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第321回大阪発流行歌ライブ 浅田・花咲・光岡・沢田の4人が歌唱 [ライブ]

第321回大阪発流行歌ライブが2024年7月17日、大阪・心斎橋のライブハウス、BIG CATで開かれ、浅田あつこ・花咲ゆき美・光岡洋・沢田正人の4人が出演した。

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写真・第321回大阪発流行歌ライブの出演者たち


 左右の髪飾りがキラキラと光る浅田あつこ。あっちゃんコールに迎えられて、この日も新曲「道行き」に合わせた遊女の着物を模した衣装で現れた。「道行き」は彼女の歌手デビュー30周年記念曲である。作詞家のもず唱平が得意とする遊女を題材とした記念曲に相応しい文芸作品。

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写真・浅田あつこ

 歌手浅田の転機となったーーとも言える作品はデビュー10周年記念曲で、この日2曲目に歌ったのが「紅い川」であった。ライブのたびにこの楽曲は欠かさず歌唱リストに加えており、今回も歌の舞台である京都・嵯峨野路の情景をたっぷりと伝えた。
 浅田は「あっという間の30年でした。右も左も分からない中で、あっちゃんの愛称で皆さんに可愛がられて今日まできました」と話した。


 約1年半ぶりの出演という花咲ゆき美は15年にリリースした「海鳥哀歌」から歌った。女性の心の強さを表現した楽曲で、力強いロングトーンを生かしたメロディーが特徴。
 6月にリリースした1年半ぶりの新曲「雨の港駅」もこれに共通する。

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写真・花咲ゆき美

 「雨の港駅」カップリングの「お店噺し」ともにシンガーソングライターのHANZOが作曲している。そのHANZOから受けたアドバイスが「(歌い尻を)十拍伸ばすように」であったという。花咲のロングトーンは迫力の歌唱と相俟って観客を惹きつけた。
 リズミカルなカップリング曲「お店噺し」も聴かせた。


 光岡洋はデビュー40周年になる。大阪発流行歌ライブへは初めての出演である。約10年もの長い間、新曲から間遠のいていたが、今年3月に「旅の女 / 京都花見小路」をリリースした。当然、ライブではこの新曲の披露がメインであった。

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写真・光岡洋

 新曲は2曲ともにギタリストの斉藤功が作曲と編曲を担当している。どちらも光岡には珍しい女歌であるが、斉藤のギターのメロディーが歌のイメージを増している。光岡は「自分の等身大の作品が出来た」と話している。
 「野郎船」「居酒屋人情」「島立ちの春」も歌った。


 沢田正人も初出演。3月に発売した新曲「この愛抱きしめて」とカップリングの「ノーチェ~幻夢」を披露した。
 表題曲の「この愛ーー」について沢田は「昨日のような経験はありませんが、スポンジに水が吸い込まれるように、詞がスーッと入ってきてレコーディングが出来ました」と話していた。

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写真・沢田正人

 「ノーチェーー」では、観客と一緒になってダンスのような振り付けを披露しながらの歌唱をした。

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[大阪発流行歌ライブ]
http://hayariutalive.com/index.html








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石原詢子、「風花岬」 風花に重ねた切ない恋情 いとう富士子第2弾作品 [インタビュー]

◆風花(かざはな)という文字がめにとまったんですーー。それを直ぐにスマートフォンにメモした。歌手石原詢子はこのところ作家としての日常が増えてきた。2024年7月10日に発売された石原のニューシングル「風花岬」も、前作の「五島椿」に続いて彼女がいとう冨士子のペンネームで作詞・作曲をした作品である。切なく散った恋を書いたが、哀しみの中にも温もりが感じられる作品だという。「歌うことと違って、作家って大変で、決して楽しいものではありませんね」と笑ってみせるのだが。

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写真・石原詢子


 風花とは、晴れた日に雪が風に舞うようにチラチラと降ることをいう。スマートフォンで検索中にふと目に留まった言葉であった。すぐにメモを残した。作詞をするようになっての習性である。
 自分自身で詞を書き曲を書くことで「より自分を見つめ直すことが出来る」と、曲作りを始めた。

 曲作りは移動中の車中や休みの日を利用している。今回は年初に依頼があって、ほぼ1ヶ月で5作品を書き上げた。
 「期限を切られると集中して書くことが出来ます」

 今作の「風花岬」は、偶然に出合った風花といった言葉から青い海と青い空、そして儚い想いといったキーワードへと発展していく。
 「掴もうと思ってもつかめない。愛しても愛されない。消えてしまう男性の気持ち。それらを風花に重ねた」

 しかも「風」「雪」「花」といった風花を構成する3つのワードを歌詞の中で繰り返し使うことにした。それによって、「歌のテーマが一段と伝わりやすくなる」と考えたからである。
 1番では ♬ 風に風に...風にひらり 〜 と、同じように2番では 「雪」3番では「花」を、いずれも冒頭から繰り返している。主人公である女性の感情を強調するためである。

 確かにこれによって、儚く散ってしまった男性への一途な恋心、さらには哀しさ切ない想いが聴くものの心へと食い込んで行く。

 もちろん風花岬は架空の土地である。「舞台は街中ではなく、海を連想させる場所にしたかった。しかも海峡ではなく、寂しさと舞い降りる雪が似合う岬を選びました」

 同じ海でも前作のいとう冨士子デビュー曲「五島椿」は幸せ演歌である。長崎県の離島、青い海に囲まれた五島を舞台に歌ったもので、珍しくリリース以来1年2ヶ月も歌っているという。
 「島へは5回も行きました。今年11月にも行く予定にしています。何度行っても、のんびりと過ごせて落ち着くところです」

 石原は今までは「五島椿」のような幸せ演歌を多く歌ってきた。ところが今作は切ない作品。「そんな中でも『風花岬』は清らかな愛を歌った演歌になっています。アレンジもイメージ通りで、どこか温もりを感じられます」と話している。





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廃線跡は懐かしさとロマンがいっぱい 第38回歌を歩く 福知山線廃線跡敷を歩いた [イベント]

◆「第38回歌を歩く」ではウォーキングコースとして今人気が高い、JR生瀬駅から同武田尾駅までの約8キロを2時間半をかけて福知山線廃線跡敷を歩きました。

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スタート地点となったJR福知山線生瀬駅(兵庫県西宮市)で
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自動車トンネルに沿って作られた歩道トンネル(左)へ入る
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しばらく行くと自動車がビュンビュンと走って行きます
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600メートル先に廃線跡敷の入り口が
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この下に武庫川が流れています。廃線跡敷は武庫川に沿って歩きます

コース内の武庫川の渓谷沿いに続く約4.7キロのJR福知山線廃線敷は、かつて蒸気機関車が走っていました。真っ暗でコウモリが飛び交うなどしている6つのトンネルや3つの橋など、幾つもの鉄道遺構が当時とほとんど変わらぬ姿で残っていました。

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長く立ち入り禁止でしたが、最近、整備されて公開されたそうです。枕木が残っています
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かつての鉄橋の上に歩行者用の橋が架けられています
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鉄橋の上を歩く
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廃線跡に沿って武庫川の渓流が見られる
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どこから来たの?この巨石は

人気スポットらしく沢山のトレッカーたちがボランティア案内人に従って歩いていましたし、若い男女の2人気連れの姿も診られました。

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速度表示板は朽ちていた
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ここまで来ると流れは緩やかになってきた
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弁当を食べて休憩する人も
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とにかくトンネルが多い。コースで最初のトンネル
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キノコが
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トンネル入り口で案内人の説明がある。そっと聞き耳を立ててみた
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トンネル内は照明がないので灯りは必携

途中で持参した弁当を広げる人たちも見られましたが、我々はコース終点にある食堂「畑熊商店」で食事をしました。
メニューには猪肉を使ったものもありましたが、ボクが頼んだのは手頃な価格のアジフライ定食でした。

