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成世昌平、大阪国際交流センターでコンサート「昌平のおもろい唄の世界 ~淀の流れに ~」  民謡から演歌まで [コンサート]

◆新型コロナウイルスの影響で開催が伸びのびになっていた民謡・演歌歌手の成世昌平(日本クラウン)のコンサート「昌平のおもろい唄の世界 ~淀の流れに ~」が2022年3月18日、大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで開かれた。新曲の「三十石船哀歌」など演歌作品の数々から民謡など全16曲を歌った。同じ事務所の竹川美子、六本木ヒロシがゲスト出演してステージに華を添えた。


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見せ場いっぱいの久々のコンサート


 恒例となった民謡での幕開けであった。今回は「民謡七福神」。唄と三味線は成世昌平。笛、鳴り物、大正琴といった面々と藤和弘扇による舞踊の華やかな舞台で観客を引きつける。さらに「尾鷲節」「デカンショ節」と続けた。

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民謡でオープニング

 また成世はここ20年ほどは新たに落語への挑戦を続けており、その多芸ぶりを見せる。この日は民謡を取り入れた落語仕立ての「昌平の三十石」も披露した。

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落語仕立ての「昌平の三十石」も

 休憩をはさんでの2部では、新曲をはじめオリジナル演歌の数々を聴かせた。ラストで歌った新曲の「三十石船哀歌」は、江戸時代から明治中頃まで京都から大阪まで、淀川で運航されていた三十石船と哀れな女を描いた楽曲。もず唱平作詞の文芸作品である。

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華麗なシーンも

 京から大阪に下働きにやって来た女は、父の死で堀江の遊郭に身売りし、後にかつて京から乗った三十石船の船頭の唄をもう一度聴きたいと、天満・八軒屋の船着き場にたたずんで耳を澄ます情景は哀れを誘う。
 このほか代表曲の「はぐれコキリコ」「鶴の舞橋」なども歌った。

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竹川美子
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六本木ヒロシ

 ゲストの竹川美子はデビュー20周年。新曲「女のいろは坂」デビュー曲「江釣子のおんな」など5曲を歌い、コロナ下で歌える喜びを表していた。六本木ヒロシは新曲「切り札」はじめ4曲を歌い「成世さんに近づける演歌歌手になりたい」と話した。

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自ら楽しんだコンサートでもあった

 成世は「この2年間はキャンペーンをはじめ、何も出来ないでいました。しかも37年の歌手生活で今回、初めて日本クラウンの社長に私のイベントに来ていただきました」と、久々に開いた自らのコンサートを体いっぱいに楽しんでいた。


※写真・記事の無断使用はお断りします。

[成世昌平 オフィシャルサイト]
http://www.havmercy.co.jp/Naruse/pg88.html
[成世昌平 日本クラウン]
https://www.crownrecord.co.jp/s/c01/artist/naruse/news?ima=1853









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舟木一夫、芸能生活60周年記念コンサート  流行歌の数々を披露  大阪・新歌舞伎座 [コンサート]

舟木一夫芸能生活60周年記念コンサートが、大阪・上六の新歌舞伎座で開かれている。2022年3月4日の初日は会場入り口に満員御礼の幕が下され、立ち見が出るほどで、衰えぬ人気の高さを見せていた。6日まで。

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 休憩を挟んでの2部構成で約30曲を歌った。1部で着流し姿で現れた舟木は、今までに出演してきた時代劇のテーマ曲を揃えた。
 中でも忘れられないのが、デビュー翌年の昭和39年、弱冠19歳で出演したNHK大河ドラマ2作目の「赤穂浪士」(大佛次郎原作)。舟木は矢頭右衛門七役に抜擢され、この年の11月にはシングルレコード「右衛門七討入り」を発売している。この日は去年12月に迎えた77歳の声で、それを聴かせて当時を振り返っていた。

 大河ドラマ出演後も多くのテレビ・映画・舞台で時代劇に出演し、その主題曲などを出してきている。この日披露したのは「新吾十番勝負」「一心太助 江戸っ子祭り」など10曲ほどで、極め付けは時代劇ファンと共にカラオケ好きな人にもお馴染みの「銭形平次」で、観客を堪能させた。

 「売れた歌はいい歌と言われてきましたが、いい歌でも色んな事情で売れなかったものはあります」と、普段は聴く機会も少ない作品も聴かせた。。

 観客の多くは60代後半から80代。しかも9割方は女性であったが、それに混じって過去の公演のプログラムを持参して、ショーを楽しむ熱烈な男性ファンの姿も見られた。
 デビュー曲の「高校三年生」から「修学旅行」「学園広場」「高原のお嬢さん」「東京は恋する」「北国の街」など、次々と歌われる懐かしい楽曲に、誰もが時計の針を逆回しするかのように、当時を思い起こしているようであった。
 ラストソングでは、ご当地大阪を明るく歌った「青春の大阪」が始まると、会場を埋め尽くしたファンは一斉に立ち上がって手拍子で盛り上げた。

 今回のコンサートは、1月の東京国際フォーラムを皮切りに全国を巡回する60周年記念ツアーとは別バージョンと位置付けられており、5月には京都・南座などでも開催が予定されている。

 舟木はデビュー曲の「高校三年生」は当初、童謡などを担当している学芸部から発売されようとしていたことを明かし、「そうであれば今日、ここには立っていられなかったかもしれません。18歳でデビューして、60年は早かったです。あと何年歌えるか分からないけれど、やれるところまでやります。何となく付き合ってください」と、集まったファンに緩く呼びかけていた。


[新歌舞伎座 芸能生活60周年記念コンサート]
https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/s20220304.html




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シンジー(日本クラウン)、 「シンジーはまだ80才」 11月12日 福岡で「昭和はやり歌」のコンサート [コンサート]

◆福岡を中心に活動する歌手、シンジーは、2021年3月に80歳を迎えているが、11月12日には福岡・天神のアクロス福岡円形ホールでコンサート「絶唱・昭和はやり歌」を開く。

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80歳迎えて益々意欲的なシンジー


 「絶唱・昭和はやり歌」の開催は6回目。今回の開催は、新型コロナウイルスの影響を受けて、6月、9月と2度も延期してきた。緊急事態宣言も解除されて、今度こそはと意気込みを見せる。

 歌唱予定曲は、最新曲でシンジー自身が作詞をした「渡る世間に鬼はなし」(日本クラウン)、そのカップリング曲で人生の師と仰ぐ東海林太郎をカバーした「母に捧げる歌」、同じ東海林の「国境の町」も歌う。
 「渡る世間にー」は、シンジーがまだ子供の頃、母親が生前、しばしば口にしていた言葉だという。「自分と幼かったシンジーへの励ましのつもりだったのだろう」と、彼は振り返っている。

 コンサートではまた、「長崎の鐘」「湖畔の宿」「旅の夜風」など、昭和の名曲を全30曲を揃え「歌で昭和の光と影を表現したい」としている。
コンサートの開演は午後2時で、料金は前売り券が2200円。前売り券は福岡市内の印藤楽器店などで扱っている。

 目下、開催へ向けての準備に余念がないシンジーは「まだ80歳です。橋幸夫さんは80歳になる2年後に引退すると発表されましたが、無名の私にとって80歳という年齢は、まだまだ精進しなけれならない通過点です」と、張り切りぶりを見せる。

写真・記事の無断使用はお断りします。








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山田壽一(ホリデージャパン)、リサイタルで全21曲を歌う   特別ゲストに真木ことみ  大阪・大東市立サーティホール [コンサート]

◆デビュー7年目の歌手山田壽一のリサイタルが2021年10月24日、大阪府大東市の市立総合文化センター・サーティホールで開かれた。最新曲「日向恋しや」から、「俵星玄蕃 元禄名槍譜」「イヨマンテの夜」などカバー曲を併せた全21曲を熱唱した。特別ゲストとして真木ことみ(日本クラウン)が出演。来年迎えるデビュー30周年の記念盤として10月6日に発売したばかりの「天の糸」を披露した。

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出演者が勢ぞろいしての山田壽一リサイタル


 2015(平成27)年 9月に「風ごよみ」でメロディーレコーズからデビューした山田壽一は、民謡仕込みの高音を得意とする。この日も披露した2枚目のシングル「日向恋しや」(2018年、ホリデージャパン)では、宮崎県の民謡、日向木挽き歌を挿入して哀愁感を漂わせた。

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尺八を交えて得意の民謡も

 この「日向恋しや」にはエピソードも多く、発売当初、宮崎県でアポなしでカラオケ喫茶店を回ってキャンペーンをした時のこと。初めて飛び込んだ店の店主が偶然にも「明日、この曲でカラオケ発表会に出るんです」といって歓迎してもらったことは、決して忘れられないことだという。

