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懐かしのムード歌謡の世界を楽しんだ午後のひと時 たくみ・木下・松浦・三浦の4人が切なく歌唱 大阪・八尾 [ライブ]

◆内山田洋とクール・ファイブの元ボーカルのたくみ稜、あらゆるジャンルをこなす歌姫木下結子、ロックンローラーから転身したジャジーな松浦ゆみ、幼い頃には三輪車に乗ってすでにムード歌謡を歌っていた三浦潤平。この4人が懐かしいムード歌謡に挑戦した「ライブ!懐かしのムード歌謡」が2024年4月7日、大阪府八尾市のカラオケ店・歌ごえスタジオかわぐちで開かれた。知っている歌が出るたびに観客は口ずさむなど、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていた。

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写真・第1回ライブ!懐かしのムードの出演者たち
左からたくみ稜、木下結子、松浦ゆみ、三浦潤平

 空前の昭和歌謡ブームと言われる歌謡界だが、その中でこのところ人気が再燃しているのが、バックコーラスが雰囲気を盛り上げる歌謡グループなどが歌ったムード歌謡である。

 それをライブで歌謡曲ファンに届けようーーと企画されたのが「ライブ!懐かしのムード歌謡」。歌ごえスタジオかわぐち(代表・川口哲也)が、初めての試みとして開催した。
 午後1時の開演には約50席の会場は満員。立ち見をする人もいたほどである。

 甘くてほろ苦い心歌の世界に誘ってくれますーーと、司会の牛尾先生の名調子で、まずは三浦潤平が歌う「小樽のひとよ」(鶴岡雅義と東京ロマンチカ)からスタートした。
 続いて松浦ゆみが「長崎の夜はむらさき」(瀬川瑛子)木下結子が「伊勢佐木町ブルース」(青江三奈)たくみ稜は「東京の雨を札幌で」(秋庭豊とアローナイツ)をそれぞれ歌うと、会場の6つのミラーボールもキラキラとムードを盛り上げた。

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写真・たくみ稜

 ムード歌謡は子どもの頃に全盛だったーーと話すたくみは「昔聴いたムード歌謡は今も心の中に残っており、歌を勉強する生の手本になりました」と、デビュー後には内山田洋とクール・ファイブに誘われるなど、その甘い低音の声はまさにムード歌謡にはピッタリ。

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写真・木下結子

 木下は「歌手になった当初、ある料理旅館で歌っていましたが、2次会でクラブで歌ったのがムード歌謡で、そこでは最も受けました。この時の経験はその後の歌手生活に生かされています」と振り返っていた。

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写真・松浦ゆみ

 松浦は「元々はオールディーズなどを歌っていたので、ムード歌謡には詳しくはありませんでしたが、勧められて挑戦しました。皆さんに喜んでもらえて良かったです」といっ心配をよそに、会場からは〈アイドル〉の声もかかるなど、ステージを盛り上げていた。

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写真・三浦潤平

 また、三浦は「小さな頃に家の近所で ♪ 骨まで愛して〜と歌って遊んでいたし、高校時代にフェリーで北海道へ行った際には船内でずっとムード歌謡を口ずさんでいました」と、大好きぶりを話していた。

■ムード歌謡の定番のデュエットソング

 ムード歌謡に欠かせないのはデュエット曲。ヒット曲も数多い。この日はたくみと松浦が「赤いグラス」(アイ・ジョージ&志摩ちなみ)を、三浦と木下が定番曲の「北空港」(桂銀淑&浜圭介)と、相手を替えながら2曲ずつ聴かせると、会場では小声で一緒に歌い出す人も見られた。

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写真・たくみ稜と松浦ゆみ
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写真・三浦潤平と木下結子


 後半は三浦がこの歌には切ない思い出がありますーーと「星降る街角」(敏いとうとハッピー&ブルー)を歌うと、松浦は1964年にザ・ピーナッツが歌ってヒットした「ウナ・セラ・ディ東京」で大きな拍手を受けていた。

 木下は前出のクラブで歌っていたという1曲の中から、西田佐知子の「女の意地」を結子調で聴かせた。
 たくみは1969年の内山田洋とクールファイブのメジャーデビュー曲「長崎は今日も雨だった」を歌った。「前川清さんがソロになられて10年後にボーカルとして歌わせてもらった原点となる1曲です」。

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写真・出演者の4人と主催者の川口哲也さん(左端)

 ラストはそれぞれのオリジナル曲を歌った。
 主催者で歌手でもある川口哲也は「桜が満開の中、たくさんの方に来て頂き有難うございました。オープンして14年になる店ですが、これからも良い音楽と空間を届けていきます」と挨拶。
 次回は6月2日、入山アキ子らの出演(ほかは未定)で開催される。

※写真・記事の無断使用はお断りします。


[歌ごえスタジオかわぐち]
https://kawaguchi-tetsuya.com/








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