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これもトンネル?
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トンネルを抜けると鉄橋が。コース内の鉄道遺構のひとつ
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持参した「河内太鼓」のタオルを広げるメンバー
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トンネルの表示板
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暑すぎることもなく、雨も降らずに歩きやすい1日でした
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暗くて長いトンネルにやって来た我々珍客に静寂を乱されコウモリ?が右往左往していた
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枕木の道

ところで「歌を歩く」には欠かせないご当地の歌ですか、残念ながら適当なものを探せませんでした。今回は目的地優先になった訳ですが、「福知山線 鉄道の旅」( https://youtu.be/D0A-VNq7rhs?si=VKcGjSz2zpxGhjzL )という歌がありました。

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ゴールは近い
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最後のトンネル
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トンネルを抜けると目の前には食堂が。まるでオアシスのようです
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1,100円のアジフライ定食。土地柄、猪肉を使ったメニューもあるが、無難なこれを選んだ
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食堂「畑熊商店」前で
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JR武田尾駅前で
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武田尾駅のホームはトンネルの中

大阪へは2時過ぎに戻ったので、かつて大阪環状線野田駅付近から大阪市中央市場までを結んでいた引き込み線の廃線跡も歩きました。








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歌謡フェスタゴールデンライブ、幸田和也・沢田正人・恋川いろはが出演 [ライブ]

◆ともにデビューして13年目の幸田和也沢田正人、そしてデビュー5年目の恋川いろはの3人がゲスト出演した歌謡フェスタゴールデンライブ(主催・松山音楽事務所 / ミヤコ瓢箪山店)が2024年7月14日、大阪・八尾市のJOKホールで開かれた。

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写真・2024.07歌謡フェスタゴールデンライブの出演者たち


 来月には46歳の誕生日迎える幸田和也は、4月17日にリリースした3年ぶりの新曲「哀しみのシルエット」(作詞/作曲・西尾澄気、編曲・Deep寿)を披露した。
 「満を持してのニューシングルです。3連譜のメロディーが魅力です」

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写真・幸田和也

 来月の誕生日に合わせて、1stアルバム「シングルコレクション~
初めて聴いたバースデイソング~」(18年)に収録している「初めて聴いたバースデイソング」も歌った。


 沢田正人は3月14日リリースの「この愛抱きしめて」(作詞・さくらちさと、作曲・大谷明裕、編曲・伊戸のりお)を聴かせた。フォーク調な歌謡曲。
 「心の中に好きな人を想い浮かべて歌ってください」とアピール。

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写真・沢田正人

 カップリングでリズミカルな楽曲の「ノーチェ〜 幻夢(まぼろし)」(作詞/作曲・ユージン、編曲・伊戸のりお)も披露。MV(ミュージックビデオ)ではバックで歌手の清水まりこが社交ダンスを踊っているのも見もの。
 7月17日には大阪発流行歌ライブに出演するほか、8月19日には滋賀・長浜市でコンサートを開くという。


 恋川いろはは踊るエンタティナーの名の通り「あだなさけ夢のからくり」(作詞・朝比奈京仔、作曲・徳久広司、編曲・矢田部正)を片肌脱いだ着物姿で歌って踊ってみせた。
 カップリングの「昼顔ボレロ」も聴かせた。

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写真・恋川いろは

 同じくカップリングの「見返り本牧Ⅱ」も歌った。歌謡フェスタには2度目の出演。終演後にはファンに囲まれて記念写真を撮る光景も見られた。今回も自ら車を運転して神奈川からやってきたという。


 松山ひろしはオリジナル曲の「浪花の相場師」(作詞・塚口けんじ、作曲.・松山ひろし、編曲.・山田恵範)を歌った。

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写真・松山ひろし

 明治末に大阪の株式仲買人として活躍した岩本栄之助が歌のモデル。彼は大阪市に当時の百万円を寄付して周りを驚愕させたが、それが大阪市中央公会堂建設つながったというエピソードがある。
 その岩本は晩年、相場の失敗から拳銃自殺をしてしまう。楽曲は相場師として太く短く生きた彼を讃えたもの。

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第224回KOBE流行歌ライブ、デビュー30年の浅田が遊女に扮して新曲披露 KOBEライブ初出演の松阪と風輪も [ライブ]

第224回KOBE流行歌ライブが2024年7月11日、神戸市兵庫区の新開地アートひろば2階ホールで開かれた。デビュー30年を迎えている浅田あつこ、KOBE流行歌ライブ初出演の松阪ゆうき、今年3月にデビューしたばかりの男性ボーカルユニット風輪の徳間ジャパンコミュニケーションズの歌手2人と1組が出演した。

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写真・第224回KOBE流行歌ライブの出演者たち



 デビュー30周年記念曲「道行き」(作詞・もず唱平、作曲・弦哲也、編曲・南郷達也)を今年6月に出したばかりの浅田あつこは、ポスター・ジャケット写真で使用した〈高価〉な遊女の衣装に代わって、大阪府立泉尾工業高等学校ファッション工学科の生徒たちが製作した普段のステージ用衣装を着ての歌唱。

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写真・浅田あつこ

 大坂・堀江の遊女と一緒に足抜けをした男と女の物語りだが、あの世で一緒になろうというありきたりの悲恋話ではない。
 逃げて逃げて「あんたと共に生きたい」という切なさだけてなく、希望も持たせるストーリー。詞を書いたのは作詞家もず唱平。
 「盥渡し」や「やたけた」といった彼ならではの言葉が出てくるのも聴きどころ。



 松阪ゆうきは2015年に演歌歌手としてデビュー。18年には「俺の空」で徳間ジャパンコミュニケーションズに移籍。最近では歌謡ポップスに路線変更し、今年5月に発売した8枚目のシングル「黄昏のシルエット」(作詞・松井五郎、作曲・浜圭介、編曲・安部潤)では「新境地を開く作品」という。

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写真・松阪ゆうき

 演歌、民謡、ポップスと幅広いジャンルの作品をこなす。今作はカップリングと共におしゃれなシティポップな作品。「黄昏のシルエット」は恋の芽生えを予感する2人のラブドラマ。
 ロックテイストのカップリング「あの夏の蜃気楼」は、過ぎ去った恋に想いを馳せる男の心のうちを歌う。



 風輪は2024年3月にデビューした拓也翔司の男性歌謡ヴォーカルデュオ。平均身長185センチというジャンボユニットでもある。
 184センチの拓也は出身地の群馬県で11年もの間、林業に携わっての歌手デビュー。一方の福岡県出身の翔司はプロ野球選手を目指して12年間野球に没頭していたという。

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写真・風輪

 2人のメジャーデビューは3度目。20年には4人グループでデビューしたがコロナ下で活動出来ず、今回、歌声を風に乗せて伝えていこうーーと、グループ名を風輪として再々スタートを切った。
 目標は「紅白に出ること」。その彼らが歌ったのはデビュー曲の「女神-MEGAMI- 」(作詞・京えりこ、作曲・田尾将実、編曲・矢野立美)と「ロマンスを君だけに」(作詞/作曲/編曲・田村信二)など。爽やかな歌声を響かせると共にダンスも見せた。

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山田壽一、発売後10年を経ても人気が衰えないカップリング曲「愛しくて切なくて愛は遠すぎて」 [インタビュー]

◆ 歌手山田壽一が2015年にリリースした「愛しくて切なくて愛は遠すぎて」(作詞・たきのえいじ、作曲・たきのえいじ)が、10年近くたった今なお、聴く人の心を捉えて離さない。

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写真・テレビ収録で「愛しくて切なくて愛は遠すぎて」を歌う山田壽一