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定年退職してからの歌手人生を振り返りながら歌う

 1部のカラオケ発表会に続いて行われたリサイタルは、デビュー曲「風ごよみ」でオープニング。さらに故郷・大分県の別府を歌った「哀愁別府」へと続けた。
歌手デビュー以前には「カラオケ大会荒らしと言われた」(山田)だけに、カバー曲のレパートリーの曲数も多い。

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カバー曲もたくさん聴かせた

 去年9月まで1年間続けたラジオ関西(神戸市)での番組「山田壽一の心唄」に寄せられた数多くのリクエスト曲で、自身の初のアルバム「心唄–ファーストアルバム–」(2019年)にも収録した中から「あんときゃどしゃ降り」(春日八郎)「星屑の町」(三橋美智也)「さらせ冬の嵐」(山内惠介)などのカバー曲も聴かせた。

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演出感たっぷりで「俵星玄蕃 元禄名槍譜」を歌う

 大ホールの会場に響き渡る大音響と共に、ステージでの演出も見る者の目を楽しませた。「俵星玄蕃 元禄名槍譜」では、舞台いっぱいのスモーク、さらには雪を散らせるなど、槍を持って仁王立ちする山田の姿は討ち入り義士そのもの、といった具合であった。


 特別ゲストの真木ことみは、まず披露したのが新曲の「天の糸」.。来年迎えるデビュー30周年の記念曲の序章となる作品で、初めて弦哲也に作曲を依頼した作品でもある。「こんなに長く続けられると思ってもいなかった」と、今年1月に出した前作「東京しぐれ」自身と重ねて歌う「石蕗(つわぶき)の花」などを歌った。

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来年がデビュー30周年の真木ことみ

 自分のコーナーの最後では再度、「天の糸」を歌って、真木は「この楽曲との出会いがきっかけとなって、私自身に花が咲くような気がするんです」と目を輝かせていた。

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松浦ゆみ
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松本恵美子
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池田かよこ

 このほかこの日のゲストには松浦ゆみ(ウエブクウ)松本恵美子(メロディーレコーズ)池田かよこ(同)も出演。松浦は「再び・・・愛のバラード」を、松本は「大和路の恋歌」池田は「ラ・シャンソン」などを歌った。

記事・写真の無断使用はお断りします。


[山田壽一 ホリデージャパン]
http://www.holiday-japan.co.jp/artist_yk.html








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三山ひろし、「元禄名槍譜 俵星玄蕃」などを歌う<ひとり忠臣蔵>から オリジナル曲まで コンサートみやまつり 大阪・新歌舞伎座 [コンサート]

三山ひろし(日本クラウン)が2021年3月17日から同21日まで、大阪・上六の新歌舞伎座で、忠臣蔵を歌とひとり芝居で演じる<ひとり忠臣蔵>とオリジナル曲などの歌謡ショーからなる「コンサートみやまつり 2021」を開いた。

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 歌謡ショーと休憩をはさんでのひとり芝居の、2部に分かれての今回のみやまつり。ひとり芝居の題目は忠臣蔵。浅野内匠頭の江戸城松の廊下での刃傷沙汰から、赤穂浪士による本所松坂町の吉良上野介邸への討ち入りまでを、「元禄花の兄弟 赤垣源蔵」「長編歌謡浪曲 その夜の上杉綱憲」「元禄名槍譜 俵星玄蕃」など、三波春夫の歌謡浪曲の代表曲を聴かせた。

 「三波春夫さんの息女、美夕紀さんとの出会いが、忠臣蔵へと向かわせるきっかけでした」と三山は、松の廊下のシーンでは内匠頭と上野介の2役を演じ分ける熱演。

 ラストの「ーー 俵星玄蕃」では、客席から手拍子、そして大きな拍手へと変わった。ここ数年の歌・表現の上達もあったのであろう、女性客のひとりは思わず「すごいね」と、満足し切った感想を洩らしていた。

 これより先、1部の歌謡ショーでは、オープニングの「北のおんな町」から2009年のデビュー曲「人恋酒場」「男のうそ」「女に生まれて」、そして今までにNHK紅白歌合戦で歌った「お岩木山」「四万十川」と、オリジナル曲を連発。
 さらに三山ヒロシの名前で歌ったポップス「その名もコノハナサクヤヒメ」は、バックダンサーによる踊りも交えての演出。

 三山は25歳で故郷、高知県から上京し、作曲家の中村典正に師事。師匠の身の回りの世話や運転手などをしながらデビューを目指した。
 その中村が手がけたヒット曲の中から、鳥羽一郎が歌った「男の港」などをカバー。「師匠は今年3回忌になりますが、その歌を継承して一生懸命に歌っていきたい」と決意を表し、フィナーレでは「また新歌舞伎座でお会いしましょう」と、笑顔で観客に呼びかけていた。


[三山ひろし オフィシャルサイト]
http://h-miyama.migan.co.jp/
[新歌舞伎座]
https://www.shinkabukiza.co.jp/








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宮本静、デビュー10周年記念コンサート   和歌山・海南nobinosホールに響かせたふるさと癒し歌 [コンサート]

◆デビュー10年目を迎えて今、和歌山を代表する歌手の1人と言われるまでになった宮本静が、2020年10月10日のデビュー記念日に、和歌山県海南市にある今年6月に開館したばかりの海南nobinosホールでデビュー記念コンサートを開いた。2010年に歌手として世に出てから一貫して、ふるさと癒し歌をテーマに、地元和歌山の歌を歌い続けている。3部構成で行われたコンサートでも、和歌山の魅力を盛り込んだ全17曲を歌い、集まった観客には「これからも15年、20年と頑張ります。皆んな付いてきてよ」と、元気に呼びかけていた。

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デビュー10周年を飾ったコンサートで歌う宮本静


 宮本静はデビューして10年間に23曲をリリースしている。その多くが地元の和歌山県を舞台に歌った「ふるさと癒し歌」なのである。デビュー曲「あんたの済州島(しま)へ」は、和歌山から済州島へ嫁ぐ女性が故郷への想いを大切に生きていこうという女性への応援歌である。この日はオープニングで披露して、1部では5曲のふるさと癒し歌を聴かせた。

 歌が大好きだという和歌山・海南市の神出政巳市長の姿も見られた会場で、デビューからの10年を振り返るように宮本は「苦しい事、楽しいこと、いろいろありましたが、プロの世界は厳しさも教えられました」と話していた。

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 2曲目に歌った「黒江からこころ為(ため)の女」(2012年)は、デビュー2枚目のシングルのメイン曲。500年の歴史を持つ紀州漆器の生産地として知られる和歌山・黒江地区を舞台に歌ったものである。
 続いて歌った「静の黒潮節」(2015年)は、同年の和歌山黒潮国体開催が契機となって話題になった楽曲である。彼女の4枚目のシングルである。同年には世界遺産の高野山のふもとの和歌山かつらぎ町を舞台に、平家物語の悲恋をモチーフにした「天野恋塚」も出しており、これも披露した。

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バックを務めたのは若いダンシングチーム

 1部の最後ではダンシングチーム・PROGRESSの踊りをバックに、「男節」で盛り上げた。

■力強く新曲「千畳太鼓」も

 デビュー曲のカップリング曲は「紀の川のほとりで」である。乳がん検診の早期受診を推進する世界規模のキャンペーン・シンボルであるピンクリボンのテーマソングにも選定されているという。2部では、これを和歌山県を拠点に活動するフォークシンガー、横山恭二のギターで歌ってみせた。
 最近、早朝に始めたアカペラでウォーキングでこれを披露したところ、大きな反響があったことも報告していた。

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 このほか今年4月に出した新曲「千畳太鼓」を、やはりPROGRESSをバックに披露した。10周年記念曲でもあるこの楽曲は、和歌山・白浜にある岩畳を思わせる大岩盤の海岸の千畳敷が舞台。現地でジャケット写真などを撮影しており、宮本は「力を与えてくれる歌です」と力強くこぶしを突き出して歌った。

■全国へも飛び立ちたい

 いよいよラストの3部では地元和歌山のピアニスト、木谷悦也によるピアノ演奏や、そのピアノに合わせて宮本は「舟唄」(八代亜紀)に初挑戦した。和歌山・新宮の人たちの間で歌われていたという「新宮ブルース」を聴かせたり、デビュー以前から歌っていたという木下結子の名曲「ノラ」も歌った。

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フォークの横山恭二と
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フクラシックピアニストの木谷悦也とのセッションも

