レコードショップひらせ(兵庫・三田) 同業店舗に出前キャンペーンを呼びかけ 店頭の元気が業界の元気に 11月には県内2店舗で実施へ [CDショップ]
◆演歌歌手はベテランなど一部を除いて、新曲を出すたびにCDショップの店頭でそれを披露する歌唱キャンペーンを行う。その場でCDを販売するなど、新曲宣伝のひとつとしてレコードメーカーも力を入れる。観客は無料で新曲の歌唱を生で聴くことができるから、多くのファンが集まってくる。ところが今、これを行うCDショップは数少ないという。たとえば兵庫県内では、定期的に歌唱キャンペーンを実施しているのは、三田市の「レコードショップひらせ」1店舗しかない。同店が今、キャンペーンを行っていないCDショップに向けて「出前の店頭キャンペーンをしませんか」と持ちかけている。会場となる店頭と販売するCDを用意すると、あとはすべて同店が代行する。斜陽産業とまで言われるCD販売界を元気づけようと企画したといい、11月にも神戸市内と明石市内のCDショップで初めての試みが予定されている。
「店頭キャンペーンをやっていないレコードショップの店頭を借りて、キャンペーンやってみたらどうだろう」
「ひらせ」(兵庫県三田市、平瀬友喜社長)のCDショップ部門「レコードショップひらせ」で店長をする平瀬允雄取締役の、そのようなふとした思いつきから、出前店頭キャンペーンはスタートした。
平瀬さんは常日頃から「レコードショップが昔のような繁昌を取り戻すには、まず店頭が元気であるべきだ。そして受け身の経営では、じり貧になるだけ。しかも、せっかく店舗があるのに、それを生かして歌手の歌唱キャンペーンをやらないのはもったいない」と考え、自店でも機会あるごとに歌手を呼んでイベントを催してきた。
店頭キャンペーンを行ってみると、客の反応は変わったという。
「いい反応、悪い反応の両方がありますが、お客様が反応してくれる話題を与えられただけでも成果と思っています」と、平瀬さんは前向きにとらえる。
また積極的に行うことで、レコードメーカーからは「がんばっている販売店」と好印象で受け止められ、いろんな面で応援が得やすくなったとも。
かつてヒット歌手のレコードが50万枚、100万枚と売れた時代には、店頭キャンペーンはごく普通に行われていた。ところがCDが売れなくなった今、店頭キャンペーンを行うCDショップは激減している。
「量販店に押され、やる気をなくしている販売店がなんと多いことか。経営者が代替わりし、余力で商売をやっているのが現状のレコード店に求められているのは、コンサート会場やイベントでの即売という他人任せではなく、自分で宣伝しお客さんを集め、自分で手配した商品を売る店頭キャンペーンなんです」
平瀬さんは、店頭キャンペーンを実施していなかったCDショップへ「一緒にやりましょう」と呼びかけた。
やりたくても「機材が無い」「経験がないのでどうすれば良いかわからない」といった声も聞かれた。
そこで提案したのは、歌手と音響設備(PA)の手配をはじめ、そのほか必要なことはすべて平瀬さんが用意する。店頭を提供する側には、当日販売する商品(CDなど)の手配と販売業務を任せる。CDを販売した利益は、すべて店舗側のものとするといった内容だ。
「店に座っているだけではダメ。売るんです。そうすることで店頭が活性化し、県内さらには関西の業界全体が活気を取り戻してくる」
相手は平瀬さんにとっては父親ほどの年齢差がある経営者ばかりだが、成果は必ず得られると強引に説得した。
「快く提案に乗っていただいたかは分かりませんが、県内の2店舗で実施していいだけることになりました」
今年11月にも、2店舗で店頭キャンペーンが実現することになった。レコードメーカーの協力も取り付けたという。
店頭キャンペーンでのCD販売による収益以上に、そこから派生的に得られるメリットのほうが大きい。
たとえば地域の人たちに歌手が来るCDショップとして知られると、カラオケ大会のゲスト歌手斡旋と即売、カラオケ喫茶でのキャンペーン依頼につながるという。もちろんつながりという点では、レコードメーカーや歌手の事務所とも強くなり、即売やイベントの依頼が舞い込むという。
平瀬さんは「自ら体験して面白さやメリット、デメリットを感じてもらいたい。そのうえで、こんな若造にできるなら、自分でやってやる、と思ってもらえれば万々歳です」と、話している。