 「愛しくて切なくて愛は遠すぎて」は、山田のデビュー曲「風ごよみ」(作詞/作曲・たきのえいじ)のカップリング曲として発売された。
 出逢いも別れもすべて運命で、共に生きた日々は遠くなったけど、貴方のことは忘れないーーそんな内容の歌である。

 切なさを誘うスローなメロディーが ♬ 風が鳴いています 窓の向こうで 〜 と始まる歌詞によって、グッと胸に沁み込んでくる。
 しかもラストでは ♬ 叶うならもう一度 あの日に帰れたら 〜 とくるから、感極まってくる。

 それだからであろうか、「震災で被害を受けた岩手県釜石市へキャンペーンに出向いた際には、歌を聴いて涙する人もいました」というほど。
 日本の演歌・歌謡曲ファンが多い台湾のカラオケ好きな人からは、「台湾でぜひ歌ってほしい、と依頼を受けて現地まで出向いたこともあった」

 こうした好評ぶりを受けて、18年にはこの年の5月にリリースした「日向恋しや」(作詞・たきのえいじ、作曲・たきのえいじ、編曲・石倉重信)のカップリング2曲のうち1曲に「愛しくて 切なくて 愛は遠すぎて」を収録した。

 翌19年にはまた、初のアルバム「心唄 ファーストアルバム」を発売し、ここに「愛しくてーー」を入れているなど、山田は「より多くの人たちに人気の歌が届くように配慮しています」と話している。

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歌手渡辺要、死去 79歳 眠るような最後 [訃報]

◆今にも起き出して得意の冗談でも言い出しそうな安らかな〈寝顔〉で横たわっていたーー。マグロ漁師の熱い生き様を歌った「大間崎漁歌」(作詞・水木れいじ、作曲・岡千秋、編曲・伊戸のりお)などで知られる演歌歌手の渡辺要(わたなべ かなめ)さんが2024年7月10日午後9時30分、がんのため大阪市住吉区の自宅で眠るように死去した。79歳だった。葬儀は7月14日、大阪市阿倍野区のやすらぎ天空館で行われた。初秋の頃、大阪と香川でお別れの会を開くという。

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写真・北島三郎に憧れ続けた渡辺要さん  2021年7月8日撮影

 中学卒業後に大阪市内の鮨店で修業を積み、20代で高松市内の1等地に要(かなめ)鮨を開店した。天皇陛下にも献上するほど評判の腕前と共に、アイディアに富む商法で顧客を増やし、著名人も多く来店する四国1の有名鮨店に成長させた。

 子どもの頃から歌が好きで北島三郎に憧れて、鮨店を開業してからも歌のイベントに出演するなど、暇を見つけては歌い続けていた。
 そんなある日、作詞・作曲家の石坂まさをと出会い、彼の強い勧めもあって、鮨店時代の名声をかなぐり捨てて、一転してプロ歌手の道へと進む決断をする。

 「鮨職一代」(全すし連推薦曲)で1991(平成3)年に歌手デビュー。94(平成6)年には兄弟力士で角界を沸かせた若乃花と貴乃花の応援歌「若と貴」をリリースして、ふんどし姿でステージに上がるなどして観客を驚かせた。
 歌の世界でもアイディアを駆使したが、確かな歌唱力と共に軽妙なトークと人懐っこさが多くのファンを作った。

 代表曲の「大間崎漁歌」では2007(平成19)年度 の日本クラウン敢闘賞を受賞している。同賞は11(平成23)年度に歌手道20年の記念曲「望郷月夜酒」でも受賞した。
 また09(平成21)年度に「女のちぎり」で、10(平成22)年度には「人生男節」で日本クラウン シングルヒット賞を受賞している。

 出身地香川県の金毘羅宮を舞台にした「讃岐の女」を03(平成15)年にリリースして、これを機に〈こんぴら観光親善大使〉に任命された。

 鮨職人出身だけに食には旺盛だった。大阪市内の鮨店で毎年、マグロの解体ショーを行い、自ら握った鮨をファンに振る舞って人気を博した。
 自らの好物は肉や魚、取り分け鰻には目がなく、亡くなる2日前には近親者に何か食べたい物はないか、と訊かれて「鰻を食べたい」と答えて元気に平らげたというほど。

 一方で甘いものも大好きで、楽屋にはいつもファンから差し入れられたぼた餅などがあった。「元気が一番」と、大いに人生を楽しんだ渡辺であるが、その歌声が聴かれなくなったのは寂しいことである。

 なお、筆者は生前から「渡辺要物語」を取材、その1部を執筆してきたが近々完結させ、出版する予定である(そ)。



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ひなたみな、「十年愛」3年でも5年でも歌いたい [インタビュー]

◆終わってしまった許されない愛を切なく想う「十年愛」(作詞・朝比奈京仔、作曲・杉本眞人、編曲・佐藤和豊)を歌い続けるひなたみな(ホリデージャパン)が、サンテレビで放送中のプレミアム歌謡ショー(毎週土曜日午前7時から)の2024年8月17日の放送に初出演する。この楽曲を発売して2年近くが経つが、「やっとこの歌を表現できるようになった」と、説得力ある歌唱が身についてきたようである。

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写真・プレミアム歌謡ショーの収録会場で


 ひなたみなはバスガイドを経て2007年に徳間ジャパンコミュニケーションズから「長良川鵜飼舟」で歌手デビュー。その後、日本コロムビアを経て、18年にホリデージャパンに移籍している。

 その第1弾が朝比奈京仔と杉本眞人による「雪になる・・・」で、以来、22年リリースの第3弾「十年愛」まで朝比奈・杉本コンビの作品を連続して歌い続けている。

 「十年愛」は聴けば聴くほどにいい歌であることが分かりますーーといった声も聞こえる。それだけに「新曲を追っかけて行くよりも、沢山の人たちに浸透するまで3年でも5年でも歌い続けたい」とひなた。

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写真・今も木下結子に憧れ続けるひなたみな

 彼女が本格派の歌手を目指す大きなきっかけとなったのが、デビューする5年前に大阪市内で開かれた、名曲「ノラ」を歌う全国ノラ大会に出場して見事に優勝したことだったという。

 バスガイド時代から「ノラ」の本家である木下結子の歌をカセットテープで聴いてよく歌っていた。デビュー曲は演歌であったが、「いずれは木下さんのような歌を歌いたい」といい、今、それが叶いつつある。

 ひなたは「今作の『十年愛』はまだまだ歌って行きますが、来年あたりは4たび朝比奈・杉本両先生の作品で新曲も考えたいです」と、話している。

■日本酒が大好き

 ひなたは大の酒好きでも知られている。芸は身を助けるではないが、杉本眞人の「飲むっきゃないね」(2015年、日本コロムビア)を出したのがきっかけとなって、名古屋市の居酒屋チェーンが制定する〈酒FinePR大使〉を2年前から務めている。

 開催されるイベント、酒Fineには毎回、歌唱出演しているという。まさに酒は身を助けるーーといったところのようである。

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[ひなたみな オフィシャルサイト]
http://ps-scorpion.jp/index.html








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タマイチライブ むんむと吉野悦世が大阪・新世界でライブ ゲストに青木美香子 [ライブ]

◆通天閣のお膝元で大阪・ミナミの下町っぽさが残る新世界でライブを続けている女性歌手がいる。シンガーソングライターのむんむと演歌歌手で女優でもある吉野悦世が去年夏から始めた。「大阪の昭和らしさが残るこの町でライブが出来るのはうれしい」と若い2人は口を揃える。

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写真・ゲストの青木美香子(中央)を迎えての第4回タマイチライブ 右がむんむ


 新世界と言えば通天閣にジャンジャン横丁。共に大阪のランドマークである。この横丁入り口で1928(昭和3)年から営業を続けている喫茶タマイチが会場である。
 2024年の七夕の夜、ゲストに関西で活動する歌手の青木美香子をゲストに迎えて開いた第4回目のタマイチライブでは、出来たてのライブのテーマソング「タマイチで会いましょう」を披露した。