 和歌山をふるさととする宮本だが、実は生まれは島根県なのである。小学生の時、和歌山に移り住み、以来、紀の川市で育っている。今では言葉をはじめとして<和歌山の女>そのものである。
 数々の歌謡コンテストにも出場して、1992(平成4)年にはNHK-BS「勝ち抜き歌謡選手権」にも出場して、松原のぶえの「蛍」でチャンピオンになったほど。その後、結婚・出産を経てのプロデビューであった。

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大好きな和歌山を歌い続ける

 かつて彼女はテレビに出演して「和歌山が大好きで、和歌山の良さをどんどん歌い、全国へも飛び立ちたい」と話していた。その想いは今も変らず、19年11月には東京・銀座のヤマハ銀座スタジオで、ファーストアルバムの発売を記念して、ふるさと癒やし歌コンサートも開いている。

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和歌山の歌を全国へ-と願う

 この日のラストソングに選んだのは「我が名は青洲」(作詞・三倉ひさお、作曲・徳久広司、2014年。翌年に新録バージョンを出している)。世界で初めて全身麻酔を用いた手術を成功させた、和歌山が生んだ偉人のひとりである華岡青洲を歌った男歌である。
 和歌山を歌い続ける宮本には相応しい代表曲であるようだ。

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これからもふるさと癒し歌を歌い続ける

 プロデビューして10年を記念したこのコンサートのアンコールソングは「愛をありがとう」。これを歌い終わって宮本は、「きょうのステージでは10年という長い月日をかみしめていました。これからもふるさとの明るい未来に向けて、和歌山の歌を歌っていきたいです」と、力強く語っていた。


[宮本静 オフィシャルサイト]
http://shizu.ikora.tv/








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桜本浩章 念願の初リサイタル 生バンドで全19曲歌う  大阪・東成区民センター [コンサート]

◆高校生の頃、学校から帰ると好きな歌を並べた歌唱リストを作って、自分の部屋で1人リサイタルをしていましたー。いつかプロ歌手になって、本当のリサイタルを開きたい。サラリーマンを続けながらそんな夢を実現した歌手、桜本浩章。35年前に一端デビューしたが、5年ほどで休業した。2年前にインディーズでCDを出して再デビューを果たしている。念願の初リサイタルをやり終えた桜本は満足し切った表情であった。

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初リサイタルで歌う桜本浩章

 2019年10月27日の夕暮れ時、「桜本浩章 2019 リサイタル ~心・響・歌~ 」の会場、大阪・東成区の区民センターには桜本浩章の歌を聴こうという人たちが、三々五々集まってきていた。勤務先の同僚や取引先の医師もいる。彼は大阪市内にある製薬会社に勤めるサラリーマンなのである。歌手になるのは休日などを利用してである。

 歌手は子供の頃からの夢だった。ところが大学へ進学し、卒業すると今の会社に就職した。夢が叶うのは1984年、23歳の時。出身地の和歌山を舞台に歌った「たそがれの紀州路」(ビクターレコード )でレコードデビューする。
 しばらくは会社勤めとの2足のわらじを履いて歌っていたが、会社の仕事が忙しくなったことから歌手業は休業した。2017年にCD「悲恋の港」をインディーズでリリースして、本格的に活動を再開させた。

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生バンドを入れてのリサイタルは高校時代からの夢

 この日のリサイタルでは、自ら作詞したオリジナル曲「悲恋の港」をオープニングで歌い、さらにカップリング曲「絹恋」など、全19曲を歌った。バックには「どうせならサックス、トランペットも入れたかった」といった生バンドを配する、といった具合に最高の演出を図った。
 リサイタルは途中、 約20分の休憩をはさんでの2部構成。1部では「うそ」(中条きよし)「オレンジの雨」(野口五郎)「酒よ」(吉幾三)などのカバー曲を揃えた。

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塩乃華織とのデュエットも

 2部は大好きな森進一の「花と蝶」「おふくろさん」など5曲をメドレー。
 1曲1曲歌い終わるたびに最敬礼をし、その姿は桜本が憧れ続けた昭和の歌手の姿そのものであった。
 ラストソングは「絹恋」。「大学時代の同好会の先輩に作ってもらった」という1曲である。

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出演者全員が勢ぞろい

 初リサイタルに花を添えたのが、11月6日に新曲発売を控えた塩乃華織(日本クラウン)と男女のユニット、KILLERS。桜本は塩乃と緊張気味に「居酒屋」をデュエットした。


 最後は出演者全員で「大阪ラプソディー」を歌い、桜本は充実感いっぱいな様子であった。








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中村美律子(キングレコード) 東大阪市文化創造館大ホールでこけら落としのコンサート 長編歌謡浪曲から「釜ヶ崎人情」など全17曲 [コンサート]

◆キングレコードの歌手、中村美律子が2019年9月24日、東大阪市民病院跡地に9月1日にオープンした東大阪市文化創造館(同市御厨南二)で、こけら落としのコンサートを開いた。地元ということもあって、同級生から近所の顔見知りまで1500席ある同館大ホールは満員。長編歌謡浪曲から新曲まで全17曲を歌うと「みっちゃ〜ん」「日本一」といったかけ声が飛び交うなど、観客は満足いっぱいの表情を見せていた。会場には新曲CDに収録した「釜ヶ崎人情」の作詞者、もず唱平も姿を見せた。

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長編歌謡浪曲「無法松の恋 ~松五郎と吉岡夫人~」で熱唱・熱演


 会場がある同じ東大阪市の住人という中村美律子。是非やりたかったというこけら落としのコンサートであるが、実際に決まるとデビュー33年目というベテランにもかかわらず「会場には知り合いも多くて、めっちゃ緊張します」と話して、キングレコード移籍第1弾の「だんじり」(2007年)でオープニング。

 今回のコンサートは「衣装も曲構成もいつものスタイルから変更した」というニューバージョン。続いて歌ったのは「島田のブンブン」「赤いエプロン」「おんな風の盆」と、女らしさを感じさせてくれる楽曲。ここでようやく「緊張がほぐれました。振り袖が似合うところも見てほしい」と衣装を披露。

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まずは振り袖で登場

 中村美律子と言えば長編歌謡浪曲を連想する人も少なくはない。
 1部のラストでは、歌唱時間が22分にも及ぶ「無法松の恋 ~松五郎と吉岡夫人~」を、まるで芝居でも見るかのようにタップリと味わせた。2部でも「壺坂情話」「瞼の母」などの美律子節では、聴くものの涙を誘い「日本一」のかけ声が何度も飛んでいた。
 それを受けて中村は「本当にありがとうございます。地元はやっぱり違うわ」と満面の笑み。

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歌謡浪曲なくして中村美津子なし

 「人生桜」「大阪情話~うちと一緒になれへんか~」といった懐かしいオリジナル曲も歌った。「人生桜」(1997年)は、中村を世に送り出した恩師でもある富田梓仁の作曲で「大阪ドームでお披露目をした」こともあり、この年の第48回NHK紅白歌合戦で歌唱したほか、第35回日本レコード大賞最優秀歌唱賞曲も受賞している。
 「大阪情話~うちと一緒になれへんか~」(1990年)は、在阪の作詞家、もず唱平が作詞。この日は友弦流大正琴の創始者で家元の友弦繁子さんの演奏で、♪ 人は心や銭やない 〜 と歌った。

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次々とヒット曲を披露

 新曲も聴かせた。
 19年7月リリースの新曲「わすれ酒」にはカップリング曲に「釜ヶ崎人情」を収録したが、レコーディングの際に「キーをひとつ下げて臨みました」と、舞台裏も明かした。会場に姿を見せたもず唱平は、52年前にこの「釜ヶ崎人情」で作詞家デビューをしている。

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会場が大盛り上がりのエンディング

 エンディングはやっぱりこれ。
 「河内おとこ節」
 昭和から平成に変わった1989年の6月に出した、中村美律子1番の代表曲である。今では多くの歌手がカバーをしており、大阪を代表する歌のようでもある。
 これを歌い終わるとロビーで、CD購入者を対象に握手会も行ったほか、おいしい中村美律子どら焼きのPRもしていた。


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ゲスト出演の渡辺要

 コンサートの冒頭では、ゲストの日本クラウンの渡辺要が新曲「とんぼり流し」前作「母は今でもこころの港」代表曲の「大間崎漁歌」を歌った。



[中村美律子 オフィシャルサイト]
http://www.goldenmusic.co.jp/mitsuko_nakamura.html
[中村美律子 キングレコード]
https://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=34462








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氷川きよし(日本コロムビア) デビュー20周年記念で大阪城ホールで初の単独コンサート  今ここで歌えるのは皆さんのお陰    感謝を伝える全44曲の熱唱 [コンサート]