ところで、この出前キャンペーンによる平瀬さんの儲けは。
「初めての試みで、お願いする立場ですので、今回は金銭的なメリットまったくありません」
[レコードショップひらせ]
http://www.hirase-gakki.com/else/inc.html
平瀬楽器/レコードショップひらせの店舗
「店頭キャンペーンをやっていないレコードショップの店頭を借りて、キャンペーンやってみたらどうだろう」
「ひらせ」(兵庫県三田市、平瀬友喜社長)のCDショップ部門「レコードショップひらせ」で店長をする平瀬允雄取締役の、そのようなふとした思いつきから、出前店頭キャンペーンはスタートした。
平瀬さんは常日頃から「レコードショップが昔のような繁昌を取り戻すには、まず店頭が元気であるべきだ。そして受け身の経営では、じり貧になるだけ。しかも、せっかく店舗があるのに、それを生かして歌手の歌唱キャンペーンをやらないのはもったいない」と考え、自店でも機会あるごとに歌手を呼んでイベントを催してきた。
店頭キャンペーンを行ってみると、客の反応は変わったという。
「いい反応、悪い反応の両方がありますが、お客様が反応してくれる話題を与えられただけでも成果と思っています」と、平瀬さんは前向きにとらえる。
また積極的に行うことで、レコードメーカーからは「がんばっている販売店」と好印象で受け止められ、いろんな面で応援が得やすくなったとも。
店頭キャンペーンは自ら仕掛けて売る販促
かつてヒット歌手のレコードが50万枚、100万枚と売れた時代には、店頭キャンペーンはごく普通に行われていた。ところがCDが売れなくなった今、店頭キャンペーンを行うCDショップは激減している。
「量販店に押され、やる気をなくしている販売店がなんと多いことか。経営者が代替わりし、余力で商売をやっているのが現状のレコード店に求められているのは、コンサート会場やイベントでの即売という他人任せではなく、自分で宣伝しお客さんを集め、自分で手配した商品を売る店頭キャンペーンなんです」
平瀬さんは、店頭キャンペーンを実施していなかったCDショップへ「一緒にやりましょう」と呼びかけた。
やりたくても「機材が無い」「経験がないのでどうすれば良いかわからない」といった声も聞かれた。
そこで提案したのは、歌手と音響設備(PA)の手配をはじめ、そのほか必要なことはすべて平瀬さんが用意する。店頭を提供する側には、当日販売する商品(CDなど)の手配と販売業務を任せる。CDを販売した利益は、すべて店舗側のものとするといった内容だ。
「店に座っているだけではダメ。売るんです。そうすることで店頭が活性化し、県内さらには関西の業界全体が活気を取り戻してくる」
相手は平瀬さんにとっては父親ほどの年齢差がある経営者ばかりだが、成果は必ず得られると強引に説得した。
「快く提案に乗っていただいたかは分かりませんが、県内の2店舗で実施していいだけることになりました」
今年11月にも、2店舗で店頭キャンペーンが実現することになった。レコードメーカーの協力も取り付けたという。
派生的メリットが大きい店頭キャンペーン
店頭キャンペーンでのCD販売による収益以上に、そこから派生的に得られるメリットのほうが大きい。
たとえば地域の人たちに歌手が来るCDショップとして知られると、カラオケ大会のゲスト歌手斡旋と即売、カラオケ喫茶でのキャンペーン依頼につながるという。もちろんつながりという点では、レコードメーカーや歌手の事務所とも強くなり、即売やイベントの依頼が舞い込むという。
平瀬さんは「自ら体験して面白さやメリット、デメリットを感じてもらいたい。そのうえで、こんな若造にできるなら、自分でやってやる、と思ってもらえれば万々歳です」と、話している。
ところで、この出前キャンペーンによる平瀬さんの儲けは。
「初めての試みで、お願いする立場ですので、今回は金銭的なメリットまったくありません」
[レコードショップひらせ]
http://www.hirase-gakki.com/else/inc.html
タグ:レコードショップひらせ
2012-09-16 08:18
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