 店の馴染み客であったむんむと、かって通天閣の地下劇場で開かれていた歌謡ショーに出演して〈通天閣の親ゆび姫〉と呼ばれていた吉野悦世が、新世界を盛り上げたいと始めたのが最初であった。

 この日は新たに制作したライブのテーマソング「タマイチで会いましょう」から聴かせて、ゲストの青木美香子を紹介した。
 青木は自身のソロコンサート「輝け歌の新世界 〜天王寺より愛をこめて〜 」を8月11日に近鉄アート館で開くことになっている。それらをアピールすると共に、自らカバーしている昭和歌謡の中から「まちぶせ」(石川ひとみ)「ラッパと娘」
(笠置シヅ子)などを聴かせた。

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写真・澄み切った声の青木美香子

 テーマソングを作ったむんむは、大阪・岸和田市のコミュニティFMらじお岸和田でパーソナリティも務めている。
 人との出会いや別れを歌ったオリジナル曲「新大阪」や、22年12月にリリースしたミニアルバムの表題曲「いけず」など、自身のシンガーソングライターの世界を歌った。

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写真・シンガーソングライターのむんむ

 吉野悦世は久仁京介作詞、福井康彦作曲で、久仁のYouTubeチャンネル「作詞家 久仁京介」の世界でリリースした「移り紅あと」
https://youtu.be/tsinRwUCkcY?si=MEYfJyROnlPwc27P「でも逢いたくて」 https://youtu.be/01yh3rzqMO4?si=BzY0K4W_2QdVjaNR などを披露した。

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写真・通天閣の親ゆび姫 吉野悦世

 ライブの最後ではそれぞれのグッズプレゼントや、「涙そうそう」(夏川りみ)を3人で歌った。
 次回のタマイチライブは12月頃を予定しているという。

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写真・3人ともに新世界に縁が深い

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北沢麻衣、大阪で自らプロデュースの初スペシャルライブ チケット完売の大盛況 [ライブ]

「くちべにグラス」(作詞・朝比奈京仔、作曲・杉本眞人、編曲・矢野立美)が好調な歌手北沢麻衣が初めて自らでプロデュースした「北沢麻衣スペシャルライブ in 道頓堀 〜皆様に感謝を込めて〜 」が、2024年7月7日、旬の料理で話題の大阪・道頓堀のカラオケ店、パセラリゾーツ道頓堀店で開かれた。

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写真・着物姿の北沢麻衣


 40余人が出場した一般参加のカラオケ発表会をはさんで、北沢麻衣が最新曲「くちべにグラス」はじめオリジナル曲など9曲を3部に分けて披露した。
 珍しい着物姿で現れた1部では、その「くちべにー」や「銀次 - GINJI -」「港のセレナーデ」といった人気の3曲をまず聴かせて会場を盛り上げた。

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写真・ギター演奏で歌う

 北沢はデビュー曲の「私の胸をかじる人」(1985年)から「くちべにー」(2022年)まで、一貫して杉本眞人作品を歌い続けている。

 2部ではそんな彼女が去年11月にリリースしたのが、20数年ぶりというアルバムの「ヴィンテージソングス ~シングルベストヒット集~ 」
 その収録曲の中から、「ベサメムーチョ」「紅い花」「空に刺さった三日月」「冬隣」のいずれも杉本作品の4曲を、安川眞也のギターに合わせて聴かせた。

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写真・パンツルックの北沢麻衣

 ここでは着物から一転してパンツルックにチェンジ。高さ10センチという高いヒール姿で、かつてのOSK時代を彷彿させるスタイルを見せた。

 フィナーレの3部では「御堂筋線で」と「道頓堀(とんぼり)リバーサイドブルース」の2曲を歌い、北沢のグッズなどが当たる最後に抽選会が行われた。

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写真・ダンスも披露

 この日は関東や中国地方からも熱心なファンが応援に詰めかけた。大阪・奈良・和歌山・岡山各府県のカラオケ店も協賛して、約130人の人たちが参加した。
 ゲストには沢井明、北洋子、清水聖史、奥田晃市の歌手が出演した。

 北沢は最後に今回の地元関西でのライブ開催を「去年夏にマネージャーとして協力してくれていた主人を亡くして、悲しみのどん底にいました。それも皆さんのお陰で乗り越える事ができ、その感謝の気持ちを表したものでした」と、話していた。

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写真・みなさんへの感謝のライブです

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初出演のれいか、8月に新曲リリースのみやま健二がゲスト出演 「演歌ジャックス」8月放送分を収録 [テレビ]

◆奈良テレビ、J:COM関西・仙台などで放送中の演歌・歌謡曲の音楽番組「演歌ジャックス」の8月放送分の収録が2024年7月3日、大阪市内で行われた。この日のゲストは連日、関西の何処かで歌っているという人気者のれいかと、8月に発売するテイチク移籍第3弾の新曲で〈男の真髄〉を歌うみやま健二

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写真・れいか(左)とみやま健二


 関西の歌手で今、最も忙しく活動している人ーーと、番組の司会者小池史子がいうように、歌手れいかの名前を聞かない日はないほどに売れっ子である。
 その彼女が番組には初出演というから驚きであった。歌うのは去年1月にリリースした「OSAKAレイニーブルース」(作詞・冬弓ちひろ、作曲・杉本眞人、編曲・猪股義周)。好きだった男に振られた女が、忘られぬ想いを振り捨てて明日を生きるラブドラマである。

れいか3 演歌ジャックス2024.07.jpgれいか1 演歌ジャックス2024.07.jpg
写真・れいか

 彼女の人気は一般的に言われている〈小悪魔的〉な魅力にある。男女を問わずに惹きつけられている。
 作品を提供し続けている作曲家杉本眞人もそんな1人かもしれない。「OSAKAレイニーブルース」では、「大阪の代表曲になるように頑張って歌え」と、声援を送っているという。
 収録直後には、それを見つめていた歌手仲間やスタッフに向けて、山本リンダを真似て体をくねらす彼女独自のパフォーマンスを披露するなど茶目っ気も見せていた。


 メジャーデビュー以来、祭り歌を歌い続け〈祭り男〉とも言われてきたみやま健二が8月21日に発売する「男龍」(作詞・万城たかし、作曲・檜原さとし、編曲・伊戸のりお)は、大志を抱いて龍の如く高く舞い上がる男の姿を歌っている。
 今まで祭り歌から骨太の男の生き様を表現するが、どちらも共通するのは〈強い男〉であろう。同24日には大阪市内で新曲発表会も予定している。

みやま健二2 演歌ジャックス2024.07.jpgみやま健二 演歌ジャックス2024.07.jpg
写真・みやま健二

 新曲は2年ぶりであり、来年には歌手デビュー25年のメモリアルイヤーを控えている。その節目に向けてみやまは「僕も龍のように天高く昇って行きます」と、力強い抱負を語っている。
 目指すは「北島三郎さんのように〈男〉を歌って行きたい」と望み高い。「男歌の真髄をこの人生演歌で表現したい」とも話している。