◆日本コロムビアの歌手、氷川きよしが42歳の誕生日の2019年9月6日、大阪市中央区の大阪城ホールでデビュー20周年記念コンサートを開いた。デビュー曲の「箱根八里の半次郎」から最新曲の「大丈夫」まで全44曲を熱唱。自身の人生を歌った「冬のペガサス」なども披露し、入場した昼夜合わせて約1万6千人のファンに多くの感動を与えた。オープニングでは高さ5メートルの昇降装置に乗って歌うなど、大きな会場を存分に生かした華麗な演出も見せた。同ホールで単独のコンサートは初めての氷川は「ファンの皆さんたちがいたからこそ、今、氷川きよしがここで歌うことができます」と、感謝のメッセージを伝えた。

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デビュー20周年を見せて聴かせてファンを魅了


 オープニングで大きな歓声に迎えられて、ステージ中央の扉から緑色の衣装をまとって現れた氷川きよし。昇降機でステージから5メートルの高さまで昇り「龍翔鳳舞」を歌って、それはタイトルの通り、まるで龍が天に登るかのようで、初っ端から観客を圧倒させた。

 かと思うと、ステージに降りると今度は真っ赤な衣装に着替えて、中央花道の先端まで移動して「それぞれの花のように」を歌唱。たくさんのファンをはじめ、この日集まった人たちへの感謝の想いを込めた20周年記念コンサートならではの、趣向を凝らした見せ場が次々と現れ、見るものを否応がなしに引き込ませる。

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観客を圧倒させた迫力のシーン

 観客を驚かせるシーンはまだまだある。
 2階席前に設えたトロッコに着流し姿で乗って歌いながら会場を1周したり、クレーンに乗ってフジテレビ系テレビアニメ「ドラゴンボール超」のオープニングテーマにもなった「限界突破×サバイバー」を聴かせるといった迫力の場面も。
 そしてアンコールでは、コンサートのテーマメッセージを込めた「あなたがいるから」を、ステージ高く吊り下げられたブランコに乗って、天使をイメージして真っ白な衣装をなびかせながら歌った。

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トロッコに乗って会場一周

 見所たっぷりなコンサートであったが、会場いっぱいに埋め尽くした人たちの心を動かしたのは氷川自身の人生を過去・現在・未来に分けて歌った「冬のペガサス」「メトロノーム」「碧し」の3曲であった。
 「冬のー」は今まで自分自身が苦しさを乗り越えて希望へとつなげてきた、今の心境を歌っている。自らを押し殺していた幼少期から10代にかけて、自分の存在に悩んだ苦しい想いを綴ったのが「メトロノーム」。それらはどれも「歌手氷川きよしの想いをそのまま歌った」もので、すべての人に感謝の気持ちを伝える作品である。

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バースデーケーキのプレゼントも

 いずれの楽曲も「僕の想いを伝えて書いてもらったもの」(氷川)で、歌手氷川きよしがどのように出来上がり、そしてこれから目指す方向ーを伝えている。中には涙を滲ませて聴き入る観客もいた。
 氷川は「今はただ本当にありがとうの気持ちをすべての人に伝えたい。生命ある限り歌い続けたい」と、話していた。

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自身の人生を歌う

 コンサートでは「星空の秋子」など女性シリーズや、デビュー曲に代表される股旅物シリーズ、「情熱のマリアッチ」などメドレーで聴かせたリズム歌謡シリーズ、そして大阪オリジナルの構成を見せた「大阪とんぼ」など、定番コーナーも揃えた。


[氷川きよし オフィシャルサイト]
https://www.nagarapro.co.jp/top/artist/artist.php?id=1
[氷川きよし 日本コロムビア]
https://columbia.jp/hikawa/







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北岡ひろし(徳間ジャパンコミュニケーションズ)  歌手生活35周年記念  新曲「不滅の愛」発表コンサート 大阪・守口エナジーホール [コンサート]

◆女性と見紛うほどの艶やかさー。女形の歌手として知られる徳間ジャパンコミュニケーションズの北岡ひろしが、2019年7月12日、大阪・守口市の守口エナジーホールで新曲「不滅の愛」の発表会を兼ねたコンサート「愛 歌と舞踊の祭典」を開いた。日舞を交えてオリジナル曲9曲を歌った。

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 北岡ひろしは今年デビュー35周年を迎えている。その記念曲である「不滅の愛」は前作の「薔薇ものがたり」以来、2年ぶりの新曲。自らの半生の生き様を、城岡れいの歌詞に託して歌う。コンサートではオープニングとエンディングで、これを披露した。

 北岡は「有線放送の問い合わせランキングで1位に、チャートでも上位にランキングされるなど、人気上昇中です」と、新曲をアピールした。

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 北岡は1984年に、「夢灯り」で日本コロムビアからデビュー。キングレコード、ビクターなどを経て、2000年からは徳間ジャパンコミュニケーションズに移籍している。
 この日も歌った彼の出世作「かささぎ橋」の2年前に出した「花びえの女」から、女形となって歌い始めている。
 もともと日本舞踊は得意だったし、女性っぽい声質も手助けとなって「ほかに例のなかった女形の歌手」(北岡)は、あの北島三郎も「すごく似合っているよ」と絶賛したいわれるほどである。

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 コンサートでは、その女っぽさを存分に見せてくれた。
 花街の女性を歌った新曲カップリングの「紅の蝶」では、♪ 好きなお方に会える日は 三味の音色に 身も染まる 〜 と、女性の浮き立つ心のうちを表現してみせた。
 北海道の言葉をタイトルにした「寂しいっしょ」は、カラオケでも人気の楽曲で、タイトルと裏腹に明るいメロディーが評判。

 大阪を舞台にした「せめて・・・大阪」では、ステージを降りて客席を回ってのファンサービスに努めた。

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 また、夜空に舞う雪をイメージした舞台設定の中で、立方を仕立てて「おんな雪」を歌ったほか、「津軽あいや節」では北岡自らが艶やかな舞を見せるなど、巧みな舞踊も見せていた。

 北岡は「綺麗なうちにひと花咲かせます」と、詰め掛けたファンに語りかけていた。


[北岡ひろし オフィシャルサイト]
http://www.office-kitaoka.jp/
[北岡ひろし 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
www.tkma.co.jp/enka_top/kitaoka.html








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松前ひろ子(徳間ジャパンコミュニケーションズ) 兵庫・尼崎でも歌手人生50周年コンサート これからも1歩1歩進み続ける 三山ひろしも共演 [コンサート]

◆デビュー50周年を迎えている徳間ジャパンコミュニケーションズの歌手、松前ひろ子が2019年6月10日、兵庫県尼崎市のあましんアルカイックホールで、弟子の三山ひろし(日本クラウン)との共演による「歌手人生50周年 スペシャルコンサート 〜夢の師弟競演〜 」を開いた。自らの人生を船にたとえて今年2月に発売した新曲「女一代 演歌船」などを歌った。6月2日の東京・浅草公会堂での公演に次ぐもので、この後、全国8会場で開く。

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デビュー50周年を迎えてさらなる意欲をみせる松前ひろ子


 松前ひろ子の歌を聴いたいとこの北島三郎から「いけるな」と言われた言葉を信じて上京して、1969年に歌手デビューした。ところがデビューして2年、乗り合わせたタクシーの事故のために歌手活動を断念。それでも歌いたい、と10年後に復帰してしている。13年前に高知から上京した三山ひろしを育てている。

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50年を振り返りながら歌った

 コンサートではデビュー曲の「さいはての恋」から、10万枚のヒットになった「夫婦草」(1995年)松前が大好きな「月の帯」(2017年)自身の実話に基づいて書かれたという「望郷千里」などを歌った。好きな歌で親孝行したいと歌手になった松前だが、母モノの「母ざくら」(04年)では、声を詰まらせながらの歌唱。

 「国東半島」(08年)「萩みれん」(11年)などご当地演歌も歌って、「50周年を迎えられたのも、全国の皆さんに応援してもらったからです」と、懐かしの地へ想いを馳せた。

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9月には大阪・新歌舞伎座で20日間の座長公演も予定されている三山ひろし

 この日の共演相手は娘婿で、デビュー11年目の三山ひろし。ふたりで「うきぐさ姉弟」を歌ったほか、三山は19年1月にリリースした「望郷山河」から、昨年末のNHK紅白でも歌唱した「いごっそ魂」「四万十川」などを歌い、得意のけん玉の腕前も披露してみせた。
 三山はまた、松前の夫で作曲家の中村典正が作曲し鳥羽一郎が歌った「男の港」なども聴かせた。

