泉めぐりである。2008年にはカラオケ雑誌に連載した記事を「人情温泉紀行」にまとめて出版、全国47の名湯を紹介した。その雑誌では、今年3月から再び連載を始めるという。第1回目には熱海温泉を選んだ。

 来年の45周年には、東京、大阪でコンサートやディナーショーを開くことを考えているという。
 「村田英雄さんや三波春夫さんのような和もの歌手に一歩でも近づきたいし、ざっくばらんな歌手でありたい」といった夢を膨らませる。
 そのためにも健康には気を使い、好きな日本酒は2合までと決めている。





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