【レギュラー出演者と歌唱曲】
MARI 演歌ジャックス2024.07.jpg
MARI 「男と女の第2章」「ダンスDEムーチョ」
TAIKI演歌ジャックス2024.07.jpg
TAIKI「薔薇のほほえみ」
平井一郎 演歌ジャックス2024.07.jpg
平井一郎 「真知子」
長生忠之 演歌ジャックス2024.07.jpg
長生忠之「上を向いて歩こう」「王将」(カバー)
島幸作 演歌ジャックス2024.07.jpg
島幸作「湯村ほたる雪」
はりま美香 演歌ジャックス2024.07.jpg
はりま美香「さくら咲く丘」「大阪あかり」
若松秀彦 演歌ジャックス2024.07.jpg
若松秀彦「夢からませて」
南さちこ 演歌ジャックス2024.07.jpg
南さちこ「道行き恋」「太陽(ていだ)が昇る」
渡辺紅葉 演歌ジャックス2024.07.jpg
渡辺紅葉「石巻慕情」
Chata 演歌ジャックス2024.07.jpg
Chata「ジュテーム灼熱の愛」「気まぐれショパン」
七音ゆみ 演歌ジャックス2024.07.jpg
七音ゆみ「Osakaマダーム」
MARI&JACKSモンスターズ 演歌ジャックス2024.07.jpg
MARI&JACKSモンスターズ「バリバリの浜辺で」

【司会】
小池史子 演歌ジャックス2024.07.jpg
小池史子
ファンキー・コバ 演歌ジャックス2024.07.jpg
ファンキー・コバ
岩井都美子 演歌ジャックス2024.07.jpg
岩井都美子

※写真・記事の無断使用はお断りします。


演歌ジャックスの放送日

奈良テレビ放送 毎週水曜日 午後2時放送
J:COM 11Ch 毎週火曜日 午前10時放送(放送エリア:大阪、兵庫、京都、和歌山)
天草ケーブルネットワーク 毎週月曜日午後4時放送、毎週火曜日~金曜日 午後4時再放送
兵庫養父市CATV 毎日午後6時放送、毎日午後5時30分再放送
J:COM仙台 毎週火曜日 午前10時放送(放送エリア:仙台市泉区、宮城野区、若林区、富谷市、黒川郡、大川市)

[メディアジャックス]
http://www.mediajacks.jp/

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福島はじめが50歳に そろそろ新曲も [インタビュー]

◆歌手の福島はじめが2024年7月2日に50歳の誕生日を迎えた。「そろそろ新曲も」と話すなど意欲を見せている。

福島はじめ 50歳.jpg
写真・50歳を迎えて更なる意欲を見せる福島はじめ


 福島は1974(昭和49)年7月2日に福島県南相馬市に生まれており、今年、50歳になった。先頃発行したファンクラブ会員向けの会報には「幼稚園の頃に描いていた夢は、社長になることで、普通とはちょっと違った感覚を持ってたようです」と書いている。

 さらに50歳という人生の節目を迎えて、これから進む道については「今、心から人生を楽しんでいます。これからも沢山の音楽に触れ続けて、福島はじめらしさを追求したステージを届けていけるようにします」と、意欲を語っている。

 福島は地元の高校を卒業すると、作詞家清水峰湧(ほうゆう)の元に弟子入りすることになり、京都に移り住んでいる。数年の内弟子生活を経て、1996年には高田まさひろの名前で「女のかさね夢」でデビュー。
 その後、椿あきら、福島一、現在の福島はじめと名前を変えながら今日に至っている。

 2021年発売の「相馬 明日酒」以来、新曲からは遠のいているが、福島は「50歳記念で何かというのは、まだ何も考えていませんが、そろそろ新曲を計画したいと思ってます」と話す。








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演歌ジャックス7月放送、ゲストは五条哲也と入山アキ子 [テレビ]

◆奈良テレビ放送、J:COM関西・仙台などで放送中の演歌・歌謡曲の音楽番組「演歌ジャックス」の2024年7月の放送は1週目と2週目のゲストが五条哲也「好きさ神戸」を披露。3週目と4週目の入山アキ子はアルバムに収録されている「一泊二日」のギターバージョンを聴かせる。

入山アキ子2 演歌ジャックス7.jpg五条哲也2 演歌ジャックス7.jpg
写真・五条哲也と入山アキ子(左)


 発売されて半年が経過する「好きさ神戸」(作詞・荒木とよひさ、作曲・浜 圭介、編曲・溝淵新一郎)。
 「絶好調なんです。メールなどで頂く反響の多さにビックリしています。今作では低音を響かせて渋い男の魅力を出して、しっとりと歌っています」
 カップリングは「真夜中のヴィーナス」(作詞・冬弓ちひろ、作曲・あかぎ怜、編曲・水谷高志)。放送では表題曲のみの歌唱である。

五条哲也 演歌ジャックス7.jpg五条哲也3 演歌ジャックス7.jpg
写真・五条哲也

 前作の舞台が大阪、そして今作は神戸である。京都男が大阪から神戸へ舞台を変えて、グッとオシャレ度を増してラブソングを歌う。
 1作ごとにイメージを変える五条。今作ではシンガーソングライターで廃油の福山雅治のような主人公を頭に描いているという。
 「オシャレな楽曲なのでビジュアルに努力しており、室内に福山さんのポスターを見て、このようになるんだーと言い聞かせています」


 入山アキ子は22年10月から「一泊二日」を歌い続ける。手応えを感じる楽曲だけに「長く歌い続けて皆さんの心に浸透させ、多くの人が自然と口ずさめるようになれば」と願って歌う。
 去年9月には名ギタリストの斉藤功の演奏によるギターバージョンの「一泊二日」をアルバムに収録した。今回のほうそうでは、それをアピールする。

入山アキ子3 演歌ジャックス7.jpg入山アキ子1 演歌ジャックス7.jpg
写真・入山アキ子

 入山アキ子が「ザンザ岬」でテイチクからデビューして16年目である。その間、作曲家鈴木淳・作詞家悠木圭子をはじめワクイ音楽事務所前社長の故和久井保など数多くの人たちの支援で地歩を固めてきた。
 「ここで原点回帰して、もう一度全国を歩いてみたい」と、8月には過去の楽曲「ザンザ岬」「紀淡海峡」「秋芳洞愛歌」の3曲を新たにレコーディングし直したニューバージョンの作品を出す。

 
■長生忠之の昭和歌謡スペシャル[exclamation]?

 相方の藤川真千子が7月6日から31日まで東京・明治座で行われる松平健芸能生活50周年記念公演に出演するため、長生忠之のこのコーナーは欠演する。

 このため長生は7月の放送では1人で伸び伸びと・・・イヤ失礼どこか寂しげな表情で2週目に「アカシアの雨がやむとき」(西田佐知子)を4週目に「月の法善寺横丁」(藤島桓夫)5週目に「時の過ぎゆくままに」(沢田研二)を歌う。

 松平健50周年記念公演に出演は10月5日からは新歌舞伎座でも行われる。

長生忠之2 演歌ジャックス7.jpg
写真・長生が「月の法善寺横丁」を歌う


■童謡コーナー
童謡・五条哲也 演歌ジャックス7.jpg
写真・五条哲也を中心に「われは海の子」を歌う
入山アキ子4 演歌ジャックス7.jpg
写真・入山アキ子を中心に「うみ」を歌う

 
【レギュラー出演者と歌唱曲】
MARI.jpg
MARI 「男と女の第2章」「ダンスDEムーチョ」
TAIKI 演歌ジャックス7.jpg
TAIKI「薔薇のほほえみ」
平井一郎 演歌ジャックス7.jpg
平井一郎 「真知子」
林田夏美 演歌ジャックス7.jpg
林田夏美「丹後半島」
Saori 演歌ジャックス7.jpg
Saori「もう一度・・・」
長生忠之 演歌ジャックス7.jpg
長生忠之「アカシアの雨がやむとき」「月の法善寺横丁」「時の過ぎゆくままに」(カバー)
島幸作 演歌ジャックス7.jpg
島幸作「青春のアルバム」(コーラス・伊勢智代)
はりま美香 演歌ジャックス7.jpg
はりま美香「さくら咲く丘」「大阪あかり」(カバー)
秀彦&聖子 演歌ジャックス7.jpg
秀彦・聖子「東京シルエット」「あなたに夢を」
聖子 演歌ジャックス7.jpg
聖子「新宿ドール」
高屋美佐江 演歌ジャックス7.jpg
高屋三佐江「おもいでしぐれ」
南さちこ 演歌ジャックス7.jpg
南さちこ「道行き恋」「太陽(ていだ)が昇る」
好川菊恵 演歌ジャックス7.jpg
好川菊恵「命ある限り」
五月あやの 演歌ジャックス7.jpg
五月あやの「理由あり女の子守唄」
MARI&JACKSモンスターズ 演歌ジャックス7.jpg
MARI&JACKSモンスターズ「小さな竹の橋」
速実吉平 演歌ジャックス7.jpg
速実吉平「心都情夜 2024」