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改名第2弾を歌う中村仁美

 去年2月に松前が社長を務める事務所に移籍し、芸名も戸川よし乃から改名した中村仁美(日本クラウン)も出演。5月にリリースした新曲「恋の川」などを歌った。

■これからもゆっくりと歩んでいく

 松前が2015年に出した「銀座小路」の詞を提供した在阪の作詞家、もず唱平はステージに姿を見せて、<これから>の意味があるという50本のバラの花束を松前にプレゼントした。もずは「親子で歌えて幸せですね」と、劣えない歌声を称賛した。松前も「次は親子で歌える詞を書いてほしい」と応えていた。

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もずから松前にバラの花束をプレゼント

 ステージのラスト曲は松前、三山、中村の3人で、50周年コンサートのために作った「感謝」を歌った。松前は途中、土下座をして観客に向けて「あなたに感謝 〜 」の歌詞通りの想いを伝えた。

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松前・三山・中村で「感謝」を歌ってエンディング

 2月に名古屋で行った新曲キャンペーンの際に骨折した足をかばいながら、この日のステージに立った松前は「これからも1年1年を大切に、ゆっくりと歩いて行きたい」と、これからの歌手人生に意欲を見せた。

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これからも1歩1歩を踏みしめて前進する松前



[松前ひろ子 オフィシャルサイト]
http://h-matsumae.migan.co.jp
[松前ひろ子 徳間ジャパンコミュニケーションズ]
http://www.tkma.co.jp/enka_top/matsumae.html








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前川清、デビュー50周年記念コンサートツアーを締めくくる大阪コンサート 梅田芸術劇場メインホール [コンサート]

◆去年、歌手デビュー50周年を迎えたテイチクエンタテインメントの歌手、前川清が、2019年5月21日、大阪・茶屋町の梅田芸術劇場メインホールで、50周年記念コンサート「前川清コンサート2019 時を忘れてPART2」を開いた。2018年2月の東京会場を皮切りに、大阪を含む全国36会場で行われるはずだったが、6月18日に大阪府北部を襲った地震によって、大阪開催だけが中止になっていた。この日の開催は同コンサートを締めくくるもので、20曲余を歌った。

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50年の歴史を歌い綴った


 1969年2月5日、内山田洋とクールファイブはデビューした。20歳の前川清はそれのメインボーカルであった。デビュー曲は「長崎は今日も雨だった」
 それまで長崎で活動していた彼らは、瞬く間にスターの座へと登って行く。その年の日本レコード大賞新人賞をはじめ数々の新人賞を受賞し、NHK紅白歌合戦出場も果たす。

 約1年遅れて開かれたコンサートのオープニングはもちろん、この「長崎は今日も雨だった」である。ステージ中央に直立した前川は冒頭「36ヶ所最後のコンサートを開催できたことを感謝しています」と、頭を下げた。彼らしい真摯な姿が、そこにはあった。

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直立の姿勢を崩さずに50年間歌い続けた

 出身地の長崎には港が多いという。大阪もやはり同じで、それに合わせて選曲したのがクールファイブ時代の「港の忘れ草」などで、港に関連した歌を3曲続けた。RCAレコード時代の作品で「知らない人も多いかもしれない」と謙遜してみせた。

 大阪は前川にとって、切っても切れない土地である。父親は61歳、母親は77歳で大阪の地で一生を終えている。実家は長崎から大阪に移っていたのである。それだけに大阪へのこだわりは強い。2001年にはアルバム「大阪~霖霖と」を出しており、その中から「大阪」などを聴かせた。

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ファンに囲まれてプレゼントや写真撮影の嵐

 それだけにコンサート2部では、客席に降りて1階席をほぼくまなく回って、握手をしたり写真撮影に応えるといったサービスぶり。まるで新人歌手並みである。その律儀な性格が、多くのファンから長く愛される理由なのであろう。

 19年6月5日には、糸井重里のプロデュースで、いきものがかりの水野良樹作詞・曲のシングル「ステキで悲しい」をリリースするが、1部の最後でこれを披露した。前川はいつもの通り冗談ぽく「僕には分からない歌なんだけど、息子の紘毅(ひろき)はいい歌だと言っています」と、客席を笑わせる。それでも確かに観客の反応は上々であった。


 前川の3人の子供のうち長男の紘毅と次女の侑那(いくな)は、音楽の世界で精力的に活動をしている。この日、2人は2部で父親と一緒にステージに上がった。
 3人で「VACATION」を歌ったあと、まず超重量級ユニッ・DireWolf(ダイアーウルフ)として19年1月に、アルバム「SHINKA」でメジャーデビューした侑那が、そのアルバムの中から「Hi Boy!」を披露。紘毅は18年末に出した「花束」を聴かせた。

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次々と繰り出すヒット曲の数々

 2部の圧巻は、クールファイブ時代とソロになってからのヒット曲のメドレーだった。「雪列車」「ひまわり」「中の島ブルース」「逢わずに愛して」「噂の女」「東京砂漠」「そして神戸」。どれも知らないものはいない、と言ってもいいくらいの作品を次々と歌っていった。

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ラストは親子3人で熱唱

 ラストはアンコールに応えて「TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS」を、前川と紘毅、侑那の3人で歌った。


[前川清 オフィシャルサイト]
http://www.maekiyo.com/
[前川清 テイチクエンタテインメント]
http://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/maekawa/








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真木柚布子(キングレコード) 歌手人生の30年を歌って踊った京都公演 花魁衣装も関西初披露 [コンサート]

◆キングレコードの歌手、真木柚布子が2019年5月12日、京都市上京区の京都府立文化芸術会館で歌手人生30年の歩みを歌う「三十年の歌語 真木柚布子京都公演 」を開いた。18年11月に出した新曲でデビュー30周年記念曲でもある「紺屋高尾」は、実在した吉原の太夫(遊女)をモデルにした純愛物語。真木は太夫の豪華絢爛な着物を模した衣装をオープニングで関西で初披露してファンを喜ばせた。

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豪華絢爛なステージ


 約2時間、メドレーも含めてオリジナル曲ばかり20曲余をたっぷりと聴かせた。歌に踊りにとバラエティーに富んだステージは、平成とともに歩んだ真木柚布子の歌手人生30年を歌で綴るものであった。

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関西初披露の紺屋高尾の姿で観客を楽しませた

 オープニングでステージ中央からせり上がってきた真木は、早速、新曲の「紺屋高尾」を聴かせた。その歌に花を添えたのは、横浜からやって来た舞踊団正藤の若いメンバーたち。
 歌は浪曲・落語などでお馴染みの内容。歌の主人公である高尾太夫を再現するかのような華やかな衣装で真木が歌うと、ステージはエンディングかと見紛うほどの賑やかさ。

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 三十年の歌語 真木柚布子京都公演には全国から、彼女のファンクラブである全国の「柚の会」からファンが応援に駆けつけた。一ジャンルを作り上げたリズム歌謡から、「紫のマンボー」など6曲をメドレー。客席を回って1人ひとりと握手して回り「このように各地から来てもらい、歌い手冥利に尽きます」と話した。

 ドラマチック演歌も真木が得意とするジャンル。
 そのひとつ、女の熱い情念を歌った「夜叉」では踊りを交えながら、その激しさを表現。同じ故下地亜記子の作詞による「北の浜唄」でも、女の熱い想いを歌うと、会場からは大きな歓声が起こっていた。

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歌って演じる「歌謡芝居 九段の母」

 たくさんの人たちからリクエストが寄せられているという、約10分にも及ぶ「歌謡芝居 九段の母」では < せがれやぁ・・・ > のセリフも交えて熱唱・熱演してみせた。
 この日は母の日でもあったが、真木の母親は間もなく89歳になる。
 「いつもならば会場に来て見てくれるのですが、カラオケ発表会に出場するために欠席しました」
その元気ぶりに会場のファンからは驚きの声も漏れていた。

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ゲストの五条哲也と初デュエットも

 2013年に同じキングレコードの北川裕二とデュエットした「京都で出逢って京都で別れて」を、この日のゲストの五条哲也と初のデュエットして見せて会場を沸かせた。

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賑やかに踊りを交えてのエンディング

 真木柚布子は1989(平成元)年に歌手デビューしており、平成とともに歌ってきた歌手である。この日のエンディングでは「16歳で役者デビューをしてから、ずっとみなさんの拍手が何よりの力になってきました。これからも声の出る限り歌い続けていきたいです」と、会場をいっぱいに埋め尽くしたファンを前に語った。

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[真木柚布子 オフィシャルサイト]
http://www.yukomaki.com/index.html
[真木柚布子 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=12453








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よしかわちなつ(ウェブクウ) ふる里でデビュー25周年コンサート ゲストに渥美二郎 渥美とのデュエット曲「涙色のタンゴ」など全25曲歌う 和歌山市民会館小ホール [コンサート]

