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吉幾三(徳間ジャパンコミュニケーションズ) 14年ぶりの新歌舞伎座座長公演 大阪弁で芝居も 開場60周年記念公演のトリ [インタビュー]

吉幾三 3.jpg吉幾三が2019年12月1日から大阪・上六の新歌舞伎座で14年ぶりの座長公演を行う。芝居とオン・ステージの2部構成。芝居はドタバタ喜劇。松竹新喜劇「帰って来た男」を原作にしたドタバタ喜劇。共演は熊谷真実。2部は歌謡ショーで、世界7ヶ国の歌を民族衣装を着て歌うコナーも。話題の楽曲「TSUGARU」は「歌詞も覚えられない」ので、歌わないという。












 吉幾三は、去年、歌手デビュー45年をきっかけに1年間仕事を休んでヨーロッパ、アフリカ、アメリカなど世界を旅して、行く先々で現地の音楽に触れている。新歌舞伎座・吉幾三特別公演の2部、歌謡ショー「吉幾三オン・ステージ」のテーマは、その旅行に合わせたかのように<ジャンルを超えて・・・世界の旅唄>である。

 その見せ場は、7ヶ国の歌の曲間で15秒〜20秒という短い時間で、それぞれの国の民族衣装への早替えである。中国は李香蘭の「再見」を歌うし、アメリカは半裸になってハワイの民族衣装を身に着けるーなどといった具合である。

吉幾三・TSUGARU.jpg 世界旅行途上のエチオピアで聴いたレゲエに影響されているような、ネット配信で270万ダウンロードを超えるという大人気の「TSUGARU」だが、実はこの歌は3年前にすでに出来上がっていた。
 「洒落で書いたもので、声も3年前のものです。放送局の人に車の中で聴かせたところ、事故を起こしそうになるほどに笑って、大受けした」と吉。

 レコード会社は当然、これを発売しようということになるが、吉は「オレは演歌・歌謡曲の歌手だぞ」と難色を示したという。しかしレコード会社も黙ってはいない。そこで「配信だけ」という条件で承諾すことに。そして19年10月末には、ようやくCD化にこぎつけている。

 話題の1曲であるが、演歌が大好きな吉にとっては、今年5月にリリースした「人生(みち)」を大事に歌いたいところ。しかも「歌えと言っても二度と歌えない。(携帯は)ガラケーじゃないけれど、やり方(聴き方)も分からないので」と、オン・ステージでは歌うことはなさそうである。

 「あの歌は難しいんですよ。ラップ調で書いたので、知らない言葉もあるし、結構長い歌でもあるので、プロンプターでもないと歌うのは無理だし。歌うとなるとPVのような格好しないといけないし、それは嫌だし。着物着て細川たかしと肩並べたいし、だから歌うことはないと思います」

 演歌・歌謡曲歌手からは絶対外れたくない、という吉は、前のインタビューでも何度も歌わないと断言していた。

■私淑する藤山寛美に迫る!?

 吉幾三の14年ぶりの新歌舞伎座での座長公演は、約1年間に渡って行われてきた新歌舞伎座開場60周年記念公演のフィナーレを飾るものである。
 前の新歌舞伎座の座長公演では、現場作業や工場作業向けの作業服・関連用品専門チェーン店のCMソングを歌っている時で、記憶喪失になった作業員をニッカポッカを着て演じたという。

吉幾三・新歌舞伎座特別公演.jpg

 1部の芝居「どたばた遊侠伝 時代おくれのの竜」は、時代が明治初頭。時代劇と現代劇が入り混じった頃である。
 舞台は大阪。津軽弁の吉の台詞には、大阪弁が入る。
 「方言指導もありますが、僕のデビューは大阪でしたので、何日も大阪のホテルに宿泊して、キャンペーンで色んな所へ行きました。ある日はどこにも海はない奈良の山奥へ行って、船外機の歌を歌った経験もあります。ですからそこそこの大阪弁は、100パーセント大丈夫」と、自信を見せる。

 彼の歌手デビューは1972(昭和47)年。ヤンマーディーゼルの船外機(エンジン)のコマーシャルソング「恋人は君ひとり」(日本クラウン)がデビュー曲だった。当時の芸名は山岡英二。ヤンマーの当時の社長の苗字をもらい、名前はエンジンをもじった。

吉幾三.jpg

 ところが台詞を覚えるのは苦手なようである。
 「60を過ぎるとね、次々と忘れて行くんですよ。この間はNHKの収録で、プロンプターを使ったのに『雪國』を間違えたんですよ。自分が作った歌だから良いだろうと言ったんですが、結局、歌い直しました」
 と周りを笑わせるほどである。

 「芝居で一番大切なのは間ですね」
 それを学んだのは、テレビで見た松竹新喜劇の藤山寛美の舞台だったという。今もDVDで繰り返し勉強している。

 公演は12月18日まで。吉の次女で女優の寿三美も出演する。


[吉幾三 オフィシャルサイト]
https://441930.jp/
[吉幾三 大阪・新歌舞伎座]
https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20191201.html
[吉幾三 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
http://www.tkma.co.jp/enka_top/yoshi.html








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