【司会】
小池史子 演歌ジャックス7.jpg
小池史子
ファンキー・コバ 演歌ジャックス7.jpg
ファンキー・コバ


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演歌ジャックスの放送日

奈良テレビ放送 毎週水曜日 午後2時放送
J:COM 11Ch 毎週火曜日 午前10時放送(放送エリア:大阪、兵庫、京都、和歌山)
天草ケーブルネットワーク 毎週月曜日午後4時放送、毎週火曜日~金曜日 午後4時再放送
兵庫養父市CATV 毎日午後6時放送、毎日午後5時30分再放送
J:COM仙台 毎週火曜日 午前10時放送(放送エリア:仙台市泉区、宮城野区、若林区、富谷市、黒川郡、大川市)

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第248回関西発歌謡曲応援の会で86歳の現役歌手が熱唱 [ライブ]

◆関西を地盤に活動する歌手を盛り上げようと、2000年から続けられている「関西発歌謡曲応援の会」の第248回公演が2024年6月26日、大阪・梅田のジャズライブハウス、ロイヤルホースで開かれた。86歳の門前きよしは最新曲をはじめ5曲を元気いっぱいに歌って大きな拍手を受けていた。

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写真・第248回関西発歌謡曲応援の会の出演者たち


 この日、出演したのは大原富士子、清水英彰、北川紀恵、三浦潤平、SAORI&林田夏美、門前きよしの6組7人。

 中でもトリで歌った門前きよしは最高齢の86歳。メドレーを含むカバー曲4曲を一気に歌った。
 司会者からこのように元気で歌える秘訣はーと訊かれると、「好きな歌を歌うことが元気につながっています」と応えて、最後にオリジナル最新曲の「大阪ブルース」を歌った。

第248回関西発歌謡曲応援の会 門前きよし.jpg
写真・門前きよし

 酸素吸入器を付けながらの歌唱は門前のトレードマークで、同会でもお馴染みのスタイルとなっている。
 歌手の沢井明(テイチク)の指導を受けて81歳で歌手デビューしている。
 歌い終わるとファンからたくさんの祝儀を受けていたが、「すみません、有難うございます。もう少し元気に頑張ります」と、深々と頭を下げていた。


 大原富士子はデビュー33年。新曲「海どり海峡」などを歌った。清水英彰は13年前のデビュー曲と最新曲「だんじり魂」などを歌唱。

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写真・大原富士子
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写真・清水英彰

 北川紀恵は五木ひろしの「長良川艶歌」に合わせて日本舞踊を披露。最新曲の「北の桟橋」「祇園すずめ」などのオリジナル曲を聴かせた。
 三浦潤平は得意のムード歌謡のメドレーと共に、最新曲「心いくとせ」とカップリング曲の「日めくり」を歌った。

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写真・北川紀恵
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写真・三浦潤平

 SAORIは初めてテレビ出演した時に歌ったという木下結子の「ノラ」をカバーし、オリジナルの「もう一度・・・」も。デビュー5年目になる林田夏美はオリジナル曲「丹後・但馬〜未練旅」などを歌った。

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写真・SAORI
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写真・林田夏美

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雨の京街道を歩く 枚方宿から楠葉宿 第37回歌を歩く [イベント]

◆歌手成世昌平さんの「三十石船哀歌」の歌の路を辿る第37回歌を歩くは、2023年6月23日、京街道を行く第2弾として、枚方宿から楠葉宿までの10キロ近い道のりを雨と風の中をひたすら黙々と歩いた。

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写真・スタート地点の京阪電車枚方公園駅前で


 東海道五十三次は江戸の日本橋から京の三条までであるが、実はこれに伏見宿、淀宿、枚方宿、守口宿の4つの宿を加えた大坂・京橋までの東海道五十七次であったと言われている。
 その伏見から京橋までを京街道と呼び、淀川を行く三十石船とは別に陸路を行く旅のルートであった。

 以前、歌を歩くの番外編として京橋から大阪・千林まで京街道を歩いたが、今回はそれに次ぐ第2弾であり、「三十石船哀歌」をテーマ曲に取り上げた本編でもあった。

 午前10時に大阪・枚方市の京阪電車枚方公園駅前に集合した5人は先ず江戸時代の枚方宿の歴史を伝える枚方宿鍵屋資料館を訪ねる事にした。
 鍵屋は江戸時代は三十石船を待つ宿で、ここから船に乗ることが出来た。その様子が復元展示されている。1997(平成9)年までは料理旅館として営業していたという。
 今でも別棟2階では予約制で食事ができる。

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写真・枚方宿鍵屋資料館
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写真・当時の船を再現
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写真・江戸時代の旅姿も見せていた

 ここで江戸時代からの建物や資料なとを見て、往時の賑わいを感じた。
 資料館前の通りは白壁の街並みが残るなど、三十石船当時の名残を味わうことができる。

 向いには1年前にオープンしたタルト専門店・カフェがある。ここでこれから味わうことになるハードな〈雨中行軍〉へ向けての英気を養った。

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写真・龍がトーレドマークのタルト専門店・カフェ、TARYUTO 〜タリュト〜

 ここを出ていざ出発ーーー。
 先ずは隣の枚方市駅向けて歩く。まだ雨は本降りではない。5人の表情もまだ和やかである。
 この日の計画は枚方の隣の楠葉宿で昼食、さらに橋本まで足を伸ばして遊郭跡の街並みを見学して第2弾の旅を終える予定であった。

 事前に立てた計画は京都・伏見まで行くつもりであったのだが、雨天☂️という事もあって橋本を最終地と決めて資料館前のカフェを出た。

 ここからの京街道は京阪電車の本線に沿って走る車道沿にある歩道を東へ東へと歩いた。しかも雨は徐々にきつくなり、風も出てきた。差している傘☂️は盃になるし、体も濡れる。
 前回の石山寺を訪ねた歌を歩くは最も楽であった。それとは正反対に、今回は言葉も少なく、次の目標地点である御殿山駅、牧野駅を頼りに雨の京街道を進んだ。

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写真・枚方宿の市街地を出る鵲(かささぎ)橋を渡る

 途中、牧野駅手前のコンビニで休憩するが、雨の中を傘を差して京街道を歩く我々5人に気を止めるものもいない。

 もうすでに最終地は楠葉にしていた。そこで昼食を取りご苦労さん会を開くことに決めていた。
 単調な道路を、しかも雨風の中を歩くほど辛いものはない。かつての歌を歩くで奈良・室生寺を訪ねた際に、東海自然歩道に迷い込んで大変な山登りを体験したことに匹敵するくらいの難行であった。

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写真・京都人が好んで食べるという志津屋の名物パン、ハムと玉ねぎをサンドした「カルネ」。確かにおいしかった。 楠葉の隣はもう京都である

 河川敷のゴルフ場や駅近くのマンション群が見えてきた時には、ゴールが近いことを実感した。
 残りの京街道の旅は、楠葉から伏見は日を改めることにした。しかも伏見から橋本を目指すルートにした。

 ただ次回の第38回歌を歩くは、2024年7月13日(土曜日)、兵庫県西宮市のJR生瀬駅から同武田尾まで、JR(旧国鉄)福知山線廃線敷ウォーク、約8キロ、約2時間30分のコースを歩くことにした。
 テーマ曲は未定。