◆ウェブクウの歌手、よしかわちなつが2019年1月14日、ふる里の和歌山市にある和歌山市民会館小ホールでデビュー25周年コンサートを開いた。スペシャルゲストに渥美二郎を迎えて、彼とのデュエット曲で最新曲の「涙色のタンゴ」をはじめ前作の「TOKYOロマン」「 おんな盛り」など全25曲を歌った。よしかわは会場いっぱいの約650人の観客を前に「25年間歌手を続けることが出来ました。これからさらに頑張って歌って行きます」と決意を語った。

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ふる里で25周年記念コンサートを開いたよしかわちなつ


 よしかわちなつは、地元でのNHK「のど自慢」でチャンピオンになったのをきっかけに1993年に「玄海あばれ打ち」で徳間ジャパンコミュニケーションズからデビューしている。2013年ウェブクウに移籍して「紅い軒鶴」をリリース。
 移籍3作目の「涙色のタンゴ」は、渥美二郎が演歌道50周年記念曲として2017年にソロで出した作品を、同9月に渥美とのデュエット版として発売したもの。軽快なタンゴのメロディーが好評で、たくさんの人にカラオケで歌われているという。

 この日、彼女は「涙色のタンゴ」をオープニングの独唱と、エンディングに渥美とのデュエットによるフルコーラスでも歌唱した。
 デュエット版について渥美は「好きなタンゴのメロディーでこの曲を作ったけれど、誰か一緒に歌って欲しいと思っていた時に、僕の元マネージャーで、現在は彼女(よしかわ)のマネージャーが真っ先に手を挙げてくれた」と出来上がった経緯を説明した。

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よしかわと「涙色のタンゴ」をデュエットする渥美二郎

 よしかわはご当地ソングの「哀愁和歌浦」や、徳間ジャパン時代に評判となった伝説シリーズの最初の作品となった「螢伝説」徳間最後のシングル「海峡雪しぐれ」なども歌って、大きな声援を受けていた。

 シックな黒に輝くラメの入ったスーツ姿のスペシャルゲスト、渥美二郎は「奥の細道」「夢追い酒」「釜山港へ帰れ」などを歌って「ふるさとの皆さんがしっかり彼女を応援してくださるよう、よろしくお願いします」と話し、よしかわと「二人の大阪」をデュエットした。

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和服とドレスでファンの目を楽しませた

 また彼女は、カバー曲も数曲歌ったが、その1曲に平尾昌晃作曲の「二人でお酒を」も織り込んだ。彼女はまだ小学時代に平尾昌晃歌謡アカデミーに通っていたことがあり、中学生になってその仲間の女の子と2人で、平尾作曲の作品でレコードデビューしている。
 売れることなく1年ほどでコンビも解消したというが、このエピソードはこの日のステージで初めて公表された。

 エンディングの「涙色のタンゴ」とともに、それのカップリング曲「船場の女」も歌い、満員の客席に向かってよしかわは「25周年を迎えることが出来たのは、私の唄を聴きに来てくださる方々のおかげです」と頭を下げていた。


[よしかわちなつ オフィシャルサイト]
https://www.chinatsu-yoshikawa.com/
[よしかわちなつ ウェブクウ]
http://www.webkoo.co.jp/j-songs/ya/yoshikawa-chinatu/







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市川由紀乃(キングレコード)  2018年を締めくくるスペシャルコンサート   オリジナル曲と阿久悠作品などカバー曲を熱唱  大阪・新歌舞伎座 [コンサート]

◆皆さんと一緒に大きな夢をかなえていきたいー。デビュー25年になるキングレコードの歌手、市川由紀乃が2018年12月3日、大阪・上六の新歌舞伎座で「市川由紀乃 スペシャルコンサート 2018」を開いた。最新曲の「うたかたの女」から2年前の紅白歌合戦に初出場して歌った「心かさねて」、アルバム収録曲で未発売の阿久悠作品「年の瀬あじさい心中」など19曲を歌って、2019年に向けての想いを語った。

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 オープニングで ♪ きっと咲きます この命 〜 と市川由紀乃の代表曲のひとつ「命咲かせて」(2015年)をファンの由紀乃コールに支えられて歌った。市川は「夢だった新歌舞伎座のステージに何度も立たせてもらい、今回も沢山の笑顔を記憶に残すことができます」と語りかけるとともに「今が一番と思える歌手人生を送りたい」と、冒頭から強い決意を示した。

 彼女は2001年から2006年までの5年間、歌いたいという強い思いを殺して、やむなく歌手業を休んだ時期がある。その歌への思いを断ち切れずに、再出発を切ったのが木下龍太郎作詞、市川昭介作曲の「海峡出船」(2006年)だった。それに続いてこの日歌ったのは、やはり木下龍太郎作品の「娘道成寺」(1994年)「絆坂」(2001年)などの、市川由紀乃にとって歌手休業前の楽曲だった。

 こうしたオリジナル曲とともに、、彼女がまだ子供だった頃に良く耳にして、演歌歌手市川由紀乃を誕生させるきっかけともなった「人生一路」(美空ひばり)「かえり船」(田端義夫)といった昭和の名曲も歌った。市川は「周りの友達の間ではアイドルの話題で持ちきりでしたが、わたしはこういった演歌が大好きでした」と話し、さらに1921(大正10)年に作られ後に森繁久弥などが歌った「船頭小唄」までも披露した。

 市川はまた、2018年10月に作詞家阿久悠の作品などを収めたアルバム「唄女Ⅲ~昭和歌謡コレクション&阿久悠作品集」を出しているが、この日はその中から「思秋期」(岩崎宏美)「勝手にしやがれ」(沢田研二)「ペッパー警部」(ピンクレディ)や「豊後水道」(川中美幸)などをカバーしてみせた。

■悔いのない1年

 ラストのコーナーではオリジナル曲の前々作「心かさねて」(2016年)最新曲「うたかたの女」を聴かせた。「うたかたーー」水無月盤のカップリングに収録する「雨に濡れて二人」は、クレイジーケンバンドの横山ケンとのデュエット曲。ステージでは司会の水谷ひろしと歌って会場を沸かせていた。

 市川はコンサートの中で「嬉しいこと悔しい涙を流したことなどありましたが、皆さんと一緒に駆け抜けられ、何一つ悔いのない1日1日でした」と今年1年を振り返るとともに、何度も「頑張ります」を繰り返してファンの声援に応えていた。


[市川由紀乃 オフィシャルサイト]
http://www.primecorp.co.jp/yukino-ichikawa/index.html
[市川由紀乃 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=13522






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成世昌平(日本クラウン) 今年もコンサート「昌平のおもろい唄の世界」 民謡から「はぐれコキリコ」「鈴鹿峠」まで サンケイブリーゼ [コンサート]

◆民謡歌手で演歌歌手の成世昌平が2018年11月25日、3時間余に渡るコンサート「昌平のおもろい唄の世界」を大阪・梅田のサンケイブリーゼで開いた。民謡から演歌まで全20曲を歌い、作詞家生活50年になるもず唱平が手がけた作品もカバーした。歌唱曲の多くでは立ち方による舞踊を伴うなど、例年のコンサート以上に多くの見せ場を作った。

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 赤い毛せんの上に三味線や鼓、笛などの奏者21人が揃った。中央には成世昌平が座る。演奏するのは「民謡風花見踊り」である。毎回趣向を凝らすコンサートのオープニングであるが、一段と華やかさを演出してみせた。

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 続いて成世の三味線と歌、笛奏者による「正調博多節」。踊りが華を添える。「博多節」(1985年)と言えば、彼のデビュー曲でもある。さらに今も人気があるという10万枚を超えるヒット曲の「寿」(1987年)を舞いをまじえて歌った。

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 歌に合わせて舞い踊る立ち方をふんだんに起用しての今回のステージは、コンサートをより雅やかにしてくれていた。

■和の雰囲気いっぱいに

 休憩を挟んでの2部では、成世のオリジナル曲・ヒット曲を並べた。
 新曲「鈴鹿峠」は、成世が滋賀県甲賀市の小中学校で続けている民謡「鈴鹿馬子唄」の伝承・指導の活動の中から生まれている。この日は、馬子のセリフを盛り込みながら、客席を回って歌った。
 成世は「6月に出しましたが、ここに来てテレビやラジオでの露出が増えています」と笑顔を見せ、アンコールに応えて2度歌った。

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 作詞家のもず唱平は、成世のデビュー前から二人三脚で彼の歌手人生に絡んできた。成世は言うに及ばず、多くの歌手に詞を提供している。その中には「以前から歌いたかったものもたくさんあります」と、成世が話す楽曲も少なくない。

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 コンサートでは、もずの作詞家デビュー作の「釜ヶ崎人情」(三音英次、1967年)とキダ・タロウと組んで作った「虫けらの唄」(バーブ佐竹、1979年)デビュー6年目で書いたヒット曲「花街の母」(金田たつえ、1973年)の3曲を聴かせた。

■ラストは「はぐれコキリコ」

 ゲストには成世とは同じ広島県出身の竹川美子と、彼の民謡の弟子になって5年になる大川ゆり、そしてGreen2の女性4人のグループ。竹川はデビュー曲の「江釣子の女」から、デビュー15周年記念第2弾で新曲の「片恋おぼろ月」まで4曲と、長保有紀の「酒場うぐいす」を成世とデュエットした。大川は成世が堀慈のペンネームで作曲した「雨まち酒場」を歌った。

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 コンサートのラストソングはやはり「はぐれコキリコ」。販売枚数50万枚以上とも言われるロングセラーである。そのタイトルが告げられると、客席からは<待ってました>の掛け声がかかった。成世も「この歌がなければ、今日のこの日はなかったでしょうね」と感慨深そうに、歌った。

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[成世昌平 オフィシャルサイト]
http://www.havmercy.co.jp/Naruse/pg90.html
[成世昌平 日本クラウン]
http://www.crownrecord.co.jp/artist/naruse/whats.html







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原田悠里(キングレコード) 挑戦し続けます 恒例のコンサートで紅白復帰へも意欲 NHK大阪ホール [コンサート]

◆デビュー36年のキングレコードの歌手、原田悠里が2018年11月15日、NHK大阪ホールで「原田悠里コンサート2018」を開いた。同9月に発売した「恋女房」やミリオンセラーの「木曽路の女」(1985年)夢がかなったNHK紅白歌合戦で歌った「津軽の花」(1999年)など全16曲を歌った。40年ぶりという「ノクターン」のピアノ演奏も聴かせた。前日のNHK紅白歌合戦出場者決定のニュースに触れ「また紅白の舞台に戻ってみたい」と、新たな挑戦への意欲をみせていた。

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新たな夢への挑戦意欲を感じさせた原田悠里


 今回で13回目になる原田悠里コンサート。NHK大阪ホールを会場にするのは3度目になる。そのステージに真っ白なドレスで登場した原田は、2010年の平城遷都1300年を記念して作られた大作とも言える「古都旅情」で幕を開けた。そこには百合に花を描いたパネルも。

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 コンサート1部では演歌歌手としての顔だけではなく、彼女の多才ぶりをたっぷりと味あわせてくれた。そのひとつがピアノ演奏。原田は約40年前、鹿児島大学教育学部音楽科を卒業後、横浜にある小学校に勤めたが、そこで弾いて以来という「ノクターン」を聴かせた。客席からは<ガンバレー! ファイト!>といった声援も飛んで、それに押されるように去年のコンサートでも披露した「愛の讃歌」も再びー演奏した。

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 二葉百合子伝授の歌謡浪曲もまた、原田のもうひとつの顔である。譲り受けたのが、太平洋戦争末期に多くの特攻飛行兵を見送って、鹿児島・知覧の母とも言われてきた鳥濱とめさんをモデルにした「特攻の母 〜ホタル〜 」。オリジナルは約15分にもなる、その楽曲を涙ながらに歌い上げた。

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河内屋菊水丸

 ゲストには河内音頭の河内家菊水丸が出演。本邦初公開の音頭「原田悠里物語」を和太鼓とエレキギターも伴奏で歌って、会場を沸かせた。

■来年には台湾でコンサート

 後半は「木曽路の女」「安曇野」など代表曲をまじえたオリジナル曲を揃えた。
 デビューして36年の原田にとって思い出の歌は数々あるが、この日選んだのは「身の上話」(1992年)と「人生夢桜」(2016年)の2曲。
 「身の上ーは、選ばれるのを期待していた紅白の落選を知らせる電話を受けたときの心境とダブル作品。また人生ーは、余命を宣告されていた故・下地亜紀子先生が書かれた遺言のような歌です」と原田。

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 原田はデビュー18年目の時、紅白歌合戦に初出場しており、以来、3年連続で年末の華やかな舞台を踏んでいる。
 期待されながら何度も落選しての出場だったから喜びもひとしおだったわけで、それだけに「また紅白の舞台に戻ってみたい」と、紅白出場者決定のニュースを見て再び意欲を燃やしたことを告白した。

 このところ5年ほど連続して原田は、台湾に通っている。この日も披露した「我愛妳」は約100年前に台湾にダムを作った技術者の夫人をモデルに、吉幾三が作詞作曲した壮大な楽曲。これが縁となり台湾との関係はさらに強まり、来年1月20日には台湾の台北でコンサートを開くことが決まっている。

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ラストはやはり「津軽の花」

 j原田は「来年11月、ここNHK大阪ホールで会えるように」と再会を誓い、新曲「恋女房」に続いてラストソングには「津軽の花」を歌って、賑やかにステージを締めくくった。


[原田悠里 オフィシャルサイト]
http://www.kitajima-music.co.jp/yuri/
[原田悠里 キングレコード]
http://www.kingrecords.co.jp/cs/artist/artist.aspx?artist=10099








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川野夏美(日本クラウン)  デビュー20周年記念コンサート  デビュー曲から11月7日発売の新曲「なみだ雲」まで全27曲熱唱  大阪・エルおおさか [コンサート]

◆2018年11月にデビュー20周年を迎える日本クラウンの歌手、川野夏美が同10月8日、大阪・北浜のエルおおさかで、一足早くデビュー20周年を記念したコンサートを開いた。川野は「20年の年月をかみしめて、明日への一歩を踏み出すもの」として、若さあふれるデビュー曲の「あばれ海峡」(1998年)から、女性の切なさを表した最新曲「孔雀の純情」、さらには11月7日にリリースする今を生きる女性を歌う「なみだ雲」まで全27曲を額に汗をにじませて熱唱していた。

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 大阪でのコンサートはデビュー10周年を記念して開いた時に続い2度目。関東や北海道など遠方からもたくさんのファンが詰めかけて、約800席ある会場はほぼ満席。場内にはなっちゃんコールなど大歓声が響き渡り、<723(なつみ)>と書かれたペンライトも揺れていた。
 18歳でデビューしてから20年。オープニングの「孔雀の純情」に続いて歌ったデビュー曲は、ふる里の大分・津久見の海がまぶたに浮かんでくるという、若さを生かした明るく元気あふれる楽曲であった。この日の衣装は艶歌を歌う38歳の女性に相応しいロングドレスだったが、当時はまだスポーティーな洋服姿であった。

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 デビュー10年前後には、着物に替えて海峡ものなど演歌路線を歌った時期もあったが、最近では切ない女性を情感たっぷりに「自分が映画の中に飛び込んだかのような気持ち」を表す<ドラマチック艶歌>と呼ばれるシリーズを歌い続けている。

 自身のこんな20年の歩みを確認するかのようにデビュー曲に続いて第2弾の「白いフェリーの船長さん」さらには「利尻水道」「江差恋唄」初めてロングドレスで歌った「霧雨海峡」「女の空港」「悲別~かなしべつ~」「雲母坂~きららざか~」「オホーツク海岸」「九官鳥」そしてNatsumiの名前で歌った「紙のピアノ」までオリジナル曲を並べた。

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 どの歌もこの楽曲があったからこそ、今の20年目がある。そんなことを感じさせてくれる1曲1曲に、彼女が歌うたびにファンからは熱い声援が飛んでいた。

 「演歌を歌うようになったのは父の影響で、3歳ではすでに細川たかし先輩の『浪花節だよ人生は』を歌っていたらしいです。祖母も懐メロが大好きで、2001年に初めて私がNHKテレビに出演した時には<良かったよ~>と喜んでくれました」

 そんな家族が好きだったという鳥羽一郎の「兄弟船」や水前寺清子の「涙を抱いた渡り鳥」なども歌い、また北原白秋が1913(大正2)年に書いた「城ヶ島の雨」やホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」にも20年目にして初めて挑戦してみせて会場を沸かせていた。

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 川野は「20年の間にはいろんな作品に出会い、そのつど精一杯歌ってきました。でも今、当時の歌を聴くと、背伸びをして歌っていたと想うこともあります」と苦笑いしながら、さらに大好きな歌を歌い続ける意欲を見せていた。。

 デビュー20周年記念コンサートは、6月24日に川野の地元である大分・津久見市の市民会館で開いており、大阪は2会場目。11月30日には東京・浅草公会堂でも開催する。東京会場の模様は来春、DVDに収録されて発売されることになっている。