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Yo uTube「紀恵の部屋へようこそ!」が55回目の記念配信 牛尾先生らがゲスト出演 [テレビ]

◆歌手北川紀恵がパーソナリティーとなって、インターネットテレビのブラッカンTV(大阪市、ルイ・JAJA・ボストン代表)で毎月1回YouTube配信している「紀恵の部屋へようこそ!」の55回目の配信が、2024年6月22日に行われた。

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写真・北川紀恵(左)とブラッカンTVのルイ・JAJA・ボストン代表


 紀恵の部屋へようこそ!は19年11月に第1回目の配信を行なっている。その時のゲストは大阪で活動する歌手の南さちこであった。
 55回目の今回は映像クリエイターの相良隆夫、フリーアナウンサーの牛尾先生、Music news jp編集長の曽崎重之の3人をゲストに迎えて、歌の舞台となった土地を巡り歩く「歌を歩く」について話した。

 水城なつみが歌った「きぬかけの路」の舞台になった、京都の金閣寺、龍安寺、仁和寺の3つの世界遺産をつなぐ道、きぬかけの路を20年7月に4人で歩いたのが、歌を歩くの第1回目であった。

 以来、京阪神を中心に歌の舞台を訪ねており、今年5月の第36回目には紫式部が「源氏物語」を着想し、書き始めた地とされる滋賀・大津市の石山寺を訪ねている。

 そして梅雨入りして雨☂️が降る6月23日には、成世昌平が歌った「三十石船哀歌」の道程を辿って、大阪・枚方市から京都・伏見港へと歩く。

 出演したゲスト3人は何も歌を歩くのメンバーであり、歩いた際のエピソードなどを話した。

 この日のゲスト、曽崎は番組最多の4回目の出演。相良、牛尾は共に2回目。









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第320回大阪発流行歌ライブ、加納ひろし、水城なつみ、一条貫太、本間愛音、杉ひろしが出演 大阪・BIG C AT [ライブ]

第320回大阪発流行歌ライブが2024年6月19日、大阪・心斎橋のライブハウスBIG C ATで開かれた。この日が新曲の発売日の加納ひろしをはじめ水城なつみ、一条貫太、本間愛音(あかね)杉ひろしの5人が出演した。

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写真・第320回大阪発流行歌ライブの出演者たち


 デビュー46年の加納ひろしは、自身が作曲したという新曲「あなたへのセレナーデ」の発売日がライブ当日。カップリングの「無頼のブルース」と共に初披露した。

加納ひろし 第320回大阪発流行歌ライブ.jpg
写真・加納ひろし

 30万枚を上回るセールスを記録したという最大のヒット曲「銀座」(1991年)も歌った。
 「これは当初、石原裕次郎さんに作られた作品だった」
 と、客席をラウンドして聴かせた。


 デビュー11年目の水城なつみは6月14日に30歳の誕生日を迎えたばかり。演歌を中心にポップス、ロックなどと歌の幅広さを感じさせる楽曲を揃えた。まずは去年5月に出した10周年記念曲「あかつき情話」を歌った。去年はこれに続いて7月に「恋のパシュート」もリリースしている。

水城なつみ 第320回大阪発流行歌ライブ.jpg
写真・水城なつみ

 これは「アイドルっぽい歌で、演歌じゃないんです」と、演歌歌手でもこんな歌も歌えるとばかりにアイドルになり切っていた。また新曲のカップリング曲「トラック野郎おとこ旅」はノリのいいロック調の楽曲。「親族にトラックドライバーが多いもので・・・」と話していた。
 メイン曲「寒牡丹」では演歌歌手としての真骨頂を発揮して、彼女らしさを存分に見せ、母を想って歌った。


 一条貫太は2018年のデビューで今年でまだ7年目ながら、その歌唱は安定感がある。3度目の出演という大阪発流行歌ライブなど関西キャンペーンの合間を縫って、東京ではチケットが取りにくいという薬師丸ひろ子コンサートを神戸で聴くゆとりも見せるほど。

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写真・一条貫太

 前作の「男の漁場」では ♬ ザンザザンザ〜 と海の男を歌ったが、今作の「大漁太鼓」も海を舞台にした男歌。同じレコード会社の鳥羽一郎から「海の歌は任せた」と託されている。これからも全国の海を歌って行きたいという。
 その鳥羽に敬意を払って「海の匂いのお母さん」をカバーして聴かせた。去年発売したカバーアルバムにも収録している。


 本間愛音も2018年デビュー。デビュー曲は「江差おんな唄」。2枚目のシングルは「よされ恋津軽」で、この歌から披露した。
 元看護師で、休日などを利用して子どもの頃から習っていた民謡の大会に出場したり、歌謡ショーに出演していた。

本間愛音 第320回大阪発流行歌ライブ.jpg
写真・本間愛音

 レコード会社を移籍して今年1月に出したのが「北海海節」。カップリングの「青森挽歌」と共に歌った。


 推薦曲コーナーは広島・福山市出身で、現在は奈良・橿原市を拠点に活動している杉ひろし「なさけ大阪」などを歌った。

杉ひろし.jpg
写真・杉ひろし

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[大阪発流行歌ライブ]
http://hayariutalive.com/








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佐々木麻衣、特訓を耐えて去年「約束岬」でデビュー 目指すは紅白出場 [インタビュー]

◆星一徹のスパルタ教育によって巨人の星飛雄馬が誕生したように、去年、21歳で日本クラウンから「約束岬」(作詞・旬一、作曲・南乃星太、編曲・伊戸のりお)で歌手デビューした佐々木麻衣もまた、幼児期から熱心な母親のプロ歌手へ向けての指導を受けてきた。5歳になるとそれは作曲家平尾昌晃に託されたが、「歌手になるためのトレーニングに明け暮れた私に青春はなかった」という佐々木がこのほど、初めての関西キャンペーンで大阪を訪れて、2024年6月18日、インタビューに応えて「紅白出場を目指します」と、力強く目標を語った。

佐々木麻衣 2.jpg
写真・約束ポーズをする佐々木麻衣


 佐々木麻衣は身長170センチのすらりとした容姿端麗なお嬢さんである。とても厳しいトレーニングを耐え抜いた人とは思えない。
 所属事務所のプロフィール欄には初ステージは2歳10ヶ月だと書いてある。その後、神野美伽をはじめ千昌夫、大川栄策など有名演歌歌手30余人の前座を務めたという。
 五月みどりもその1人だが、「このまま頑張れば歌手になれるよ」と言って、彼女はハンカチを2枚プレゼントしてくれた。

 「嬉しくて、この言葉は決して忘れることはありませんでした」
 今も自分を励ます言葉として記憶し続けている。

 前座時代には舞台袖から、そうした歌手たちの歌唱やトーク、身振りなどステージングの全てを見て覚えた。母親からはまず自己紹介の仕方を叩き込まれた。「恥ずかしくて、つい下を向いてしまうクセがあるんですが、それは徹底的に直されました」

 幼稚園では友だちに「わたし演歌歌手になりたい」と宣言していたそうだが、母娘の目標のプロ歌手に向けて母親の猛烈な指導は毎日続いた。
 「起きて3時間を経ないと声が出ないから、と言ってその間は椅子の上に立たされるんです。ステージに立っているつもりで、足の位置や手や目線の動きまで、細かく教え込まれました。母のいう通りに出来なければ、パシッと足をたたかれました」

 5歳になると平尾昌晃の音楽教室で指導を受けるようになるが、中学、高校まで音楽が全てという生活が続いた。
 そんな時、母親が大好きであった歌手、瀬口侑希のテレビ番組で行われたオーディションコーナーで歌ったところ、最終選考の4人に選ばれた。それがレコード会社の目に留まって、「約束岬」での歌手デビューへとつながっていく。