[川野夏美 オフィシャルサイト]
http://www.crownmusic.co.jp/artist/kawano/index.html
[川野夏美 日本クラウン]
http://www.crownrecord.co.jp/artist/kawano/whats.html







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雪月花(市川由紀乃、丘みどり、杜このみ)大阪コンサート  目指すは<ひばりさん>  満員のNHK大阪ホールに大歓声 [コンサート]

◆平成最期の演歌アイドル、雪月花の3人娘が2018年10月1日、大阪で初めてのコンサートをNHK大阪ホールで開いた。9月の東京公演に次ぐもので、超満員の会場にはオープニングから3人の名前を呼ぶ掛け声が響き渡り、色とりどりのペンライトも揺れて、その光景はまさにアイドルそのもの。3人は美空ひばりなど歴代の演歌・歌謡界を代表する<3人娘>の歌のほか、オリジナル最新曲などを披露した。

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熱気に包まれた「雪月花」の大阪コンサート


 キングレコードの市川由紀乃、同丘みどり、テイチクエンタテインメントの杜このみ。3人揃って「雪月花」。一般公募で2000通を超える中から命名され、今年4月に結成した新演歌三姉妹である。9月3日には東京・国際フォーラムホールCで初コンサートを開き、たくさんのファンを沸かせたばかり。

 雪の市川、月の丘、そして花の杜。それを象徴するかのような白、緑、赤のドレスでステージに現れた3人は、元祖3人娘のひとり美空ひばりの「素敵なランデブー」でオープニングを飾った。続いて市川が「テネシーワルツ」(江利チエミ)杜が「思い出のワルツ」(雪村いずみ)丘が「東京キッド」(美空ひばり)を歌って盛り上げた。

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「雪」の市川由紀乃

 1部は歴代の3人娘の懐かしい歌を披露するコーナー。
 伊東ゆかり・中尾ミエ・園まりのスパーク3人娘、 南沙織・小柳ルミ子・天地真理の新3人娘、 花の中3トリオと呼ばれた森昌子・桜田淳子・山口百恵、そして中森明菜・小泉今日子・松田聖子の80年代3人娘の、それぞれ懐かしい歌を振付も交えて聴かせた。

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「月」の丘みどり

 オリジナル曲を歌う2部は、演歌歌手らしく華やかな着物に着替えての登場。
 兵庫県姫路市出身の丘には「お帰り~」の掛け声。新曲の「鳰の湖(におのうみ)」などを、杜はデビュー曲からしっとりとした演歌の新曲「くちなし雨情」まで、3人の中では長女役の市川は熱いユキノコールを受けながら新曲「うたかたの女(おんな)」など、それぞれ3曲ずつを披露すると、ファンの熱気は最高潮に高まった。

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「花」の杜このみ

 ラストは3人で再度、オープニングで歌った「素敵なランデブー」を歌って締めくくった。
 雪月花の3人は「私たちが最大の目標とするのは美空ひばりさんです。いつかはひばりさんのような素晴らしい歌を歌いたい。少しでも近づけるように3人で頑張っていきます」と宣言し、アンコールに応えて美空ひばりの「人生一路」を歌った。

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全国でコンサートを開きたいね-と話す「雪月花」

 大阪でのファーストコンサートを終えた雪月花は「全国各地でコンサートを開きたいです。次回はそれぞれの歌を交互に歌てみるのもいいね」などと、新たなコンサートへ向けて胸を膨らませていた。


[市川由紀乃 オフィシャルサイト]
http://www.primecorp.co.jp/yukino-ichikawa/index.html
[丘みどり オフィシャルサイト]
http://www.okamidori.com/
[杜このみ オフィシャルサイト]
http://hosokawa-music.jp/artist/konomi-mori/







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三橋美智也 23回忌追善メモリアルコンサート  10年ぶりに復活  坂東玉三郎・大津美子・橋幸夫・水前寺清子ら8人が三橋演歌を偲び歌った  大阪・新歌舞伎座 [コンサート]

◆昭和の歌謡界を代表する歌手で、キングレコードの全盛期を築いた1人とされる三橋美智也の23回忌に当たる今年、10年ぶりの追善メモリアルコンサートが2018年7月23、24の両日、大阪・上六の新歌舞伎座で行われた。坂東玉三郎、橋幸夫、水前寺清子、大津美子ら8人が出演して三橋の代表曲などを歌った。小学生の時に母親に連れられてコンサートへ行ったことがあるという橋は「あの時の鮮烈な印象が忘れられない」と振り返ると、マネジャーをしていた二條弘子は「コンサートを開いていただき、天国の先生も喜んでおられると思います」と、話していた。公演はこの後、東京、福岡、札幌、名古屋でも行われる。

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出演者全員で「花笠音頭」を歌った
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三橋美智也の思い出を話す坂東玉三郎(中央)と橋幸夫(左)。右端は司会の宮本隆治

 「星屑の町」が「武田節」が、そして「哀愁列車」も。館内いっぱいに三橋演歌が轟いた。
全国5都市で開かれる三橋美智也 23回忌追善メモリアルコンサートのトップを切って、大阪新歌舞伎座で2日間・3公演が行われた。
 1954(昭和29)年にキングレコードからデビューした三橋美智也は、生涯レコード売り上げ1億6000枚を達成し名実ともに昭和歌謡界のキングとなった。残念にも1996(平成8)年1月に亡くなってしまったが、その功績を偲ぶとともに後世に三橋演歌を歌い継いでいこう、と始まったのがメモリアルコンサート。一時中断していたが、今回、23回忌を機に10年ぶりに追善公演が復活した。

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坂東玉三郎

 歌手ではない人間国宝の歌舞伎役者坂東玉三郎ではあるが、物心がつく頃には三橋すでにヒット歌手として名を成す大きな存在だった。そんな三橋を坂東は「民謡で鍛えられた真っすぐな歌が魅力的でした。とりわけ『達者でナ』(1960年)は好きでした」と懐かしむとともに、もともとはポルトガル民謡だという「ノスタルジア」とフランスの歌「人生は歌だけ」を三橋に献歌した。

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橋幸夫

 橋幸夫は歌謡界が好きだったという母の影響で歌手になったが、デビュー前のレッスン曲には「哀愁列車」(1956年)や「リンゴ村から」(同)を選んでいた。この日も「哀愁列車」とともにミリオンセラーを記録した「古城」などを歌い「初めてお会いした時に『君が橋君か。僕は君の三倍だよ』と笑わせてくれたり、向島に初めて連れて行ったもらい粋な遊びを教えてもらった」などエピソードを披歴した。

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水前寺清子

 水前寺清子は「三橋先輩には三味線をはじめ、いろんなことを教えてもらいました。とにかく優しかったなぁ」と懐かしみ、「夕焼けとんび」「達者でナ」などを歌った。

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大津美子

 三橋の1年後輩で今年80歳を迎えた大津美子は「初めて会ったのは私が15歳の時。いつもお兄ちゃん、よっちゃんと呼び合っていた」という仲だった。55年にキングレコードからデビューした彼女は、同年に出した2作目の「東京アンナ」が大ヒットしている。「心の温かい人で、20歳の頃、ハワイに連れて行ってもらったことがあります」と、胸を詰まらせながら「星屑の街」(1962年)を歌った。

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岩本公水

 やはり同じキングレコードでデビュー23年目の岩本公水は、三橋の「武田節」(1961年)を朗々と聴かせた。「仕事で一度だけ一緒させていただきましたが、とても神々しさを感じました」と、思い出を語るとともに「私も人々の心に残るように大事に歌っていきたい」と三橋の遺影に誓っていた。

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二条弘子

 二条弘子は三橋の「男の舞扇」(1964年)で舞って見せたし、三橋が13歳の頃に歌ったという「江差追分」を録音した珍しい音声も聴かせた。

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林健二(左)と梅若梅朝

 大阪公演にはこのほか通天閣の貴公子と異名を取る林健二、日本民謡梅若会2代目梅若梅朝も出演して、三橋演歌を披露した。


 追善公演はこの後、8月21、22日に東京・浅草公会堂で坂東玉三郎、小椋佳、小林幸子、堀内孝雄、神野美伽、岩本公水、三山ひろし、杜もこのみらの出演で行われるほか、9月19日には福岡・同市民会館で橋幸夫、小林幸子、岩本公水、池田輝郎、純烈、丘みどりが出演する。

 引き続き11月5日には北海道・札幌文化芸術劇場で橋幸夫、小林幸子、堀内孝雄、純烈などの出演で、2019年2月4日には名古屋・御園座で橋幸夫、小林幸子、堀内孝雄、岩本公水などが出演して行われる予定。







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