佐々木麻衣 1.jpg
写真・紅白を目指します

 デビュー曲の「約束岬」を手にした佐々木は「明るくて爽やかな作品で、これから明るい歌を歌っていけるのが嬉かった」という。カップリングの「二人でお酒を」は1974年にリリースされて、梓みちよが歌ってヒットしている。師匠でもある平尾昌晃が作曲した作品であることから収録した。

 佐々木は1歳の頃からドライブに連れて行かれることが多かった。その車内で頻繁に耳にしていたのは森雄二とサザンクロスの歌だったという。そんな事もあって、「演歌・歌謡曲、ムード歌謡は大好きで、それを歌ってたくさんの人たちに愛され、紅白歌合戦に出場できる歌手になりたい」と話す。


動画・デビュー曲「約束岬」をアピール

※写真・記事の無断使用はお断りします。 


[佐々木麻衣 オフィシャルサイト]
@sasakimai0922 (X)
[佐々木麻衣 日本クラウン]
https://www.crownrecord.co.jp/s/c01/artist/sasaki-mai/news?ima=4152&ct=ryuko








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一条貫太、真っ黒に焼いた精悍な海の男に 「大漁太鼓」 [インタビュー]

◆一段と真っ黒に日焼けした精悍な顔。2024年5月8日にデビュー10枚目のシングル「大漁太鼓」をリリースした一条貫太(日本クラウン)。海を題材にした作品は2枚目のシングル「やんちゃ船」と前作「男の漁場」に次いで3作目である。そんな海の歌に相応しく日焼けサロンで焼いたという。「貫太は令和の海の歌を歌え」という同じレコード会社の先輩歌手で、海の歌を数多く歌う鳥羽一郎の支持を受けて漕ぎ出したところでもある。

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写真・爽やかな海の男


 前作に続いての海をテーマにした新曲「大漁太鼓」。千葉・銚子市の伝統芸能である銚子ばやしが盛り込まれているなど、大漁を祝う祭りの雰囲気が盛り上がる。威勢のいい男歌だが、決して「気合いを入れ過ぎずに、抜くところは抜くなどして、押し引きをしっかり取ることを心がけてレコーディングに臨みました」と一条。

 これだからこそ、聴くものにとって心地よく耳に入ってくるのだろう。目標とする歌手でもある鳥羽一郎の歌が、「豪快でありながら、聴いていて気持ちがスカッとする」(一条)のは、彼にとって身近な手本でもある。

一条貫太 大漁太鼓 2.jpg

 声を前に出す事もデビュー当時から心がけている。テレビ番組で初めて一緒になった北島三郎の控え室へ挨拶に行った時のことであった。
 「名前を名乗ったのですが、クセで早口になってしまいました。すると、えっ? と問い返されたんです。この時、ゆっくりと話さないと伝わらないよ、と教えられました」

 こうした大先輩たちのアドバイスが一条貫太の歌を育てているようである。

■海の歌を歌い続けたい

 千葉市の海の近くで生まれ育った。海を行き来する船の音や、磯の匂いするような環境であったという。ところが歌は体育館で他人に聴かせるほど好きだったのに、泳ぎは小学生の頃から苦手であった。
 「プールで25メールを泳ぐのが必須課題であったが、それがどうしても出来なくて、夏に補修を受けてなんとかクリア出来ました」

 前作の「男の漁場」は千葉・銚子市でミュージックビデオ(MV)を撮影したが、「こんなに白くては仕事をしていない漁師に見られるぞ」と、肌の白さを指摘された。
 実は男らしさを強調しようと、デビュー2年目から日焼けサロンに通っていたのだが、漁師のそれには到底及ばなかったようだ。
 そこで回数を増やして、より黒くしていったという訳である。


動画・「大漁太鼓」を語る一条貫太

 令和の海の歌をーーと鳥羽に背中を押された一条であるが、それは鳥羽の40周年記念コンサートで鳥羽の「港駅」(1985年)をカバーしたのがきっかけだったという。
 前作では「このまま行け」と合格点をくれたという。今作ではどのような評価が出るのかーー。

 ファンからは「やっぱり声をはる海の歌がいい」と認めるように、彼自身も「色んな歌を幅広く歌っていきたいけれど、たとえば海のご当地ソングなども歌っていきたい」と希望を膨らませる。

※写真・記事の無断使用はお断りします。


[一条貫太 オフィシャルサイト]
http://www.crownmusic.co.jp/artist/ichijyoKanta/top.html
[一条貫太 日本クラウン]
https://www.crownrecord.co.jp/s/c01/artist/ichijo/news?ima=2647








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入山アキ子、兵庫・川西市で歌う 第32回川西歌の祭典 [イベント]

◆歌も看護も心からーー。その心が通じたのか、歌手入山アキ子の約30分の歌唱コーナーが終わるとCDの即売コーナーには次々と女性のファンが詰めかけ、CDやグッズを買い求める光景が見られた。写真撮影を求める人たちも多かった。2024年6月16日、入山は兵庫県川西市のアステ川西(市民プラザ)で市政70周年を記念して開かれた「第32回川西歌の祭典」に特別ゲストとして出演した。

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写真・第32回川西歌の祭典で歌う入山アキ子


 オープニング曲は「一泊二日」。歌い続ける最新曲のこれは、間もなく発売して3年目を迎えようとしている彼女の顔でもある。

 この日の司会者から「妖しいタイトル」と紹介された通りであるが、「最初は旅行会社のPRソングかと思った」という人も会場にはいたほど、簡単明瞭ながらインパクトのあるタイトルである。
 通常は発売して半年から1年で新曲を出すのが通例のレコード業界であるが、「たくさんの人に聴いてもらい」と、今なお歌い続けているのである。

 去年には名ギタリストとして知られる斉藤功の演奏によるギターバージョンの「一泊二日」もアルバム収録曲としてリリースしている。このイベントのコーナーではエンディングで披露した。

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写真・ザンザの時代がやって来た

 2曲目に歌ったのは「ザンザ岬」。2008年リリースのテイチクからのデビュー曲である。ザンザとは打ち寄せる荒波の音。今、このフレーズを取り入れた演歌を歌う歌手が増えている。ザンザの時代がやって来たのかもしれない。

 そんなウェーブを感じた訳ではないだろうが、入山はこの楽曲を新たにレコーディングし直したニューバージョンを8月7日に出す。歌に登場する稚内の観光大使になっている事やCDで聴きたい人がいるからだという。

 その新譜は同曲をはじめ3曲が収録される。和歌山を舞台にした「紀淡海峡」(14年)もその1曲で、歌の祭典では「ザンザ岬」に次いで聴かせた。
 「一緒に歩いてきたマネージャーが亡くなった年にリリースしましたが、1人になってもしっかりと前を向いて歩いていきたいーーと歌うこの楽曲は私自身を元気付けてくれました」と入山。

 和歌山はやはり観光大使を務める土地でもある。

■笑って元気で幸せに

 元看護師だけあって、歌うほかにさまざまな健康サービスを提供している。健康体操もそのひとつ。
 この日も「一泊二日」のカップリング曲の「わたしのふる里」では、軽快な音楽に合わせて硬くなった体をほぐして血行を良くする体操を客席の人たちと一緒にしてみせた。

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写真・健康体操で歌う「わたしのふる里」

 「笑っていると幸せ感があふれてきます。百歳まで元気に生きましょう」
 と、笑顔で7曲を歌ってステージを後にした。

※写真・記事の無断使用はお断りします。


[入山アキ子 オフィシャルサイト]
https://xn--cckwa042wikihmb.jp/
[入山アキ子 テイチクエンタテインメント]
https://www.teichiku.co.jp/teichiku/artist/iriyama/








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